注意
2024年7月31日、投資助言・代理業の登録が取り消されています
証券取引等監視委員会(SESC)が、2024年6月18日 に株式会社エフ・ポートへの行政処分を求める勧告を行い、2024年7月31日 に四国財務局長が実際に 登録取消し の行政処分を行っています。
認定された主な事実は、こんな内容です。
・実績のない助言者を 「現役億トレーダー」 と偽って勧誘
・最大損失率を実際の46.2%から12%に偽って説明
・100%株主の内藤祐也氏 が実質的に会社を支配していた
ネット上の噂ではなく、国の機関が検査で認定した公的記録です。
なので、本記事はこの事実を出発点に、①スクールの中身 ②行政処分 ③実質的支配者 の3つを混ぜずに見ていきます。
結論を先に置きます
投資スクール 「Finance Core City」 と、運営会社の株式会社エフ・ポートの話。
まずは3行で先に結論を置いておきます。
① エフ・ポートは、2024年7月31日に投資助言・代理業の登録を取り消されています。
実績のない助言者を「現役億トレーダー」と偽るなどの虚偽告知が認定されました。
ここは公的記録に残っているので、議論の余地はありません。
② 会社の100%株式は「内藤祐也」氏が実質的に保有しており、常勤役職員26名のうち25名は、代表の山口雅史氏がいる高松ではなく、内藤氏が代表を務める大阪の別会社の事務所で働いていました。
③ Finance Core Cityは、公式サイト上でも既に「事業終了」と表示されています。
新規の申込みはできません。
この記事ではそこを混ぜずに見ていきます。
結論だけ先に言うと、私ならこの時点で新規の申込みは考えません。
行政処分の中身を確認してからでも遅くありません。
まずは結論|「スクール」「行政処分」「支配構造」は分けて見る
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | ざっくり結論 | 信じていい度 |
|---|
| ① スクールの中身・料金 | 月額1万1000円+コース別登録料11万〜55万円(別書面の最上位コースは初月132万円)。講師は匿名運営だったが、契約書面には実名の記載あり | 公開情報レベル(料金体系は当時の公式LP・契約書面より) |
| ② 行政処分 | 2024/6/18 SESC勧告→2024/7/31 登録取消し+業務改善命令。虚偽告知・誤解表示を認定 | 確定情報(公的記録あり) |
| ③ 実質的支配者 | 100%株主の内藤祐也氏が実質的に支配。資金が無登録の別会社(D社)へ流出と認定 | 確定情報(公的記録あり) |
「投資スクール」という看板と、「行政処分」という中身は、別の物差しで見る必要があります。
看板だけを見ると「財務局に登録された、ちゃんとしたスクール」に見えます。
ただ、その中身は!!公的機関が虚偽告知を認定した会社!!でもあります。
この2つは矛盾しません。
登録されていたことと、登録後に不正な勧誘をしていたことは、両方とも事実です。
なので、3つに分けて順番に見ていきます。
「財務局登録」という看板と、勧誘の中身は分けて見ます。
私は、登録の有無より処分歴の有無を先に確認します。
① スクールの中身と料金|「現役億トレーダー」の講師陣
公開されていた講師プロフィール
Finance Core City公式サイトに掲載されていた株講師「富龍(ブル)」の紹介ページ。「大手証券会社3年勤務後、外資系の金融機関を経験」とだけ書かれ、詳しい経歴は非公開だった(出典:当時の公式LPのスクリーンショット。現在は事業終了のため非公開)。Finance Core Cityには、株・FXにそれぞれ1名、計2名の講師 が在籍していました。
名乗っていたのは「富龍(ブル)」「絵馬(エマ)」という通称のみ。
本名や詳しい経歴は、公式サイト上では公開されていませんでした。
この時点では、まだ「匿名運営のスクール」というだけの話です。
ただ、このあと確認する行政処分の中身を見ると、話は変わってきます。
料金体系
当時の公式サイトに掲載されていた料金表。スクール月会費は月額1万1000円(税込)で、コース別に初回登録料が別途必要な体系だった(出典:当時の公式LPのスクリーンショット)。表は左右にスクロールできます
| コース | 登録料 | 月会費 |
|---|
| 株式・為替スクール(初級) | 11万円 | 1万1000円 |
| 株式投資スクール(中級) | 33万円 | 1万1000円 |
| 株式投資スクール(上級) | 55万円 | 1万1000円 |
この公式LPの料金表とは別に、編集部が確認した 契約締結前交付書面 では「FCCロイヤルコース」という区分が確認でき、こちらは初月1,320,000円、2か月目以降月額1万1000円という、公式LPの料金表には無い、更に高額な体系でした。
投資スクールの料金としては、業界内でも高額な部類に入ります。
この金額自体は、違法ではありません。
問題は、この金額を払わせる勧誘のやり方です。それを次で確認します。
同じように毎月の会費を取る投資スクールとしては、マネーセンスカレッジ「チーム7%」の検証記事で運営会社と料金の内訳を確認しています。
確認ポイント
「現役億トレーダー」という言葉の重み
料金表だけを見ても、違法性は分かりません。
ただ、この後に確認する証券取引等監視委員会の資料には、「当社助言者が億円単位での取引の実績や1億円以上の利益を上げた事実はない」にもかかわらず、「現役億トレーダー」だと伝えて勧誘していた、と明記されています。
高い料金そのものではなく、その料金を正当化する実績表示が虚偽だった、という点がポイントです。
契約締結前交付書面に記載されていた氏名
エフ・ポートの契約締結前交付書面(法定書面)の一部。「分析室長兼投資助言責任者:川﨑俊和、FX担当:藤田晃輔」と、法的効力を持つ書面に実名が記載されている。公式サイト上は匿名運営でしたが、法定の交付書面には実名が記載 されていました。
匿名運営のスクール自体は珍しくありません。
ただ、実績を偽って勧誘していたことと合わせて見ると、「匿名にしていた理由」についても慎重に見る必要がありそうです。
この点についてこれ以上の断定はしません。
次で、実際の行政処分の中身を確認します。
ここまでで、スクールの看板と料金体系を見てきました。
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② 行政処分の中身|証券取引等監視委員会の勧告と登録取消し
2024年6月18日 証券取引等監視委員会の勧告
金融庁公式サイトに掲載された発表(2024年7月31日付)。「株式会社エフ・ポートに対する検査の結果、問題が認められたとして証券取引等監視委員会から行政処分を求める勧告が行われた」と明記されている。“引用
当社営業員は、当社助言者が億円単位での取引の実績や1億円以上の利益を上げた事実はないにもかかわらず、顧客に対し、当社助言者が「現役億トレーダー」であるなど虚偽の内容を記載した資料を示しつつ、その内容を告げて投資顧問契約の締結の勧誘を行った。
出典証券取引等監視委員会「株式会社エフ・ポートに対する検査結果に基づく勧告について」(2024年6月18日公表)
| 項目 | 認定内容(公的資料より) |
|---|
| 助言者の実績 | 実績のない助言者を「現役億トレーダー」と虚偽告知 |
| 短期急騰株の的中実績 | 実際に助言した事実がない銘柄を的中実績として提示 |
| 最大損失率 | 実際は46.2%なのに「12%」と虚偽告知 |
| 信用性の説明 | 登録を「当局が安全性・品質を保証している」かのように誤解させる説明 |
| 退会率 | 実質12.3%なのに「退会率1%以下!」と表示 |
| 契約者数 | 実際は3,058名(令和5年8月末時点)なのに「1万名以上」と説明 |
▶ 一次情報:金融庁「株式会社エフ・ポートに対する行政処分について」/証券取引等監視委員会「検査結果に基づく勧告について」(2026年8月29日閲覧)
2024年7月31日 四国財務局の行政処分(登録取消し)
“引用
登録取消し 四国財務局長(金商)第24号の登録を取り消す。/業務改善命令 ①全ての顧客に対し、今回の行政処分の内容を説明し、適切な対応を行うこと。②当社と投資顧問契約を締結している者との契約を適切に終了させること。
出典四国財務局「株式会社エフ・ポートに対する行政処分について」(2024年7月31日)
表は左右にスクロールできます
| 処分 | 根拠法令 | 内容 |
|---|
| 登録取消し | 金融商品取引法第52条第1項 | 四国財務局長(金商)第24号の登録を取り消し |
| 業務改善命令 | 金融商品取引法第51条 | 全顧客への説明・契約の適切な終了・1か月以内の書面報告 |
エフ・ポート公式サイト「特定商取引法に基づく表記」(2026年8月時点)。事業内容欄に 「株式・為替に関するスクール事業(事業終了)」 と明記されている。処分から1か月足らずの2024年8月26日、公式サイトには「ご契約解除のに関するメール送付のご案内」というお知らせが出ています。
現在の特定商取引法表記でも、事業内容は「事業終了」とだけ書かれています。
証券取引等監視委員会の勧告をきっかけに行政処分へ至った投資顧問は、Finance Core Cityだけではありません。
高見英治氏と投資顧問ベストプランナーの検証記事でも、同じ構図を公的資料で確認しています。
つまり、Finance Core Cityにはもう新規申込みできません。
すでに契約している場合の話は、後ほどチェックリストで整理します。
行政処分の中身を確認してきました。
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③ 実質的支配者「内藤祐也」氏とお金の流れ
100%株主として実質的に支配していた内藤祐也氏
エフ・ポートの届出資料の抜粋比較(2021年・2022年)。主要株主の欄が「山口雅史(議決権100%)」から「内藤祐也(議決権100%)」に変わっている(出典:参考記事が確認した届出資料の抜粋)。“引用
当社は、主に既存顧客、100%株主の内藤祐也(以下「内藤」という。)及び業務委託契約先の株式会社Dホールディングス(大阪市、代表取締役は内藤。以下「D社」という。)から紹介のあった見込顧客を対象として、(中略)勧誘を行っている。/当社は、当社発行済株式100%を保有する内藤により実質的に支配されている状況が認められた。
出典証券取引等監視委員会「株式会社エフ・ポートに対する検査結果に基づく勧告について」(2024年6月18日公表)
証券取引等監視委員会の資料には、フルネーム「内藤祐也」氏が、エフ・ポートの発行済株式100%を保有し、会社を実質的に支配していたと明記されています。
株式取得の時期は、参考資料の届出内容によれば令和3年11月ごろ。
これは会社の噂話ではなく、国の機関が検査で認定した事実です。
大阪の別会社「D社」への資金の流れ
“引用
当社には常勤役職員26名が在籍しているところ、高松市内に所在する当社の本店には、代表取締役社長である山口雅史のみが勤務し、その他常勤役職員は、大阪市内に所在する内藤が代表を務める金融商品取引業の登録を受けていないD社の本店事務所に勤務して業務を行っていた。/さらに、内藤の指示に基づき当社資金がD社等に流出している
出典証券取引等監視委員会「株式会社エフ・ポートに対する検査結果に基づく勧告について」(2024年6月18日公表)
注意
登記上の代表者と、実務上の実権者は別だった
整理すると、こういう構造です。
・登記上の代表取締役社長:山口雅史氏(高松の本店に1人で勤務)
・実質的支配者(100%株主):内藤祐也氏(大阪のD社が実務の拠点)
・常勤役職員26名のうち25名:高松の本店ではなく、大阪のD社事務所で勤務
さらに、内藤氏の指示で会社の資金が、内藤氏が代表を務める 無登録 のD社へ流出していたとも認定されています。
「登録された会社」の看板の裏で、実際に業務を回していたのは別会社だった、というのがこの案件の構造です。
▶ 一次情報:証券取引等監視委員会「株式会社エフ・ポートに対する検査結果に基づく勧告について」(2026年8月29日閲覧)。なお金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」(mutouroku.html)にエフ・ポート自体の掲載は確認できません(同社は登録業者として登録取消しの処分を受けた立場のため)。
名前だけでは実態のつかめない“投資顧問”は他にもあります。
投資顧問ジャーナルの検証記事でも、運営者と投資助言・代理業の登録状況を公的資料で確認しています。
支配構造とお金の流れを見てきました。
「勧誘してきた相手の会社が、実際は誰にコントロールされているか分からない」――そんな不安があれば、一人で抱えないでください。
判断の材料は、一緒に並べます。

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受け取る側のチェックリスト
- 「現役◯◯トレーダー」「億トレーダー」など、具体的な実績を強調される → 実績の裏付け(取引履歴・監査等)を確認できるかがポイント
- 「登録されているから安全」と言われる → 登録は品質保証ではない。登録業者でも行政処分の対象になる
- 退会率・契約者数など、都合のいい数字だけ提示される → 母数や算出根拠を確認する
- 運営会社の代表者と、実際に電話・面談してくる担当者の所属先が違う(別会社の事務所など) → 実質的な運営主体を確認する
- 契約締結前交付書面(法定書面)が交付されない、または内容を読む時間が足りない → クーリング・オフの対象になり得る重要書類なので必ず保管する
注意
もう契約してしまった、という方へ
投資顧問契約には、特定商取引法とは別に 金融商品取引法独自のクーリング・オフ制度 があります。
① 契約締結時交付書面を受け取った日を含めて 10日以内 なら、書面によるクーリング・オフが可能
(金融商品取引法第37条の6)
やり方はシンプルです。
・「契約を解除します」と書面に明記する
・送付記録が残る方法(簡易書留等)で送る
② 10日を過ぎていても、まだ手はあります
交付書面が法定記載事項を満たしていない場合は、期間を過ぎても解除できる余地があります。
今回のエフ・ポートのケースでは、四国財務局から 「契約を適切に終了させること」 という業務改善命令も出ています。
相談先はこのあたりが安心です。
・消費生活センター(電話「188」)
・弁護士
チェックで一つでも詰まるなら、契約を急ぐ必要はありません。
私は、実績の裏付けと運営の実態を説明できないサービスには入りません。
まとめ|3つを混ぜずに分けて見る
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | ざっくり結論 | 判断軸 |
|---|
| ① スクール・料金 | 月額1.1万円+コース別登録料11万〜55万円(別書面の最上位コースは初月132万円)。講師は匿名運営、実名は法定書面のみに記載 | 料金の高さより、その料金を正当化する実績表示の真偽を見る |
| ② 行政処分 | 2024/6/18 SESC勧告→2024/7/31 登録取消し。虚偽告知・誤解表示を認定。事業は終了 | 確定情報として参照可。すでに登録業者ではない |
| ③ 実質的支配者 | 100%株主・内藤祐也氏が実質支配。資金は無登録のD社へ流出と認定 | 確定情報。登記上の代表者=実権者とは限らない |
本記事の目的を確認します。
投資助言・代理業という業態そのものを否定したいわけではありません。
ただ、「財務局に登録されている」ことと「勧誘の中身が適切であること」は別の話です。
これは、行政処分という形ではっきりと示されました。
ここで挙げた「登録の看板」と「実質的な支配構造」のズレは、Finance Core Cityに限った話ではありません。
同じ構造の別の投資顧問・スクールにも、そのまま当てはまります。
登録済みでも過去に処分歴がある業者は他にもあります。
維新の介氏とWealth Onの検証記事でも、旧社名時代の業務停止命令歴を公的資料で追いました。
だから、覚えておくべきことは1つだけ。
「登録の有無」と「処分歴の有無」は、別々に確認する
ここで一度立ち止まれることが、最大の自衛策です。
詐欺とは断定しません。
ただ、行政処分と実質的支配構造の情報を見る限り、私は新規の申込みをおすすめしません。
確認ポイント
「自分の場合はどう?」って思った方へ
次のどれかに当てはまるなら、LINEで気軽に投げてください。
・「現役トレーダー」などの実績を強調されて、投資顧問契約を勧められている
・契約したサービスの運営実態が、登記情報と違う気がする
・もう契約してしまったけれど、できれば解除したい
公開資料の範囲で、判断材料を一緒に並べていきます。