結論を先に置きます
「投資未経験から1日8万円」——
投資クリエイターを名乗る遠藤貴文氏が案内する投資サイト『Mystars(マイスターズ)』の広告は、
知識も努力も元手もいらないという手軽さを前面に出しています。
まず結論から言うと、
現時点で「これは詐欺だ」と断定できる公的な証拠は確認できません。
ただし、サイトが自分で「デモ取引」「模倣したサイト」と明記しているものに、個人情報や24万8,000円を渡すのは、かなり慎重になった方がいい案件です。
理由は3つあります。
① 登録直後の画面に「当サイトは体験上のデモ取引になります」と明記されているのに、
選ばされる3人の投資家には先月の利益として2億円台の数字が表示されること。
② 7日間の無料モニターの先で案内されるのは、
料金がどこにも事前に示されないまま24万8,000円の有料コミュニティだったこと。
③ 案内役の遠藤貴文氏について、実在を確認できる情報が見当たらず、
利用規約には「実際の本サービスを模倣したサイトとなります」という一文が残っていること。
この3点を、順番に見ていきます。
結論だけ先に言うと、私だったら登録しません。
自分で『デモ取引』『模倣サイト』と認めているものに、お金を払う理由が見当たりません。
確認ポイント
本記事のスタンス
断定はしません。
並べて、整理します。
判断はあなたがしてください。
遠藤貴文さん個人を「詐欺師だ」と決めつける記事ではありません。
広告・登録後の画面で言っていることと、公的資料や規約から確認できる事実を分けて並べるだけです。
24万8,000円が動く話だからこそ、「期待させる表現」と「確認できる事実」をきっちり分けて見ていきます。
まずは3つに分けて見る
Mystarsを、次の3つに分けて見ていきます。
発信の中身・勧誘導線・運営元。
この表は、記事を離れても他の投資案件にそのまま使える「判断ツール」として置いておきます。
発信の中身・勧誘導線・運営元を分けるだけで、かなり見え方が変わります。
私なら、雰囲気より確認できる材料を優先します。
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 広告・登録後の画面で言っていること | 冷静に見たときの注意点 |
|---|
| ①発信の中身 | 「投資未経験から1日8万円」「知識も日々の努力も一切必要ない」 | 登録直後の画面で「デモ取引」「実際の収益は発生しておりません」と明記。選ばされる投資家3人の実績は自己紹介と3倍以上食い違う |
| ②勧誘導線 | 「まずは7日間」の無料モニター。登録は苗字・名前・メールアドレス・パスワードのみ | 特定商取引法に基づく表記に金額の記載がないまま、最終的に24万8,000円の有料コミュニティへ案内 |
| ③運営元 | 案内役は「投資クリエイター」遠藤貴文(当時の運用実績は年間30億円以上と自称) | Googleで検索しても経歴に一致する人物は見つからず、運営会社名・電話番号の記載も確認できない。住所は東京都新宿区歌舞伎町2丁目32-7 |
なお、本記事のLINE登録後の流れや画面については、
副業の検証メディア「サイドビジネスリサーチ」(運営者:ヤマト氏)が実際に登録して確認した内容を一次資料と突き合わせながら参考にしています。
同メディア自体についても、当サイトは運営実態を検証した記事を公開しています。
口コミ(二次情報)と同様、他メディアの記述も鵜呑みにはせず、金融庁・消費者庁の一次情報で裏取りしたうえで本記事を構成しています。
①発信の中身|デモ取引を自認しながら投資家3人の実績を見せる
登録して中に入ると、トップにこう表示されました。
“引用
当サイトは体験上のデモ取引になります。実際の収益は発生しておりません。
出典Mystars登録直後の画面表示
稼げるかどうかの前に、そもそも取引していないという話です。
オンライン上の取引画面で利益が出ているように見えても、
実際には取引が行われていない画面が使われるケースについて、
国民生活センターは同種の手口に注意を呼びかけています。
「画面自体が架空であり、実際の取引が行われていない場合があります」という指摘は、Mystarsの導線とよく似ています。
この注意喚起はMystars・遠藤貴文氏を名指ししたものではなく、SNS上の別の投資グループを対象にしたものです。
Mystarsは、「毎日3人の投資家から1人を選ぶと、翌日に運用結果が届く」という触れ込みの投資サイトです。
読み方は「マイスターズ」。
自分で相場を見たり、注文を出したりする作業はなく、
案内ページには「プロ投資家集団×投資特化AI」「投資の匠の技術と最新鋭のテクノロジーが超融合」と書かれています。
ただし、AIが何をどう判断するのかという説明は、どこにも見当たりません。
さらにMystarsは、「知識も日々の努力も一切必要ない」「元手すら自己負担ゼロでスタートできる」とも説明しています。
知識も努力も元手もいらないものが投資の世界に本当にあるなら、
これまでの常識がひっくり返る話ですが、その根拠は案内ページのどこにも書かれていません。
『知識も努力も元手もいらない』。
この言葉、私は鵜呑みにしません。何を根拠にそう言えるのか、まず知りたいところです。
登録すると、まず3人の投資家から1人を選ぶ画面が表示されます。
確認できた3人と、先月の総利益(表示)は次の通りでした。
表は左右にスクロールできます
| 投資家 | 得意ジャンル | 先月の総利益(表示) |
|---|
| 平尾賢治 | FXスキャルピング | 234,338,665円 |
| FX_KEN | FX・バイナリー | 278,792,342円 |
| hiro@仮想通貨マスター | 仮想通貨・ICO | 272,192,053円 |
3人合わせると、先月だけで約7億8,532万円という表示になります。
得意ジャンルが違うだけで、利益の桁は3人とも2億円台にきれいに揃っている点が気になります。
投資家として選べる1人、FX_KENのプロフィール画面。自己紹介では「毎日300万円を安定して利益」と書かれています(画像:実際の広告ページより)。この自己紹介文と、表示された「先月の総利益」を突き合わせると、数字が3倍以上ずれています。
自己紹介の「毎日300万円」を1カ月に直すと、およそ9,000万円です。
ところが同じ画面の「先月の総利益」は2億7,879万円。
同じ人物の同じ画面で、実績が自己紹介の3倍以上に膨らんでいることになります。
同じFX_KENの「先月の総利益」表示画面。プロフィール欄の自己紹介(毎日300万円)と、表示された総利益(2億7,879万円)が3倍以上食い違っています(画像:実際の広告ページより)。読者に見せている目標は「1日8万円」です。
選ばされる投資家の実績を1日あたりに直すと、781万円から929万円。
およそ100倍の開きがあります。
これだけ稼げる人が3人も揃っているのに、こちらに回ってくるのは1日8万円だけ、という話です。
3人目の「hiro@仮想通貨マスター」には、そもそも顔写真がなく、猫のイラストが使われていました。
先月の利益は2億7,219万円と表示されていますが、Googleで調べてもこの人物についての情報は出てきません。
もう1人のFX_KENの写真についても、AI画像検出ツールではAI生成の可能性が60.05%という結果が出ています。
断定はできませんが、実在の人物の写真だと考えるには弱い結果です。
2億円稼いだとされる人が猫のイラストで、もう1人はAI生成の疑いがある写真。
顔も経歴も確かめようがない相手に、私なら運用を任せません。
デモ取引だと自分で認めながら、選ばされる投資家の実績には根拠不明の数字が並んでいることを確認しました。
「自分が見た画面は本当に大丈夫?」と、まだ不安が残るかもしれません。
お金を動かす前に、気になる画面のスクショをLINEで送ってください。

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②勧誘導線|無料モニターの先に24万8,000円の有料コミュニティ
Mystarsは「まずは7日間」の無料モニターという形で登録を促します。
新規登録の画面で入力を求められるのは、苗字・名前・メールアドレス・パスワードの4項目でした。
新規登録画面。苗字・名前・メールアドレス・パスワードがすべて必須で求められます(画像:実際の広告ページより)。お金を払わなくても、登録の時点で氏名とメールアドレスは運営側に渡ることになります。
7日間が終わったあとにこの情報がどう使われるのかは、規約のどこにも書かれていませんでした。
パスワードも設定させられるため、他サービスと同じものを使い回している場合は注意が必要です。
免責事項のページも確認しました。
第7条には、利用者に生じた損害の責任を全面的に否定する条文があります。
利用規約第7条。「当社は、本サービスに起因してユーザーに生じたあらゆる損害について一切の責任を負いません」と明記されています(画像:実際の広告ページより)。デモ取引だと言い切っている無料の体験サイトが、ここまで自社を守る条文を先に用意している。
この先でお金が動くことを、運営側が想定しているからだと考えられます。
その先で案内されるのが、有料のコミュニティです。
7日間の体験のあとに案内されるのは、248,000円の有料コミュニティです。
この金額が出てくるのは、無料モニターに登録して案内を最後まで見たあとでした。
特定商取引法に基づく表記にも、金額の記載は見当たりません。
“引用
販売業者又は役務提供事業者は、通信販売をする場合の商品若しくは特定権利の販売条件又は役務の提供条件について広告をするときは、当該広告に、商品若しくは権利の販売価格又は役務の対価、商品若しくは権利の代金又は役務の対価の支払の時期及び方法を表示しなければならない。
出典特定商取引に関する法律 第11条([消費者庁「特定商取引に関する法律等の解説(通信販売)」](https://www.no-trouble.caa.go.jp/pdf/20180625ac04.pdf)より)
特定商取引法(通信販売のルール)では、広告の時点で販売価格を表示することが義務づけられています。
Mystarsの案内では「無料」という言葉が先に立ち、決済につながる金額が最後まで示されないという導線は、この点で慎重に見ておきたいところです。
「無料」を入口に段階的な誘導で高額請求に至る型については、金融庁も詐欺的な投資勧誘の一類型として注意を呼びかけています。
この注意喚起はMystarsを名指ししたものではなく、無登録の金融商品取引業一般についての注意喚起です。
無料のはずのモニターの先に、いきなり24万8,000円。
私なら、金額が最後まで隠されている時点で一度止まります。
個人情報の提供から高額な案内までの流れを確認しました。
「すでに登録してしまった」という方もいると思います。
お金を動かす前に、届いた案内のスクショをLINEで見せてください。

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③運営元|案内役『遠藤貴文』の実在確認できず、規約は『模倣サイト』と明記
案内役の遠藤貴文氏について、プロフィールを確認しました。
「金融全盛のバブル期、叩き上げの証券マンとして不動のトップ成績を収め独立」「単身渡米後、イギリス、シンガポール、中国などグローバルな金融市場をわたり」「当時の運用実績は年間30億円以上」と紹介されています。
案内役・遠藤貴文氏のプロフィール画面。当時の運用実績は年間30億円以上と書かれています(画像:実際の広告ページより)。ここで、さきほどの投資家3人を思い出してください。
3人の先月の利益は合計で約7億8,532万円でした。
年に直すと94億円ほどになり、案内役より部下とされる3人のほうが3倍稼いでいる計算になります。
Googleで「遠藤貴文 投資」と検索しても、この経歴に一致する人物は見つかりませんでした。
年間30億円を動かした証券マンなら、記事の1本くらい残っていてもよさそうなものです。
案内されるLINE公式アカウントの名前は「Mystars-遠藤貴文-」で、確認時点の友だち数は3人でした。
案内先のLINE公式アカウント。アイコン横に未認証と表示され、友だちは3人でした(画像:実際の広告ページより)。年間30億円を運用したという経歴と、友だち3人のLINEアカウント。
この距離感が、私にはどうしても引っかかります。
利用規約も確認しました。
第9条には、このサイト自体が本物ではないという記載があります。
利用規約第9条。「当サイトは実際の本サービスのを模倣したサイトとなります」と明記されています(画像:実際の広告ページより)。“引用
当サイトは実際の本サービスのを模倣したサイトとなります。実際の本サービスとは仕様が異なる場合がございます。
出典Mystars利用規約 第9条(当サイトに関して)
今見ている画面は本物のサービスではなく、その手前にある模型のようなものだと、運営側が自分で認めていることになります。
では「本物」の中身がどこかに説明されているかというと、案内ページのどこにも見当たりませんでした。
特定商取引法に基づく表記に載っていた住所も確認しました。
記載されていたのは、東京都新宿区歌舞伎町2丁目32-7です。
特定商取引法に基づく表記の住所を地図で確認した画面。飲食店が並ぶ通り沿いの建物で、投資サービスを運営している気配はありませんでした(画像:実際の広告ページより)。住所そのものを責めるつもりはありません。
ただ、運営会社の名称や電話番号の記載は見当たらず、
年間30億円を運用したという経歴と、この建物との距離が離れすぎているとは感じます。
投資や暗号資産に関わる商売には、本来登録が必要になる場合があります。
そのうえで、Mystars・遠藤貴文のいずれも、金融庁の無登録業者の警告リストへの掲載は、確認できる範囲では見当たりませんでした。
ただし、リストに載っていない=適法、という意味ではありません。
金融庁自身も、「掲載されていない者でも、無登録営業に該当する行為を行っていることがあり得ます」と注記しています。
案内役の実在と、規約・住所から確認できることを見てきました。
「特商法ページの読み方が難しい」と感じる方も多いはずです。
迷ったら、案内ページのスクショをそのままLINEで送ってください。

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独自整理|数字の逆転と、規約に自ら残された記載
ここまでの数字と記載を、独自に整理し直します。
個別の画面を1つずつ見ていると気づきにくいですが、並べて整理すると数字のおかしさがはっきりします。
表は左右にスクロールできます
| 立場 | 自称・表示された実績 | 年間に換算すると |
|---|
| 案内役:遠藤貴文(投資クリエイター) | 当時の運用実績は年間30億円以上(自称) | 約30億円 |
| 部下とされる投資家3人(先月の合計) | 約7億8,532万円/月 | 約94億円 |
教える側とされる遠藤貴文氏より、選ばされる部下3人のほうが3倍以上稼いでいる計算になります。
師弟関係の実績が逆転している時点で、数字自体の信頼性を疑ってよいと考えます。
サイトが規約に自分で残した2つの記載
- 第9条(当サイトに関して)
- 「実際の本サービスのを模倣したサイトとなります」
- 第7条(保証の否認および免責事項)
- 「本サービスに起因してユーザーに生じたあらゆる損害について一切の責任を負いません」
「模倣サイト」であることと、「損害の責任は負わない」ことを、どちらも運営側が自分の規約に書いています。
広告では「投資特化AI」と技術力を強調しながら、規約では自ら退路を用意している。
このギャップは、独自に整理してみて初めて気づく点でした。
読者に見せている目標「1日8万円」と、選ばされる投資家の実績「1日781万〜929万円」も、改めて並べます。
表は左右にスクロールできます
| 提示先 | 1日あたりの金額 | 8万円との倍率 |
|---|
| 読者に見せる目標 | 8万円 | 1倍(基準) |
| 選ばされる投資家の実績(表示) | 約781万〜929万円 | 約98〜116倍 |
これだけ稼げるとされる投資家が3人も揃っているのに、読者に案内されるのは1日8万円だけです。
類似の「AIが選ぶ・AIが自動で判断する」という訴求の副業・投資案件は他にもあり、
当サイトでも白石正人氏のSAKIDORI PROJECTや高柳大輔氏のORIONを過去に検証しています。
「AI」という言葉が入ると説得力が増して見える構造は、案件をまたいで共通しています。
登録前のチェックリスト
Mystarsに限らず、「AIが選ぶ・知識も努力もいらない」とうたう投資案件に出会ったら、
登録ボタンを押す前に次の7つを確認してみてください。
このチェックリストで引っかかるなら、いったん保留するのが一番です。
急かしてくる案件ほど、立ち止まる価値があります。
- 表示される利益が「デモ取引」「体験上の演出」だと明記されていないか(Mystarsは明記あり)
- 紹介される投資家・トレーダーの実績が、自己紹介の数字と食い違っていないか
- 料金が登録前に開示されているか(Mystarsは7日間の無料モニターの先まで非公開)
- 運営会社名・電話番号が特定商取引法の表記に明記されているか
- 案内役の経歴をGoogle検索して裏付けが取れるか(検索しても出てこない場合は要注意)
- 利用規約に「模倣」「本番は別にある」といった記載が紛れていないか
- 金融庁の登録/無登録業者リストと突き合わせたか
まとめ
最後に、3分離でもう一度整理します。
詐欺だと断定しなくても、登録しない判断はできます。
私なら、デモ取引だと自分で認めているサイトに、個人情報も24万8,000円も渡しません。
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 確認できたこと | 確認できなかったこと |
|---|
| ①発信の中身 | 登録直後の画面で「デモ取引」「実際の収益は発生しておりません」と明記していること。投資家3人の実績が自己紹介と3倍以上食い違うこと | 「知識も努力も元手もいらない」を裏づける具体的な仕組み |
| ②勧誘導線 | 登録時に苗字・名前・メールアドレスを求められること。7日間の先に24万8,000円の有料コミュニティが案内されること | 特定商取引法の表記に基づく料金の事前開示(確認できず) |
| ③運営元 | 利用規約に「模倣したサイト」という記載があること。住所は東京都新宿区歌舞伎町2丁目32-7 | 案内役・遠藤貴文氏の実在、運営会社名(いずれも確認できず) |
Mystarsは、利益がデモ取引だと自分で認めながら「投資未経験から1日8万円」と期待だけを持たせ、
選ばされる投資家の実績には根拠不明の数字が並び、
最終的に24万8,000円の有料コミュニティへ案内される導線でした。
詐欺だと言い切る公的証拠も、安心しておすすめできる材料も、どちらもそろっていません。
ただ、自分で「模倣サイト」だと書いているものに、個人情報や24万8,000円を渡すのは、投資ではなくただの賭けです。
判断は、あなたがしてください。