結論を先に置きます
先に結論からお伝えします。
「繊細さんのおうちワーク」と、運営する株式会社W-INFINITYについて、現時点で「詐欺だと断定できる公的な証拠」は確認できません。
運営会社は国税庁の法人番号公表サイトで実在が確認でき、公式サイトの特定商取引法に基づく表記も、代表者名・所在地とも一致しています。
ただ、同時に安心しておすすめできる材料も見当たらない、というのが正直なところです。
理由はシンプルです。
①公式サイトの特定商取引法に基づく表記に、料金や返金・解約条件の記載が見当たらない。
②無料セミナーの先に、最大55万円のコースが用意されている(参考記事の取材時点の情報)。
③電話番号の記載がなく、連絡手段が公式LINEとメールに限られている。
この3点が重なっているからです。
結論だけ先に言うと、私だったらこの状態では申し込みません。
運営会社が実在していても、料金と返金条件が見えないお金は払わない方がいいと思います。
まずは3つに分けて見る
「怪しい/怪しくない」を雰囲気で決めると、判断がブレます。
そこで、繊細さんのおうちワークを3つの切り口に分けてから順番に見ていきます。
この整理表を頭の片隅に置いておくと、似たような「無料セミナー→高額講座」型の案件が来たときにも応用できます。
こうやって分けると、確認すべき場所がはっきりします。
私は広告の言葉より、運営者・お金・契約条件を先に見ます。
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 見るポイント | 結論(現時点) |
|---|
| ①セミナーの中身 | 悩みに寄り添う広告と、実際に教える内容が一致しているか | 広告の悩み訴求とセミナー内容自体に大きな矛盾は確認できない |
| ②料金・契約条件 | 総額と返金・解約条件が事前にわかるか | 参考記事によると最大55万円。特商法表記に返金条件の記載は確認できない |
| ③運営会社・特商法表記 | 会社と代表者が実在し、責任の所在がわかるか | 株式会社W-INFINITY・城山恒予氏の実在は法人番号公表サイトで確認できる |
確認ポイント
本記事のスタンス
本記事は、特定の個人や事業者を一方的に断罪することを目的としません。
公開されている広告・公式サイトの表示と、消費者庁・国民生活センターなどの公的情報を照らし合わせ、受け取る側が冷静に判断するための材料を整理します。
確定情報(公的記録)と、参考記事・報道ベースの情報は、できるだけ分けて書きます。
「繊細さんのおうちワーク」はどんなセミナーとして宣伝されているか
まず、このセミナーがどう宣伝されているかを整理します。
ここはまだ評価ではなく、Instagram広告・セミナー案内上の「表示」を並べた段階です。
広告の悩み訴求だけなら、共感できて当然です。
私はここで安心せず、次に料金と運営者情報を見ます。
繊細さんのおうちワークの広告・案内内容(参考記事の取材時点)
- セミナー名
- 繊細さんのおうちワーク(無料オンラインセミナー)
- 主なターゲット
- HSP(繊細な気質の人)とされる、在宅ワークに関心のある層
- 謳い文句
- 「在宅で10倍輝く自分の活かし方」「繊細すぎて、働くたびに疲れてしまうあなたへ」
- セミナーで学ぶとされる内容
- 「UTAGEデザイナー」というネット集客の仕組み作り・LP制作の請負業務
- 参加ハードルの下げ方
- 「カメラOFFでもOK」「途中入退室OK」「参加者限定7大特典」
- 申し込み導線
- Instagram広告 → 無料オンラインセミナー → 個別相談 → 有料コース案内
画像:Instagram公式アカウント「@w_infinity88」プロフィールページより。「UTAGE教えてます|UTAGE No.1養成講座」「女性起業家プロデュース」と紹介されている(取得日:2026年9月7日)。プロフィールの記載と、参考記事が伝える「UTAGEデザイナーを教える」という内容は一致しています。
UTAGEとは、セミナーやオンライン講座の集客ページ(LP)を作るためのマーケティングツールの名称です。
運営会社の株式会社W-INFINITY自体が、女性向け商材のLP制作を主業としていることも、公式サイトから確認できました。
つまり、自社の本業(LP制作)を教える講座という位置づけ自体は、不自然な話ではありません。
確認ポイント
分析マン的メモ
ここで並べた悩み訴求や特典は、あくまで「広告・セミナー案内に書かれている表示」です。
訴求が丁寧に作り込まれていること自体は、問題ではありません。
問題は、その先にある料金と契約条件が、事前にどこまで見えるか。
次のセクションから、その中身を1つずつ見ていきます。
ここまで、セミナーの宣伝内容を見てきました。
「話は良さそうだけど、この先に何があるか不安」と感じた方もいると思います。
セミナーの案内文やLINEのやり取りが気になったら、スクショを送って一緒に確認しましょう。

投資詐欺検証ラボLINE相談窓口
①セミナーの中身|UTAGEデザイナーという仕事
参考記事によると、無料セミナーに参加すると、繊細な気質を活かした働き方や、「UTAGEデザイナー」という在宅ワークについて案内されるとされています。
仕事内容は、UTAGEというツールを使って、他の事業者のネット集客の仕組み作り・LP制作を請け負うというものです。
この内容自体は、一般的なWeb制作・LP制作の副業と大きくは変わりません。
城山恒予氏本人も、公式X(旧Twitter)アカウントで実際にUTAGEの講座を案内しています。
城山恒予氏(@winfinity88)の投稿より。UTAGE構築を教えるUdemyコースのリリースを案内している。投稿内容と、セミナーで教えるとされる内容は一致しています。
この点で、講師や講座内容そのものが架空である様子は確認できませんでした。
ただし、「教えている内容が実在すること」と「その対価として55万円が妥当か」は別の話です。
次に、参考記事が伝える料金を見ていきます。
教える内容自体が実在するのは、確認できてよかった点です。
ただ私は、料金と返金条件を見るまで評価を保留します。
②料金|4つのコースと最大55万円
参考記事によると、繊細さんのおうちワークには、次の4つのコースが案内されているとのことです。
これは参考記事が取材時点で確認した情報であり、本記事編集部が直接確認したものではありません。
| コース | 料金(税込・参考記事より) |
|---|
| 継続サポート(月額) | 9,900円 |
| 卒業生プラン | 198,000円 |
| プロ・特待生制度 | 398,000円 |
| プロ(6ヶ月) | 550,000円 |
一番高いプランは55万円とされています。
仮にこの金額を払い、月5万円の収入を得られたとしても、元を取るまでに1年近くかかる計算になります。
お金を払って学ぶこと自体は、悪いことではありません。
ただ、「卒業後にいくら稼げるのか」という具体的な実績・根拠が、公式サイト・Instagram上では確認できませんでした。
『いくら払えば、いくら回収できるか』が見えない状態での高額契約は、私なら保留します。
受講料に見合う成果の根拠を、先に確認したいところです。
注意
「無料」の先には本命商品がある
無料で参加できるセミナーの多くは、その先に本命となる有料商品が用意されています。
これ自体は一般的な販売手法ですが、総額と成果の根拠が事前に見えないまま高額な決断を迫られるなら、一度持ち帰って考える価値があります。
その場で契約しないというだけで、避けられるトラブルは多いです。
③運営会社|株式会社W-INFINITYの実在確認と特商法表記
ここは、本記事編集部が独自に確認した部分です。
運営会社とされる株式会社W-INFINITY(法人番号8020001117437)は、国税庁 法人番号公表サイトで実在を確認できました。
本店所在地は「東京都港区浜松町2丁目2番15号浜松町ダイヤビル2F」で、参考記事・公式サイトの記載と一致しています。
画像:国税庁 法人番号公表サイト「株式会社W-INFINITYの情報」より。法人番号・商号・本店所在地が公表されている(取得日:2026年9月7日)。公式サイトの特定商取引法に基づく表記にも、同じ運営会社名・代表責任者名・所在地が記載されています。
代表責任者は城山恒予氏です。
ここまでは、これまで編集部が検証してきた副業案件の中でも、運営者情報がしっかり公開されている部類です。
画像:株式会社W-INFINITY公式サイト「特定商取引法に基づく表記」より。電話番号は「公式LINEまたはメールにてお問い合わせください」とされ、料金・返品/解約条件の記載欄は確認できない(取得日:2026年9月7日)。一方で、気になる点もはっきりあります。
ひとつは、電話番号の記載がなく、連絡手段が「公式LINEまたはメール」に限られていること。
もうひとつは、最大55万円のコースを案内していながら、
この特商法表記のページに、料金・返金・解約条件についての記載が見当たらないことです。
次のセクションで、この点を特定商取引法のルールと照らして確認します。
運営者が実在するのは安心材料です。
ただ、電話番号がなく料金・返金条件も書かれていないのは、私なら気になります。
特定商取引法から見た「料金・返金条件」の記載義務
消費者庁 特定商取引法ガイドによると、通信販売(オンライン講座などの役務提供を含みます)の広告には、「役務の対価(料金)」と「契約の申込みの撤回又は解除(返品・解約)に関する事項」を表示することが求められています。
つまり、料金と解約条件をあらかじめ示すことは、本来「最低限のスタートライン」です。
繊細さんのおうちワークの公式サイトの特商法表記には、この料金・解約条件にあたる記載が確認できませんでした。
注意
「該当しない」と決めつけるのも早計
高額な継続契約の一部(エステ・語学教室・パソコン教室など)には、特定継続的役務提供という区分があり、中途解約権が認められています。
ただし、経済産業省の見解では、ネット集客・LP制作のような専門技術の教授は、この区分に一体不可分でない限り該当しないとされる余地もあります。
そのため、「この講座は法律上クーリングオフができる/できない」と断定することはできません。
この点も含めて、契約前に事業者へ直接確認する必要があります。 はっきり言えるのは、料金と返金条件が事前にサイト上で確認できないということです。
万一トラブルになったとき、契約内容の記録が手元に残っていないと、話し合いも難しくなります。
セミナーや個別相談の中で口頭説明を受けるだけでなく、契約前に書面やメールで料金総額・返金条件を確認することをおすすめします。
安易に参加しない方がいい3つの理由(編集部整理)
ここまでを踏まえて、「安易に参加すべきではない」と考える理由を、編集部の視点で3つに整理します。
理由が3つ重なった時点で、私なら一度立ち止まります。
悪い案件と決めつけているわけではありません。
- 1料金・返金条件が事前にわからない:最大55万円のコースを案内しながら、特商法表記に料金・解約条件の記載が見当たらない
- 2成果の根拠が示されていない:卒業後にいくら稼げるのか、具体的な金額や実績データが公式に示されていない
- 3心の悩みに寄り添う訴求から高額契約への流れ:「繊細さ」という心理的な不安に共感を示したうえで、無料の先に高額な決断を促す構造になっている
確認ポイント
分析マン的メモ|共感と契約は分けて考える
悩みに共感してくれる相手ほど、お金の話になったときほど冷静さが必要です。
これってシンプルなんですよ。
「話が合う」「わかってもらえた」という気持ちと、「この金額を払う価値があるか」という判断は、別々に考えてください。
「共感できる話だったからこそ、断りにくい」という状況は、誰にでも起こり得ます。
そう感じたときこそ、ひとりで抱え込まず、個別相談の内容をLINEで送ってください。

投資詐欺検証ラボLINE相談窓口
無料セミナーから高額コースまでの流れ
参考記事によると、無料セミナーへの参加から契約までは、次のような流れになっているとのことです。
無料の場は、心理的なハードルを下げるための入口です。
個別相談で急かされたら、私はいったん距離を取ります。
- 1Instagram広告から無料オンラインセミナーに申し込む
- 2セミナーで「UTAGEデザイナー」という働き方・繊細さんへの共感を伝えられる
- 3セミナー内・個別面談で、本格的に学ぶには有料コースが必要と案内される
- 4最大55万円までの4段階のコースを、総額・返金条件が見えにくいまま検討する流れになる
注意
個別面談は「1対1の閉じた場」
個別相談やLINEでのやり取りは、周囲に相談しにくい閉じた空間になりがちです。
「今日中に」「この特典は今だけ」と即決を促されたら、いったん持ち帰って時間を置くだけで、冷静さはかなり戻ります。
契約前のチェックリスト
- 特定商取引法に基づく表記に、料金・返金・解約条件が明記されているか
- 最大55万円までの総額と、追加費用の有無が事前に説明されているか
- 「卒業後にいくら稼げるか」の実績に、具体的な根拠(人数・期間・金額)があるか
- 連絡手段が公式LINE・メールだけに閉じていないか(電話等の代替手段があるか)
- 「今日だけ」「今この場で」と即決を迫られていないか
- 少しでも迷ったら、契約前に第三者や家族に相談したか
迷ったら、このチェックを一つずつ潰してください。
どれか答えられないなら、私は契約を保留します。
もし契約してしまったら
すでに契約・入金してしまった場合でも、できることはあります。
まずは、消費者ホットライン「188(いやや)」に電話してください。
消費者庁の案内によると、188は身近な消費生活センターにつないでくれる全国共通の窓口です。
ヒント
ひとりで抱え込まない
国民生活センターには、”無料”セミナーだけのつもりが高額な契約に至った相談や、簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルの相談が寄せられています。
副業がらみの相談件数は、2020年度の1,341件から2024年度には3,694件に増えており、SNSがきっかけの割合も70%を超えています。
同じような相談は珍しくありません。早めの相談が、次の一歩につながります。 取り返したい気持ちにつけ込む二次勧誘にも注意してください。
追加の入金はしない、が原則です。
まとめ
最後に、3つの切り口で見た繊細さんのおうちワークを表で振り返ります。
詐欺と決めつける必要はありません。
ただ、私なら料金・返金条件が明確になるまで契約しません。
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 確認できたこと | 受け取り側の動き方 |
|---|
| ①セミナーの中身 | UTAGEデザイナーという仕事内容自体は実在し、講師の発信とも一致 | 内容の実在と、対価が見合うかは別に考える |
| ②料金・契約条件 | 参考記事によると最大55万円。特商法表記に返金条件の記載は確認できない | 契約前に総額・返金条件を書面で確認する |
| ③運営会社・特商法表記 | 株式会社W-INFINITY・城山恒予氏の実在は確認できるが、電話番号の記載なし | 運営者の実在と、連絡手段の確保は別問題として見る |
「繊細さ」に寄り添う言葉と、心配してくれる誰かの存在は、それ自体は悪いものではありません。
ただ、その先にある金額と条件を、自分の目で確認するまでは契約を保留するのが安全だと考えます。
繊細さんのおうちワークについても、詐欺と決めつける必要はありませんが、現時点で前のめりに申し込むだけの安心材料は揃っていない、という距離感で見ておくのが良さそうです。
確認ポイント
判断に迷ったら、無料でご相談ください
「このセミナー、契約して大丈夫?」と迷ったときは、契約してしまう前にご相談ください。
編集部が、公開情報をもとに一緒に確認ポイントを整理します。
一人で抱え込まないことが、いちばんの被害予防です。