結論を先に置きます
「高見英治」という人物名を、「投資顧問ベストプランナー」や「株式会社スマートアセットマネジメント」への行政処分と結びつける評判記事がいくつか出ています。
この記事では、それを鵜呑みにせず 公的資料で確認できる事実だけ を先に置きます。
① 確認できるのは、証券取引等監視委員会(証券監視委)が 2019年9月10日に株式会社スマートアセットマネジメントへ行政処分の勧告 を出した、という事実です。
これは証券監視委の公式発表で読めます。
② ただし、その勧告文の中で 代表者は原則「A代表」と匿名化 されています。
「高見」という表記が出てくるのは文書内の1か所だけで、正式な代表者欄では匿名です。
③ 一方、「高見英治」という名前が公的資料ではっきり確認できるのは、別会社である株式会社テコテックの取締役CFO就任(2016年)の公式IRです。
つまり「人物名」と「行政処分」を イコールで結ぶには、公的資料だけだと情報が足りない 。
ここを混ぜずに見ていきます。
結論だけ先に言うと、僕ならネット記事の人物名だけで判断しません。
会社への処分と個人名は、分けて確認するべきです。
ここまでで「会社への処分は事実、でも人物名との結びつきは別」という出発点を見てきました。
自分が気になっている記事や勧誘が、どこまで裏の取れた話なのか不安になりますよね。
ひとりで決めつける前に、手元の材料をLINEで見せてください。

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まずは3つに分けて見る
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 公的資料で言えること | 注意点 |
|---|
| ① 高見英治という人物 | 株式会社テコテックの取締役CFOに2016年就任(公式IRで確認) | これは投資顧問とは 別会社 の話。処分とは直接結びつかない |
| ② 行政処分 | スマートアセットマネジメントへ証券監視委が勧告→関東財務局が処分(2019年)。これは事実 | 処分されたのは 会社 。勧告文の代表者は原則「A代表」 |
| ③ 両者の結びつき | 勧告文の中に1か所だけ「高見代表」という表記が混在 | 正式な氏名欄では匿名 。ネット記事の断定はそのまま信じない |
前提として、本記事は特定の個人を「詐欺師だ」と断定するものではありません。
やりたいのは逆で、ネット上で出回っている「人物=処分」の図式が、公的資料でどこまで裏が取れるのかを確認することです。
重い話題だからこそ、確定情報と未確認情報を、きっちり分けます。
ここを混ぜると、印象だけで人を裁く話になります。
僕は、重い話ほど一次資料から順に見るべきだと考えます。
確認ポイント
分析マン的メモ:なぜ「会社」と「個人」を分けるのか
行政処分は基本的に 「会社(法人)」に対して 行われます。
一方、評判記事は読者の関心を引くために 「個人名」 を前面に出しがちです。
この2つは重なることもありますが、公的資料の上では別物として書かれている ことが多い。
だから「会社への処分」と「個人への評価」を最初から混ぜると、事実を見誤ります。
まずは分けて並べるのが鉄則です。
① 公的資料で確認できる「高見英治」
株式会社テコテックの「取締役選任のお知らせ」(2016年7月1日)。取締役CFO 高見英治(新任) が記載されています。就任日は平成28年6月28日(出典:テコテック公式IR)。「高見英治」という名前を 公的(に近い)資料で確実に確認できる のは、いまのところこれです。
株式会社テコテックの取締役選任のお知らせによると、2016年6月28日付で 取締役CFOに高見英治氏が就任 しています。
ただし、ここで一回立ち止まりましょう。
実在する経歴があることと、別会社の処分が結びつくことは別です。
僕なら、肩書きだけで線をつなぎません。
注意
テコテックは「投資顧問の会社」ではない
テコテックは、会社概要を見るかぎり システム開発などを手がける非上場企業 で、投資顧問業の会社ではありません。
つまり「高見英治=テコテックCFO」という事実は確認できても、それが そのまま「投資顧問ベストプランナーの運営者」や「行政処分を受けた会社の代表」につながるわけではありません 。
ここを飛ばして「テコテックのCFO=処分された投資顧問の代表」と読むのは、論理の飛躍です。
テコテックの役員就任という実在の経歴と、別会社の行政処分は別物だ、というところまで確認しました。
「経歴があるから安心」「名前が出てるから危険」と、どちらにも振れやすい場面です。
判断に迷ったら、お金を動かす前にLINEで聞いてください。

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② 証券監視委の勧告と行政処分(これは事実)
次に、行政処分そのものの話。
ここは 公的資料ではっきり確認できる事実 です。
証券取引等監視委員会は、2019年9月10日に株式会社スマートアセットマネジメントに対する検査結果に基づく勧告を公表しました。
対象会社の情報は、勧告文の原文で確認できます。
行政処分の資料は、評判記事よりずっと重い材料です。
僕なら、まず原文の会社名と指摘内容を確認します。
勧告の対象会社(証券監視委 勧告文より)
- 商号
- 株式会社スマートアセットマネジメント
- 法人番号
- 1011001027121
- 所在地(当時)
- 東京都中央区
- 資本金
- 1000万円
- 常勤役職員数
- 13名
- 業種
- 投資助言・代理業
- 代表者の表記
- 「A代表」(原則として匿名化)
証券監視委が指摘した違反行為は、ざっくり 4種類 です。
順に見ていきます。
(1) 顧客に虚偽を告げる勧誘(33万人超へのメール)
“引用
実際にはA代表が銘柄分析・選定に何ら関与していないにもかかわらず、『私、Aが完全監修を務める』等の文言を記載した電子メールを、少なくとも延べ33万3000人以上に送信した。
出典証券取引等監視委員会 勧告文(令和元年9月10日)
「代表が完全監修」とうたいながら、実際には関与していなかった 、という指摘です。
さらに、売り推奨していない銘柄について「最高値の日を売却推奨日のように記載」 して、助言実績がよく見えるように装ったメールも、延べ1500人以上に送られたと認定されています。
(2) 誇大広告と (3) やらせレビュー
証券監視委「市場へのメッセージ」(2019年10月18日)。この中で「やらせレビュー」という言葉を使って注意喚起しています(出典:証券取引等監視委員会)。“引用
実際には当社が記載した内容であるにもかかわらず、あたかも第三者によって投稿されたかのような外観を装った、当社の助言実績等に関する記事を多数掲載させていました(いわゆる「やらせレビュー」)。
出典証券取引等監視委員会 市場へのメッセージ(令和元年10月18日)
評価・比較サイトで「事実と異なる表示」をしたり、自社で書いた記事を第三者の口コミのように見せかけた 、という指摘です。
この「やらせレビュー」は、投資顧問サイトを見るときの大きな教訓になります。
続く市場へのメッセージでは、こう注意喚起しています。
“引用
投資助言業者等を選ぶ際は、こうした行為が存在することに留意しつつ、十分に検討することが必要です。
出典証券取引等監視委員会 市場へのメッセージ(令和元年10月18日)
(4) 体制不備 → 登録取消し・業務改善命令へ
加えて、投資助言・代理業を適切に行うための人員・体制が整っていない という指摘もありました。
この勧告を受けて、関東財務局が登録取消しと業務改善命令の行政処分を行った とされています(2019年9月)。
注意
登録番号などの細部は「確認できる範囲」で
「関東財務局長(金商)第2767号」という登録番号や、処分日(2019年9月20日)といった細部は、複数の情報サイトで言及されています。
ただし、編集部が確認した時点では 関東財務局の該当処分ページが表示できない状態 で、これらの数字を公的な原文から直接は確認できていません。
そのため本記事では、証券監視委の勧告(一次資料で確認済み) を軸にし、登録番号などの細部は「そういう情報がある」という扱いに留めています。
重い数字ほど、自分で原典に当たる癖をつけたいところです。
③「高見英治」と処分の結びつけ方
ここが、この記事でいちばん慎重に扱いたいところです。
ネット記事の多くは「高見英治=スマートアセットマネジメントの代表=行政処分を受けた人物」という図式で書いています。
では、公的資料でその結びつきはどこまで確認できるのか。
ここで断定したくなる気持ちは分かりますが、僕は踏みとどまります。
正式な氏名欄で確認できるかどうかは、大きな差です。
注意
勧告文では原則「A代表」、ただし1か所だけ「高見」表記が混在
証券監視委の勧告文は、代表者を 原則として「A代表」と匿名化 しています。
ところが、誇大広告について説明している箇所に、1か所だけ「高見代表」という表記が混在 しています(文書内の表記の不統一とみられます)。
これを根拠に「勧告文の中で、同社の代表を指す表現として『高見』が使われている」とは言えます。
しかし、法人登記や金融庁の正式な登録名簿で『代表取締役 高見英治』と氏名を直接確認できたわけではありません 。
国税庁の法人番号公表サイトも、仕様上、代表者の氏名までは公表していません。
つまり「ほぼ確実にそうだろう」と匂わせる材料はあっても、公的資料だけで100%の断定はできない 、というのが正直なところです。 また、「投資顧問ベストプランナー」をスマートアセットマネジメントが運営していた、という点も、公的な一次資料からは確認できませんでした (評判系サイトでは言及されています)。
なので本記事では、ベストプランナーと同社を断定的にイコールでは結びません。
ここまでをまとめると、構図はこうなります。
表は左右にスクロールできます
| 主張(ネット記事に多い) | 公的資料での裏付け | 編集部の扱い |
|---|
| 高見英治はテコテックのCFOだった | ◯ 確認できる(テコテック公式IR) | 事実として記載 |
| スマートアセットマネジメントが行政処分を受けた | ◯ 確認できる(証券監視委・関東財務局) | 事実として記載 |
| 高見英治=同社の代表取締役 | △ 勧告文に1か所「高見」表記/正式な氏名欄では匿名 | 断定せず、確認できる範囲で記載 |
| ベストプランナー=同社の運営サービス | × 公的資料では確認できず | 断定しない |
勧告文では原則「A代表」と匿名化され、公的資料だけでは人物と処分を100%は結べない、と見てきました。
ネット記事の断定をそのまま信じてよいか、迷うところだと思います。
気になる業者があれば、まず無料でLINEに送って確かめましょう。

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投資顧問の評判を見る時のチェックリスト
- 「個人名」と「処分された会社名」を分けて確認する(同一とは限らない)
- 行政処分は 金融庁・証券監視委・各財務局の一次資料 で原文を読む
- 登録番号・処分日などの数字は原典で照合 する(孫引きを信じない)
- 「代表が監修」「実績◯%」の表示 は、誰が・いつ・どの口座の数字か確認
- 口コミ・レビューは「やらせ」の可能性 を前提に、複数ソースで照合する
- 気になる業者は 金融商品取引業者の登録の有無 を金融庁サイトで確認
- 断定的な「◯◯は詐欺師」系の記事は、裏付け資料へのリンクがあるか を見る
ヒント
今回の件から学べる、いちばん実用的な教訓
この事案の核心は、実は 「やらせレビュー」 です。
証券監視委がわざわざ「市場へのメッセージ」で名指しした通り、投資助言業者が自作の口コミを第三者のフリで載せる ことは、実際に行政処分の対象になっています。
だからこそ、投資顧問やスクールを選ぶときは「良い口コミが多いから安心」ではなく、処分歴・登録の有無・運営会社の実体を確認する。
これが、名前に踊らされないための一番の防御です。
口コミがきれいに並んでいるほど、僕は裏側を見ます。
投資顧問ではレビューの見せ方自体がリスクになります。
まとめ|3つを混ぜずに見る
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 結論 | 押さえる軸 |
|---|
| ① 人物(高見英治) | 公的に確認できるのは テコテックCFO就任(別会社) | 個人名と処分会社を 直結させない |
| ② 行政処分 | スマートアセットマネジメントへの 証券監視委勧告→関東財務局処分は事実 | 一次資料(fsa.go.jp) で原文を読む |
| ③ 結びつき | 勧告文に1か所「高見」表記/正式な氏名欄は匿名。ベストプランナーとの関係は未確認 | 断定しない/自分で原典確認 |
もう一度だけ整理します。
事実として固いのは「会社への行政処分」 (証券監視委・関東財務局の公的資料)。
確認できるのは「高見英治=テコテックCFO」 (別会社の公式IR)。
そして 「人物名=処分された会社の代表」を公的資料だけで断定するには、材料が足りない 。
ネット上には「◯◯は詐欺師」と断定する記事があふれていますが、重い言葉ほど、裏付けの一次資料があるかを自分で確かめる 。
この習慣さえあれば、名前や評判の印象だけで判断して損をする、という事態はかなり避けられます。
詐欺師だと断定する記事ほど、僕は慎重に読みます。
ただ、処分歴が絡む業者なら登録前に原典確認は必須です。
確認ポイント
「この投資顧問、処分歴ある?大丈夫?」と気になったら
業者名、案内されたメールやLP、口コミのスクショ——どんな材料でも大丈夫です。
編集部の目で、行政処分歴・金融商品取引業の登録・運営会社の実体・口コミの信ぴょう性 を、公的資料に当たって整理します。
「名前のイメージ」ではなく「固い事実」で判断するお手伝いをします。
相談料は無料です。