結論を先に置きます
「AIが"今狙うべき急騰候補"を自動抽出」——そう訴求するAI株情報サービス、Stock Lens(ストックレンズ) の話です。
まず、公開情報から確認できることと、確認できないことを分けます。
① 特定商取引法に基づく表記では、運営会社は「株式会社エバーライズ」、所在地は「東京都新宿区7-27-3」とされていますが、国税庁の法人番号データ上、新宿区に同名法人は確認できませんでした(該当したのは京都・滋賀・東京都大田区の別法人3件のみ)。
② 個別銘柄の「買い時」「目標株価」を配信するサービスは、原則として金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録が必要です。Stock Lensについて、この登録は金融庁の検索システムで確認できませんでした。
③ 公式サイトが掲げる「10万円が707万円」というシミュレーション実績は、値上がりした銘柄へ全額を順番に乗り換え続けた場合の理論値であり、サイト自身も「将来の運用成果を保証するものではない」と明記しています。
結論として、Stock Lensを 「詐欺」と断定できる証拠はありません。
ただし、運営会社の所在地・投資助言の登録のどちらも、利用者の側から裏が取りにくい 状態です。
本記事では、その確認の仕方を含めて整理します。
結論だけ先に言うと、僕だったら登録しません。
「+697万円」の数字より、運営会社の所在地と登録が先です。
注意
先に、いちばん大事なことを
「完全無料」「AIが選ぶ」は、入口の言葉です。
大事なのは「メールアドレスを登録した後、どんな勧誘が来るか」「個別銘柄の助言に課金するなら登録があるか」。
メールアドレスを入れる前に、運営会社の所在地と金融庁の登録を、自分の目で確認 してください。
確認できないサービスは、それだけで一段慎重になるべきです。
3つに分けて見る
「AIが急騰候補を自動抽出」という訴求は強力ですが、判断はその手前で決まります。
①運営会社の所在地 ②投資助言の登録 ③実績の見せ方 の3つに分けて、「確認できるか/できないか」を明示しながら見ていきます。
AI株情報サービスは、技術の話に見えて確認ポイントは地味です。
僕なら、所在地・登録・実績の3つだけを先に見ます。
表は左右にスクロールできます
| 見る切り口 | 何を確認するか | 確認できたか |
|---|
| ① 所在地 | 特定商取引法表記の住所・法人の実在 | 確認できない |
| ② 登録 | 投資助言・代理業の登録の有無 | 確認できない |
| ③ 実績 | 「+697万円」シミュレーションの前提 | 運営側の自己開示のみ・第三者検証なし |
① 運営会社の所在地は確認できるか
まず運営の身元から。
公式サイトの特定商取引法に基づく表記では、運営者は「株式会社エバーライズ」、運営責任者「橋本守」、所在地は「東京都新宿区7-27-3」とされています。
この住所表記には、新宿区の町名(西新宿・大久保など)が含まれていません。
町名のない住所は、僕はそれだけで一段警戒します。
本当に営業している場所なら、町名まで書けるはずです。
特定商取引法表記から読み取れること(編集部確認時点)
- 販売事業者
- 株式会社エバーライズ
- 所在地
- 東京都新宿区7-27-3(町名の記載なし)
- 支払方法
- 銀行振込・クレジット決済(準備中)
- 返品・キャンセル
- 「サービスの性質上、原則として返品・返金には応じておりません」
ここで引っかかるのは、この「株式会社エバーライズ」という商号です。
日本で設立された法人なら、国税庁の法人番号データ(gBizINFOで同一データを検索可能)に商号・所在地・法人番号が載るのが原則です。
実際に検索すると、「株式会社エバーライズ」という商号は3件ヒットしますが、所在地はそれぞれ京都府宇治市・滋賀県大津市・東京都大田区であり、東京都新宿区に所在する同名法人は確認できませんでした。
これは「実在しない」と断定するものではありません。
ただ、利用者の側から 運営の身元をたどれない こと自体が、メールアドレスを登録する前のリスクになります。
Stock Lens公式サイトの特定商取引法に基づく表記ページ。運営会社・所在地・連絡先が記載される一方、ページ下部には 「有料サービスを提供する場合は、価格・支払・解約条件・返金条件などを実態に合わせて必ず更新してください」という、本来は制作者向けの指示文がそのまま公開されています(画像:Stock Lens公式サイトより、編集部撮影)。特商法ページ本文にはさらに、「支払方法:銀行振込・クレジット決済(準備中)」 という記載もあります。
「準備中」の決済手段が特商法表記に残ったまま公開されている状態は、サービスとして作り込みが完了していない段階 であることをうかがわせます。
注意
お金が動く順番(記事内記述から再構成)
Stock Lensは、無料の銘柄情報を入口にメールアドレス登録を促し、将来の有料機能や銀行振込の決済情報が特商法表記に見える構造として整理できます。
無料の段階ではなく、有料機能や個別助言に進む時点 で、登録の有無と返金条件を確認 する必要があります。
運営会社の所在地だけでも、これだけの確認できない点が出てきました。
「自分が気になっているサービスは、どこから確認すればいいの?」と迷うこともあると思います。
サービス名を教えてもらえれば、LINEで一緒に確認の入口を整理します。

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② 投資助言の登録はあるか
次が一番の急所、資格の話です。
他人に対して 具体的な銘柄や売買タイミングを助言して対価を得る には、原則として金融商品取引法上の 「投資助言・代理業」の登録 が必要です。これは関東財務局の案内でも示されています。
Stock Lensは「いつ買って、いくらで売るか」という具体的な売買基準を配信するとうたっています。
この投資助言・代理業の登録について、金融庁の金融事業者一括検索で「エバーライズ」「Stock Lens」「ストックレンズ」のいずれで検索しても、2026年7月時点で該当するデータはありませんでした(編集部が実際に検索して確認)。
有料で個別銘柄の助言に踏み込むなら、登録の有無は避けて通れません。
ここが確認できない時点で、僕は先に進みません。
注意
「無料の情報配信」と「有料の個別助言」は別物
一般的な相場情報の配信なら、登録が不要なこともあります。
ですが「この銘柄を買え」「この価格で売れ」といった 個別の投資判断を対価を得て継続的に提供する なら、登録は必須という整理が金融庁の監督指針にあります。
Stock Lensは「完全無料」を掲げていますが、無料の先に有料プランや個別助言が用意されているかどうかは、登録の有無を左右する重要な分岐点 です。
また、金融庁の無登録業者の警告リストにも、現時点で「エバーライズ」「Stock Lens」の掲載はありません。
これは 「警告が出ていない」だけであり、「登録済みで適法」を意味するものではありません。
運営の身元も投資助言の登録も、利用者の側からは裏が取りにくいことが分かってきました。
「ここまで読んだけど、自分のケースが当てはまるのか自信がない」という方もいると思います。
ひとりで抱え込まず、気になる点をLINEで聞いてください。

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③「+697万円」実績と体験談をどう読むか
公式サイトのトップには、目を引く数字が並びます。
「+697万円 シミュレーション実績」「10万円スタート・運用期間約85日」「3,000名以上が利用中」。
さらにスクロールすると、銘柄コード・推奨日・利確目安日付きの実績表 と、10万円が段階的に707万円まで増える折れ線グラフが示されています。
数字がここまで具体的だと、つい信じたくなります。
でも僕は、こういう時こそ計算の前提を見ます。
Stock Lens公式サイトに掲載されている実績表。菊水製作所・東邦亜鉛・岡本硝子・日本精機・JDIの5銘柄について、推奨日と利確目安日、上昇率が示されています(画像:Stock Lens公式サイトより、編集部撮影)。この実績表を、リライト元にした参考記事(投資詐欺緊急ホットライン)が紹介する実績と突き合わせてみます。
参考記事は「ジャパンディスプレイ(6740)3/4→3/11 +348%」「日本精機(7771)2/3→2/13 +180%」の2銘柄について、公式サイトの実績表と日付・価格・上昇率が完全に一致 しています。
一方で、参考記事が紹介する「ユニチカ(3103)+293%」「オリンコスバイオファーマ(4588)+30.6%」の2銘柄は、公式サイトの実績表(菊水製作所・東邦亜鉛・岡本硝子・日本精機・JDIの5銘柄)には見当たりませんでした。
4銘柄のうち2つは公式サイトと一致、残り2つは公式サイトのどこにも出てきません。
僕なら、この『半分だけ一致』を宙に浮いたままにはしません。
注意
一致する情報・しない情報(編集部確認時点)
一致:日本精機(7771)+180%、JDI(6740)+348%は、参考記事と公式サイトの実績表で日付・価格まで一致。
不一致:ユニチカ(3103)+293%、オリンコスバイオファーマ(4588)+30.6%は、公式サイトの実績表に記載がありません。
どちらの数字も運営側または参考記事側の自己申告であり、第三者機関による検証はできていません。
続いて、シミュレーションのグラフを見ます。
「10万円を元手に、上記の銘柄シグナルどおりに売買した場合」として、菊水製作所→東邦亜鉛→日本精機→JDIの 4銘柄すべてに、その都度資金の全額を乗り換え続けた 場合の理論値として「707万円」が示されています。
公式サイト自身も「※このシミュレーションは過去実績に基づく試算です。将来の運用成果を保証するものではありません」と注記しています。
「もし実際に運用していたら」として示される資産推移シミュレーション。10万円を元手に、紹介された銘柄へ全額を順番に乗り換え続けた場合の理論値として「707万円」が示されています(画像:Stock Lens公式サイトより、編集部撮影)。複利で全額を毎回乗り換える計算は、理論上は誰でも作れます。
実際の売買では、含み損を抱えたまま次の銘柄に行けない場面も普通にあります。
このシミュレーションが前提とするのは、5回連続ですべての推奨が的中し、かつ毎回全資金を次の1銘柄に集中させ続けた という、現実の分散投資とはかなり違う条件です。
消費者庁は、実際よりも著しく優良であるように見せる表示を「優良誤認表示」として問題視しています。
また金融商品取引法第38条2号は、不確実な将来の利益を断定的に伝える勧誘 を禁止行為として挙げています。
Stock Lensのシミュレーションが違法だと断定するものではありませんが、「707万円」という数字だけを切り取らず、前提条件まで確認する 必要があります。
実績表の下には「利用者の声」として、会社員男性・定年退職後男性・主婦の3名の体験談が載っています。
「約3ヶ月で資産が+178万円増加」「+86万円を4ヶ月で回収できました」といった具体的な数字が並びますが、氏名・SNSアカウント等の裏付けは示されておらず、第三者が検証する手段はありません。
公式サイトに掲載されている「実際にご利用いただいた方からの声」。会社員・定年退職後・主婦の3名分の体験談が、具体的な金額とともに紹介されています(画像:Stock Lens公式サイトより、編集部撮影)。消費者庁の打消し表示に関する実態調査(対象は主に健康食品・美容分野)では、体験談を見た人の 90.3%が「個人の感想であり効果を保証するものではない」といった打消し表示に気づかなかった と報告されています。
分野は異なりますが、「体験談は実態以上の印象を与えやすい」という知見は、投資系サービスの体験談を読むときにも 参考にできます。
分析マン的に整理する
判断する側が持っておくと迷わない物差しを、3点 にまとめます。
判断の物差しは、派手な数字ではなく確認できる土台です。
僕なら、所在地・登録・実績の裏付けのどれかが欠けたら登録しません。
判断の物差し(3点)
- 所在地の確認可能性
- 特商法表記の住所を国税庁の法人番号データでたどれるか。たどれないなら登録の前提を一段下げる
- 資格の確認可能性
- 有料で個別助言するなら金融庁の検索システムで登録が確認できるか。できなければ無登録助言を疑う
- 実績の検証可能性
- 実績数値・シミュレーションに算出条件・期間・対象の開示があるか。前提が現実離れしていないか
AI株情報サービスを見るときのチェック
- 運営会社の商号・所在地が国税庁の法人番号データで確認できるか(gBizINFO・法人番号公表サイトで照合)
- 有料で個別銘柄を助言する場合、投資助言業の登録があるか(金融庁の金融事業者一括検索)
- シミュレーション実績に「全額を1銘柄に集中」「連続的中」等の非現実的な前提が隠れていないか
- 体験談・利用者の声に、裏付けとなる氏名やアカウントの開示があるか
- メールアドレス登録の先に、どんな有料プランや勧誘が待っているか(事前に分かるか)
確認ポイント
分析マン的メモ
AI株情報サービスの怖いところは、「AIが選んでいる」という形で、誰が責任を持つのかが曖昧になる ことです。
最終的にお金を出すのも、損をするのも自分。
だからこそ、AIの実績表を信じる前に、運営会社の所在地・投資助言の登録・実績の前提条件 という、人間が確認できる土台を見てください。
そこが空っぽなら、シミュレーションの数字がいくら大きくても、判断材料にはなりません。
迷ったら、メールアドレスを入力する前で30秒だけ立ち止まってください。
このチェックで詰まるサービスは、先に進まないのが安全です。
まとめ
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 確認結果 | 受け取り方 |
|---|
| 運営会社の所在地 | 「株式会社エバーライズ」(東京都新宿区)は国税庁の法人番号データで確認できない | 所在地をたどれない=メール登録前提を下げる |
| 投資助言の登録 | 金融庁の検索システムで確認できない/警告リスト掲載もなし | 有料の個別助言なら登録必須。自分で照合する |
| 実績・体験談 | 「+697万円」シミュレーションは全額集中の理論値。体験談は裏付けなし | 前提条件を見ずに数字だけを信じない |
Stock Lensを 「詐欺」と断定できる証拠はありません。
ですが、運営会社の所在地・投資助言の登録のどちらも、利用者の側から裏が取りにくい のは事実です。
「儲かるか」を考える前に、まず所在地と登録を確認する。
その順番を守るだけで、避けられるリスクは大きく減ります。
詐欺と断定できなくても、登録しない判断はできます。
僕なら、所在地・登録・実績の前提が見えにくいAI株情報サービスはおすすめしません。
確認ポイント
「このAI株情報サービス、大丈夫?」と思ったら
気になるサービス名・LP・実績表のスクショ・体験談があれば、LINEで投げてください。
編集部の目で、金融庁の登録業者一覧・無登録業者リスト・国税庁の法人番号 と突き合わせて、「ここは確認できる/ここは確認できない」 を一緒に整理します。
投資助言はできませんが、入金・登録の前に確認すべき材料を並べる お手伝いはできます。
相談は無料です。