結論を先に置きます
結論を先に置きます。
SNS広告『Shift Levora Sys』について、
「Shift Levora Sysの運営者自体が詐欺集団だ」と断定できる公的な証拠までは確認できていません。
ですが、この広告に反応して登録・入金することは、私はおすすめしません。
理由は2つです。
①広告内の推薦コメントは、
堀江貴文氏・日本銀行(植田和男総裁)の名前や写真を無断使用したなりすましです。
両者ともXや公式サイトで、
自分たちの名前を使った投資詐欺広告について注意を呼びかけています。
②最終的な誘導先『FxVerge』は、
日本の金融庁への登録が確認できない海外CFD/FXブローカーで、
自称する規制機関(MISA)の法的地位も、
コモロ連合中央銀行自身から疑問視されています。
『市場の変動を自動的に活用するアルゴリズム』。
この手の抽象的な説明、私はまず疑ってかかります。
中身が分からない仕組みに、大切なお金を預ける理由はありません。
まずは3つに分けて見る
順番に見ていきます。
Shift Levora Sysの広告を、印象ではなく3つの切り口に分けて整理しました。
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 確認できたこと | 受け取り方 |
|---|
| ①なりすまし広告の手口 | 堀江貴文氏・植田和男総裁ら4名の名前・写真を無断使用。両者とも無関係だと公式に発信 | 著名人の推薦文=信頼の証にはならない |
| ②誘導先FxVergeの実態 | コモロ連合モヘリ島籍。規制機関(MISA)は中央銀行から法的地位を疑問視、金融庁の無登録リストにも現時点で記載なし | 書類やライセンス番号があること=安全ではない |
| ③体験談・出金 | 掲載された体験談の人物は実在を裏付ける情報が見つからず | 作り込まれた体験談ほど、実在の裏づけとは別問題 |
これは、
FxVergeという会社そのものを「詐欺会社だ」と決めつけるものではありません。
やりたいのは、広告の見た目と、公的資料・公式サイトの記載で裏が取れる事実を分けて並べることです。
『実在の新聞社・著名人が保証している』。
この見た目、私はまず疑ってかかります。
並べてみると、確認できることとできないことがはっきり分かれます。
Shift Levora Sysとは何か
Shift Levora Sysは、Instagram等のSNS広告経由で表示される投資システムの宣伝です。
広告をクリックすると、読売新聞・日本経済新聞などに酷似したデザインの偽記事ページが表示されます。
この偽記事ページは、アクセスするたびに表示される新聞社が機械的に切り替わる仕組みになっています。
画像:広告内の偽記事(読売新聞になりすまし)よりShift Levora Sys 広告の概要(確認できた表示内容)
- 広告の形式
- 実在新聞社になりすました偽記事ページ(アクセスごとに表示紙が切替)
- 無断使用されている人物
- 堀江貴文氏・植田和男氏(日銀総裁)・孫正義氏・大越健介氏の4名
- 謳い文句
- 「市場の変動を自動的に活用するアルゴリズム」
- 最低入金額
- 4万円
- 掲載されている体験談
- 大阪在住32歳のトラック運転手「佐藤裕太」という設定の人物(実在の確認はできず)
- 最終的な誘導先
- 海外CFD/FXブローカー「FxVerge」の口座開設フォーム
読売新聞オンラインを騙る偽サイト・偽記事広告については、2023年11月にも同様の手口が専門メディアで報じられています。
なりすまし広告そのものは、今回が初めてのパターンではありません。
『大手新聞社が報じている』という見た目だけで、私は信用しません。
URLがその新聞社の公式ドメインかどうか、まずそこを確認してください。
①なりすまし広告の手口を確認する
偽記事の中では、堀江貴文氏が『恐れているから警告するのだ!私はShift Levora Sysというシステムを使っています』と語ったことになっています。
これは、堀江氏本人の発言ではありません。
堀江氏本人は、自分の名前を使った詐欺広告について、
X(旧Twitter)で繰り返しこう発信しています。
“引用
私を使った詐欺広告の報告の連絡は、私にしないでください。迷惑です。警察かその広告を出してるプラットフォームの会社にお願いします。私は単なる被害者なんで報告されても困ります。
出典堀江貴文氏(@takapon_jp)X投稿
堀江氏の名前・写真を無断使用した偽広告をめぐっては、東京地裁が広告経由の口座提供会社に賠償を命じた判決も報じられています。
「著名人になりすました広告」が実際に司法判断でも問題視されているということです。
画像:広告内の偽記事に表示される登録手順よりもう一人、広告に無断使用されているのが植田和男・日本銀行総裁です。
日本銀行は、役職員を装った不審な勧誘・広告について、公式サイトでこう注意喚起しています。
“引用
日本銀行やその役職員の関与を装い、現金等の金品をだましとろうとしたり、日本銀行やその役職員に関する偽情報を公開したりするなど、事実と異なる情報発信等を行っている事案が見られています。
出典日本銀行「日本銀行やその役職員の関与を装った不審な連絡・勧誘・ウェブサイト・SNSアカウントなどにご注意ください」
日本銀行の総裁が、個人のSNS広告で特定の投資システムを推薦することはありません。
実在の組織・肩書を使った推薦文ほど、まず出どころを疑ってください。
同じように著名人の名前を無断使用した広告は他にもあり、Grovestionは詐欺?柳井正なりすまし広告の実態を検証でも同じ手口を取り上げています。
本人が『無関係だ』『被害者だ』と発信している。
これだけで、私にとっては十分な判断材料です。
推薦コメントの中身がどれだけ具体的でも、出どころが偽物なら意味がありません。
②誘導先「FxVerge」の運営実態を確認する
偽記事の登録フォームに情報を入力すると、
最終的に『FxVerge』という海外CFD/FXブローカーの口座開設ページへ案内されます。
ここが、この記事で一番伝えたいところです。
画像:FxVerge公式サイトの会社情報・リスク開示よりFxVerge 基本情報(公式サイト記載)
- 会社名
- Fxverge Ltd
- 所在地
- コモロ連合モヘリ島(コモロ、フォンボニ、ボノボ通り私書箱1257、KM)
- 登録番号
- HV00725464
- ライセンス番号
- BFX2025073
- 規制機関(自称)
- Mwali International Services Authority(MISA)
住所が『私書箱(P.B.)』気付になっている点も気になります。
この形式は、コモロ連合モヘリ島(Mwali)でオフショア法人を設立する際の登記代行業者の住所によく見られるものです。
規制機関として名乗っている『MISA』について、
専門メディアFinance Magnatesは、コモロ連合中央銀行の声明とIMF報告書を引用してこう伝えています。
“引用
AOFA and MISA have zero legal standing.
出典Finance Magnates「Is The End of The Comoros License Mirage Coming?」(コモロ連合中央銀行の声明・IMF報告書を引用)
FxVergeという会社名そのものが名指しされているわけではありませんが、
MISAという制度自体の法的な正当性が、発行元の国の中央銀行から疑問視されているという構造は、
そのままFxVergeにも当てはまります。
似たパターンの海外ブローカーは、OnFinは詐欺?運営実態とライセンスの実効性を検証でも取り上げました。
画像:FxVerge公式サイトの口座開設フォームより編集部で、金融庁の無登録業者に関する情報の全文検索を使い、「FxVerge」「Fxverge Ltd」で検索しました。
2026年9月時点で、いずれも個別の警告書はヒットしませんでした。
ただし、これは「金融庁の個別警告書が今のところ見当たらない」というだけであって、「安全」を意味するものではありません。
金融庁は、無登録の海外所在業者についてこう説明しています。
“引用
海外所在業者であったとしても、日本の居住者のために又は日本の居住者を相手方として金融商品取引を業として行う場合は、金融商品取引業の登録が必要です。日本で登録を受けずに金融商品取引業を行うことは、禁止されています。
出典金融庁「無登録の海外所在業者による勧誘についてのご注意」
『ライセンス番号:BFX2025073』。
番号があると、なんとなく安心してしまいますよね。
でも発行元(MISA)自体の法的地位が疑われている以上、私はこの番号を信用材料にしません。
手元の登録画面や届いたメールが気になる方は、LINEで見せてください。一緒に確認します。

投資詐欺検証ラボLINE相談窓口
③体験談と出金リスクを確認する
偽記事には、『大阪在住32歳のトラック運転手』という体験談が掲載されています。
最低入金額4万円が『30日ほどで127万円を超えた』という利益実績とともに紹介されています。
この人物の実在を裏づける情報は、編集部では見つかりませんでした。
名前・年齢・エピソードが作り込まれているほど、実在の裏づけとは別問題です。詳細な設定は、読者に「自分に近い人物」だと感じさせるための演出である可能性があります。
SNS広告を入り口にした投資勧誘の典型的な手口について、
警察庁SOS47はこう注意喚起しています。
“引用
著名人などになりすました詐欺広告をクリックして被害に遭うケースが相次いでいます。著名人が無料で投資教室を開催したり、確実に利益が出る投資話を無料で教えたりすることは基本的にありません。
出典警察庁SOS47「SNS型投資詐欺」
消費者庁も、儲け話をきっかけにした相談が年齢を問わず続いていると注意喚起しています。
SNSなどを通じた投資や副業といった『もうけ話』にご注意くださいというページでは、こう説明されています。
“引用
SNSをきっかけに『もうけ話』をすすめられたとの消費生活相談が寄せられています。中には、著名人・有名人のなりすましと考えられる事例もあります。
出典消費者庁「SNSなどを通じた投資や副業といった『もうけ話』にご注意ください!」
「佐藤裕太さん」の実在を裏付ける記録は見つからず、FxVergeが無登録業者リストに載っていないことも安全の証明にはなりません。
堀江貴文氏や日本銀行も、自分たちの名前を使った広告には公式に注意を呼びかけています。
まだ入金していないなら、一度LINEで、見た広告や登録状況を見せてください。一緒に整理します。

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申し込み前のチェックリスト
ここまでの内容を、申し込む前に確認できるチェックリストにまとめました。
- 推薦している著名人が、本人のSNS・公式サイトでも同じ発言をしているか
- 広告のURLが、報道機関や企業の公式ドメインと一致しているか
- 誘導先の運営会社名・住所・登録番号の発行元(規制機関)が、実在し法的に有効な組織かどうか
- 金融庁の無登録業者に関する情報の全文検索で、会社名・サイト名を自分でも検索したか
- 『30日で〇〇万円』のような、断定的な利益実績がないか
- 体験談の人物が、実在を確認できない設定になっていないか
- 既に入金していて出金できない場合、一人で判断せず、警察・消費生活センター・弁護士会に相談する
このチェックリスト、全部埋まらなくても大丈夫です。
1つでも確認できない項目があれば、そこで一旦立ち止まってください。
私なら、それだけで登録を見送ります。
海外のFX・CFDブローカーを利用する前に、海外証券会社(海外FX業者)は安全?利用前に確認する5つのポイントもあわせて確認しておくと、判断材料が増えます。
次にどう動くか迷ったら、LINEで今の状況を教えてください。状況に合わせて一緒に考えます。
まとめ|結論は「登録しない」
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 編集部の見立て | 押さえる軸 |
|---|
| ①なりすまし広告の手口 | 堀江貴文氏・日本銀行はいずれも無関係だと公式に発信 | 著名人の推薦文は、本人のSNS・公式発信で裏を取る |
| ②誘導先FxVergeの実態 | 規制機関(MISA)は中央銀行から法的地位を疑問視。金融庁登録も確認できない | ライセンス番号があること=安全ではない |
| ③体験談・出金 | 体験談の人物は実在を裏付ける情報が見つからず | 作り込まれた設定ほど、実在の裏づけとは別問題 |
もう一度、整理します。
「Shift Levora Sysの運営者自体が詐欺集団だ」と断定できる公的な証拠はありません。
ですが、
広告内の推薦コメントが著名人本人の発言ではないこと、
誘導先FxVergeの規制機関の法的地位が疑われていること、
体験談の人物の実在が確認できないこと。
この3つが揃っています。
結論として、この広告への登録・入金は、私はおすすめしません。
他の著名人なりすまし広告について知りたい方は、DAIBOUCHOU氏とは?実績と、本人を装うなりすまし詐欺への注意点もあわせてご覧ください。
『著名人が保証している安全な投資』という言葉に、私は最後まで乗りません。
本人が『無関係だ』と言っている以上、私は登録しません。
判断は、あなたがしてください。
確認ポイント
『この広告、大丈夫かな』と思ったら
届いた広告・DM、公式サイトのURL、案内された金額。
どんな材料でも大丈夫です。
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なりすましの可能性や誘導先の登録状況を一緒に確認します。
相談は無料です。