結論を先に置きます テリアは、ひよこのキャラクターが目印の
スマホ副業です。
広告では 「初心者でも初月から1日10分」「日給10万円も目指せる」 とうたわれています。
今回、公的資料と広告本体の記載だけで、この副業を確かめました。
まず結論から。
「詐欺と断定できる公的な証拠」は確認できません 。
ただし、 安易に登録・申し込みをおすすめできる材料も見当たりません 。
理由は3つあります。
① 無料なのはLINE登録と申込フォームまでで、
実際に稼ぐには13万円から1200万円のプラン購入が必要 なこと。
② 「毎日スマホをタップ」としか書かれておらず、
何をして稼ぐのかが最後まで分からない こと。
③ 特商法表記にあるSentient.io Pte. Ltd.という社名は、
企業向けAIサービスを手がける実在の会社 で、
日給10万円のスマホ副業とは事業内容が一致しないこと。
「初心者でも1日10分」で「日給10万円」。
数字だけ見れば夢がありますが、確かめると気になる点がいくつも出てきました。
確認ポイント
本記事のスタンス
断定はしません 。
確認できた事実と、 確認できなかったこと を分けて並べます。
判断はあなたがしてください 。
まずは3つに分けて見る この案件は、 3つの視点 に分けると整理しやすくなります。
広告の中身・勧誘導線・特商法表記の社名 の3つです。
表は左右にスクロールできます
視点 確認できたこと 確認できなかったこと ①広告の中身 「日給10万円」「初心者でも初月から1日10分」と宣伝 収入実績を裏づける客観的な根拠 ②勧誘導線 LINE登録→申込フォーム→13万〜1200万円のプラン案内という流れ 料金が提示される前に作業内容が説明される仕組み ③特商法表記の社名 販売事業者「Sentient.io Pte. Ltd.」の記載と、シンガポール法人としての実在 この会社が日給10万円のスマホ副業を提供している根拠
私なら、この3つのどれか1つでも欠けている時点で、一旦立ち止まります。
1つずつ、広告の記載と公的資料で見ていきます。
①広告の中身|「日給10万円」の実態 テリアの広告に大きく書かれているのは、
「スキマ時間が収入に変わる」「日給10万円も目指せる」 という言葉です。
「初心者でも」「初月から」「1日10分〜」という強調表現も添えられていて、
気軽に試せそう に見えます。
“ 引用
スキマ時間が収入に変わる!初心者でも!初月から!1日10分〜!日給10万円も目指せる!
出典 テリアの広告ページより登録ボタンには 「登録はたった5秒」 とも書かれ、
今すぐLINEお友だち追加を促す作りです。
ただし、 この「5秒」で分かるのはLINE登録の手軽さだけ で、
実際にどうやって日給10万円に近づくのかは、
この時点では説明されていません 。
「1日10分」で「日給10万円」。
この数字の組み合わせを裏づける根拠は、広告のどこにも見当たりませんでした。
「この広告、登録して大丈夫かな」と迷っている段階でも、大丈夫です。
広告のスクショを送って もらえれば、
確認すべきポイントを一緒に並べます。
投資詐欺検証ラボ LINE相談窓口
②勧誘導線|無料LINE登録から13万〜1200万円のプランまで 次に、登録してからの流れです。
広告には 「収入GETまでのかんたん3STEP」 と書かれていて、
STEP1は「LINEの無料登録」、
STEP2は「毎日スマホをタップ」、
STEP3は「収入GET」となっています。
広告に示された「かんたん3STEP」。STEP2の『毎日スマホをタップ』が何を指すのかは説明されていません(画像:テリアの広告ページより)。 「無料」と書かれているのは、STEP1のLINE登録の部分だけ です。
STEP2の「毎日スマホをタップ」については、
何をタップして、なぜそれが収入になるのかという説明が、
広告のどこにもありませんでした。
LINE登録から副業へ誘導する広告 そのものは、
「ぽちスマ」を検証した記事 でも取り上げています。
導線の型を知っておくと、 似た広告を見たときに落ち着いて判断できます 。
LINEに登録して案内を進めると、
名前・電話番号・メールアドレス を入力する申込フォームに進みます。
電話番号まで先に預ける形なので、 あとから電話で勧誘される可能性 は考えておいた方がよさそうです。
申込フォーム。名前・電話番号・メールアドレスを入力し、『好きな仕事を選んで稼ぐ』というボタンに進みます(画像:テリアの広告ページより)。 登録ボタンの下には、小さな文字で
「20歳未満、無職、金融ブラックの方はご登録いただけません」 という一文が添えられています。
無料のLINE登録を案内する場面で、
なぜ支払い能力を気にする条件が付いているのか 。
この答えは、次の料金プランを見ると見えてきます。
登録ボタンの下にある注記。『無職、金融ブラックの方はご登録いただけません』と書かれています(画像:テリアの広告ページより)。 ここで、テリアの料金プランを一覧にまとめました。
プラン01は13万円(目標収益30万円) 、
プラン02は55万円(目標収益100万円) 、
という形で 10段階に分かれています 。
プラン01・02の料金表。金額が上がるほどサポート内容も手厚くなる作りです(画像:テリアの広告ページより)。 最も高いプランは、
プラン09が950万円(目標収益2200万円) 、
プラン10が1200万円(目標収益2900万円) でした。
13万円から1200万円まで、実に約92倍の価格差 です。
プラン09・10の料金表。1200万円を払って、具体的に何をして2900万円を目指すのかは、広告内で説明されていません(画像:テリアの広告ページより)。 上のプランほどサポートが手厚くなる作りですが、
その中身は「案件サポート(上限あり)」といった項目と、
LINEでの文面サポート程度 にとどまっています。
金額と目標収益だけが先に決まり 、
仕事の中身が最後まで見えてこないのは、順番として気になります。
表は左右にスクロールできます
段階 案内される内容 この時点で払うお金 1. SNS広告 「日給10万円」の訴求とLINE登録への誘導 0円 2. LINE登録・申込フォーム 名前・電話番号・メールアドレスを入力 0円 3. プラン案内 13万円〜1200万円の10段階プランを提示 0円 4. プラン購入 選んだプランの代金を銀行振込・クレジットカードで支払う 13万円〜1200万円
段階3までは1円もかかりません 。
だからこそ、 「無料だから安心」と感じたまま、高額なプラン購入まで進んでしまう のが、この導線の怖さです。
国民生活センターの発表 にも、
LINE登録をきっかけに約2000円の教材購入から約60万円の高額プラン購入を勧誘された相談事例が紹介されています。
段階的に金額が上がっていくプラン構造 は、
スキルペイ(株式会社ライフ)を検証した記事 とも共通しています。
入口の金額と、最終的な総額を 分けて考える ことが大事です。
無料の段階が長いほど、断りにくくなります。
プランを見せられる前に、料金の総額を先に聞いてください。
「もう登録してしまった」「プランを勧められて迷っている」という方は、
届いた案内をそのまま送ってください 。
契約する前に、 一緒に確認できること があります。
投資詐欺検証ラボ LINE相談窓口
③特商法表記の社名|Sentient.io Pte. Ltd.の実態 3つ目は、運営会社です。
入口は「テリア」という副業サービスの体裁ですが、
特定商取引法に基づく表記を確認すると、
販売事業者として 「Sentient.io Pte. Ltd.」 というシンガポールの会社名が記載されています。
特定商取引法に基づく表記の記載
販売事業者 Sentient.io Pte. Ltd.
所在地 シンガポール(国内住所の記載なし)
支払い方法 銀行振込・クレジットカード決済 この社名を、シンガポールの法人登記データで確認しました。
Sentient.io Pte. Ltd. は、
シンガポールの法人登記データベース 上で、
2017年5月1日設立、法人番号(UEN)201711912H として 実在が確認できる 企業です。
ただし、事業内容の記載は
「ゲーム・サイバーセキュリティを除くソフトウェア・アプリケーションの開発」 。
Sentient.io公式サイト でも、企業向けのAI活用サービスを提供する会社だと紹介されています。
日給10万円をうたうスマホ副業とは、事業の中身がまったく結びつきません 。
会社が実在することと、日給10万円が稼げることは、別の話です。
ここを混ぜないのが、検証の基本です。
つまり、 この副業とは無関係の実在企業名が 、
特定商取引法に基づく表記に記載されている可能性があります。
もしそうだとすれば、 名前を使われた会社の側に落ち度はありません 。
問題は、信用のある会社名を借りて安心させようとする、表記のあり方そのものです。
国民生活センターは、偽サイトを見分けるポイントとして、
「事業者情報をインターネット検索で調べると、 無関係の事業者情報など、うその情報が記載されている 」ことを挙げています。
国民生活センターの発表 は特定の副業サービスを名指ししたものではありませんが、
事業者名の整合性を確認するという視点 は、この案件にもそのまま当てはまります。
“ 引用
サイト上に事業者の名称、住所、電話番号が明確に表記されていない。事業者情報をインターネット検索で調べると、無関係の事業者情報など、うその情報が記載されている
出典 国民生活センター「お米の詐欺サイトが出没中!価格が不自然に安いなど怪しいサイトにはご注意!」(2025年5月20日発表)よりそもそも、通信販売の広告には、
事業者の 氏名(名称)・住所・電話番号 を表示する義務があります。
特定商取引に関する法律 第11条とその施行規則で定められた、 販売業者の最低限の情報開示 です。
テリアの特商法表記には社名の記載はあるものの、
国内の住所は書かれていません 。
似た構図は、
Tappy(タッピー)の副業を検証した記事 でも整理しています。
特商法表記の社名が 実態と一致しない 案件は、
テリアに限った話ではありません。
特商法表記の社名を検索するだけでも、見え方は変わります。
私なら、契約する前に必ずこの一手間をかけます。
「特商法表記の社名を検索してみたけど、判断がつかない」という方も、
その社名をそのまま送ってください 。
一緒に確認できることがあります。
投資詐欺検証ラボ LINE相談窓口
収益保証は本当に機能するのか テリアには、
「30日間の指定作業をしても収益が1円も発生しなかった場合に返金する」 という収益保証があります。
一見、安心材料に見えますが、 条件を読むとかなり厳しいもの です。
まず、目標収益そのものに
「あくまで目標で、期間内の利益を確定するものではない」 という注記が添えられています。
払う金額は確定なのに、 返ってくる金額(収益)は「目標」でしかない 、というつくりです。
そして、収益保証の対象になるのは
「1円も収益が発生しなかった場合」 に限られます。
1円でも収益が出てしまうと、保証の対象から外れます 。
「保証」という言葉の安心感だけが先に立ち、
実際に 返金を受けられる人は、かなり限られる と考えられます。
「儲けが出なければ返金保証がある」とうたいながら、
実際には 条件が厳しく機能しない 勧誘について、
消費者庁は2025年6月 、別の副業事業者に対して注意喚起を公表しています。
“ 引用
「アフィリエイトは、初心者でも簡単に稼ぐことができる」「このプランなら、月50万が当たり前になる」「儲けが出なければ返金保証がある」
出典 消費者庁「簡単な副業をうたい高額なサポートプランを契約させる事業者に関する注意喚起」(令和7年6月26日)よりこの注意喚起は、テリアを名指ししたものではありません。
ただ、 「返金保証」を入口の安心材料に使う型そのもの への警告として、
申し込む前に一度目を通しておく価値があります。
消費者庁は2025年2月 にも、
「タスク副業」で報酬が支払われるとうたい実際には高額を送金させる事業者に、
別途注意喚起を出しています。
『1円も稼げなかったら返金』。言い換えると、1円でも稼げたら対象外ということです。
私なら、この条件を安心材料にはしません。
口コミは広告の中にしかなかった 実際に稼げた人の声があるのかも、あわせて確認しました。
テリアを利用した人の口コミは、 ネット上ではほとんど見つかりませんでした 。
出てくるのは、広告ページの中に載っている「喜びの声」だけです。
「1日合計89,000円」 という30代女性の声が紹介されていますが、
これは会社が自分の広告に載せているもので、
外部の口コミ(二次情報)ではありません 。
広告内に掲載された『喜びの声』。1日合計89,000円という金額は、広告の『日給10万円』という数字とも食い違います(画像:テリアの広告ページより)。 しかも、この 89,000円 という金額は、
広告が掲げる 「日給10万円」 という数字とも かみ合っていません 。
自分のページに載せた声だけでは、 本当の評判とは言えません 。
国民生活センターにも、簡単な副業をきっかけに
高額な金銭を求められたという相談 が寄せられています。
広告の中の『喜びの声』は、広告の一部です。
私は、第三者の記録で確認できるまでは実績と呼びません。
登録前に立ち止まりたい3つの理由(編集部整理) ここまでの材料を、編集部として3つに整理します。
① 無料の入口の先に、13万円〜1200万円という大きな支払いが待っている こと。
② 「毎日スマホをタップ」以上の作業内容が、最後まで説明されない こと。
③ 特商法表記の社名と、実際の事業内容が一致しない こと。
特に③は、この案件の構図に関わります。
集客するのはひよこのキャラクターと「日給10万円」という言葉、
契約の相手として名前が挙がるのは、無関係とみられる海外のAI企業。
入口の見せ方と、契約の実態がずれている という二段構えです。
確認ポイント
分析マン的メモ
これはシンプルです。
「誰が呼びかけているか」と「誰と契約するのか」を、 別々に確認する だけです。
この2つがずれている案件は、 ずれている理由を説明してもらってから判断 しても、 遅くありません 。
私なら、この3つが揃わないうちは動きません。
急がなくても、確認する時間はまだあります。
申し込む前のチェックリスト プランの案内を受ける前に、 このリストを上から確認してください 。
迷ったら、 消費者ホットライン188 で契約前に相談することもできます。
特定商取引法に基づく表記で、事業者名と所在地・電話番号を自分の目で確認した 「毎日スマホをタップ」の先にある具体的な作業内容を、契約前に文面で確認した 13万円〜1200万円のプランのうち、実際に提示された金額と目標収益をメモした 収益保証の対象条件(1円でも収益が出ると対象外)を確認した プラン購入を即決せず、一度持ち帰ると決めた 不安が残る場合は、契約前に消費者ホットライン188へ相談した 全部にチェックがつくまで、購入は待ってください。
急かされたときほど、ゆっくりでいいんです。
まとめ|3つの視点をもう一度 表は左右にスクロールできます
視点 確認できたこと 確認できなかったこと ①広告の中身 「日給10万円」「初心者でも初月から1日10分」という宣伝文 収入実績を裏づける客観的な根拠 ②勧誘導線 LINE登録→申込フォーム→13万〜1200万円のプラン案内という流れ 料金提示前に示される具体的な作業内容 ③特商法表記の社名 Sentient.io Pte. Ltd.というシンガポール法人としての実在 この会社が日給10万円のスマホ副業を提供している根拠
テリアは、
特定商取引法に基づく表記の社名まではたどれる 案件でした。
一方で、 「日給10万円」を裏づける根拠 や、
13万円〜1200万円という金額に見合う作業内容 は、
最後まで確認できませんでした。
判断の材料は、この記事にすべて並べました。
判断は、あなたがしてください。
私なら、この3つの視点が全部埋まるまで、財布は開きません。
焦らず、順番に確認してください。
確認ポイント
申し込む前に、30秒だけ
「もう登録してしまった」「プランを勧められている」という方は、
契約する前にLINEで届いた案内をそのまま送ってください 。
プランを提示された段階 でも、材料は一緒に並べます。
申し込む前の30秒 で、守れるお金があります。