結論を先に置きます 「あの有名なエコノミスト・永濱利廣が、特別な投資法を無料で教えます」——SNSやWeb広告で、こんな文言を見たことがあるかもしれません。
まず結論から。
永濱利廣さんの名前を出す投資広告には、登録も入金もしないでください。
理由は3つです。
① 永濱さんが所属する 第一ライフ資産運用経済研究所 は、公式サイトで「 弊社の永濱利廣を騙る投資広告・勧誘がSNS等で確認されているが、弊社および本人とは一切関係はございません 」と明言しています。
つまり広告の“本人推薦”は、本人と無関係です。
② 金融庁は「著名人を騙る者からの投資勧誘」に正面から注意喚起しており、これは 典型的な「有名人なりすまし型」のSNS型投資詐欺 の構造です。
③ 警察庁も「 著名人が無料で投資教室を開催したり、確実に利益が出る投資話を無料で教えたりすることは基本的にありません 」と明言しています。
この3点を、 公的資料に当たって順番に確認していきます 。
本人の所属先が『関係ない』と公式に出している時点で、答えは出ています。
僕なら、名前を出された広告でも一切触りません。
注意
SNS型投資詐欺の被害は、1年で約1,268億円
警察庁の統計では、 令和6年(2024年)のSNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は10,164件、被害額は約1,268.0億円 にのぼります(前年から大幅に増加)。
その入口の多くが、今回のような「有名人がすすめている風の広告」です。
まずは3つに分けて見る 「永濱利廣」名義の投資広告を考えるときは、 3つの問い に分けると整理しやすくなります。
感情(有名な人が言っているなら安心)ではなく、 事実(誰が・何を・どう確認できるか) で見ていきます。
表は左右にスクロールできます
分けて見る視点 確認すること この記事での結論 ① 広告の“本人推薦”は本物か 本人・所属先が関与を認めているか 所属先が「無関係」と公式表明。ニセモノ ② 誘導の先で何が起きるか LINE・電話・個人口座への入金がないか 少額入金→追加入金→出金不能の典型パターン ③ 本物の勧誘の目印があるか 運営会社名・金融庁登録・現実的な数字か なりすまし広告はこの3つが欠ける
有名人の顔は「信用の理由」になりません。
大事なのは、運営元・登録・数字の3つです。
① 「永濱利廣」名義の広告は本物か 金融庁は 「それ詐欺です!」 と題し、著名人を装う広告から入金までの手口を具体的に示しています。 証券会社が個人名義の口座を指定することはありません (画像:金融庁公表資料より)。 ポイントは「本人が本当に関与しているか」だけです。
ここははっきりしています。
永濱さんが所属する 第一ライフ資産運用経済研究所 (旧・第一生命経済研究所)の公式サイトには、本人紹介ページに 騙る広告への注意喚起 が掲げられ、「弊社の永濱利廣を騙る投資広告・勧誘がSNS等で確認されていますが、 弊社および本人とは一切関係はございません 」と明記されています。
さらに金融庁は 「著名人を騙る者からの投資勧誘等にご注意ください」 で、こう説明しています。
「SNS上の偽アカウント・偽広告は著名人のアカウント・広告を装い、 公式アカウントやウェブサイトで掲載されている写真を無断転載 したりして本人を名乗ることもあります」
つまり、 「本人の顔写真が出ている」ことは、本人が推薦している証拠にはなりません 。
報道(日経ビジネス)でも、永濱さん本人がメタ(Facebook・Instagram)上の詐欺広告に 無断で広告塔として使われている と取り上げられています。
永濱さんは、 名前と顔を勝手に使われた被害者 の側です。
本人の所属先が「関係ない」と言っているのに、広告の“本人コメント”を信じる理由はありません。
「もう広告のリンクから登録してしまった」「LINEを追加してしまった」という方もいるかもしれません。
お金を動かす前に、 まずはLINEで状況を確かめてください 。
投資詐欺検証ラボ LINE相談窓口
② 広告から先に何が起きるか 消費者庁の資料。SNSなどの「もうけ話」の相談は、 2023年に前年度比で約9.6倍 に急増。 著名人なりすまし と考えられる事例も増えています(画像:消費者庁公表資料より)。 なりすまし広告をクリックすると、たいていLINEグループや「アシスタント」とのトークへ誘導されます。
その後の流れは、消費者庁・警察庁に寄せられている SNS型投資詐欺の相談事例と同じパターン をたどると考えられます。
① 「無料の投資講座」「特別なAIツール」などを案内され、まず 少額の入金 をすすめられる
② 画面やトーク上では 「利益が増えている」ように見せられる (実際の運用の裏付けはない)
③ 「もっと入金すればさらに増える」と 追加入金を促される
④ 出金しようとすると 「手数料」「税金」名目でさらに入金を要求され、結局引き出せない
金融庁は 「それ詐欺です!」 で、入金先について「 入金に個人名義の口座を指定してくる 」「証券会社が個人名義の銀行口座を指定することはありません」と明言しています。
つまり、 振込先が個人名義の口座だった時点で、強く詐欺を疑うべき です。
注意
「画面上の利益」はお金ではありません
この種の偽サービスでは、 トークや管理画面に表示される数字は、相手が自由に書き換えられます 。
「増えている表示」と「実際に出金できること」はまったく別 です。
出金の段階で手数料や税金名目の入金を求められたら、 それ以上は1円も振り込まないでください 。
「最初は少しだけ出金できた」という話もよく聞きます。
それは信用させるための入口です。本番は、追加入金を重ねた後に来ます。
③ 本物の勧誘か確かめる3つの目印 金融庁は 無登録で投資勧誘を行う業者の警告リスト を公表しています。日本の居住者に投資勧誘を行うには 金融商品取引業の登録が必要 です(画像:金融庁公表資料より)。 「これは本物の発信か、なりすましか」を見分ける目印は、 3つ です。
① 運営会社が名乗っているか
お金を預けさせるのに、運営会社名・住所・電話番号・特定商取引法の表記が見当たらないなら、それだけで危険です。
② 金融庁の登録があるか
日本の居住者を相手に投資勧誘を業として行うには、 金融商品取引業の登録 が必要です。
金融庁は 無登録業者の警告リスト を公表していますが、 ここに載っていない=安全という意味ではありません 。会社名を名乗らない相手は、警告の出しようがないだけです。
③ 数字が現実的か
「無料で確実に儲かる」「必ず増える」は、投資では原理的にあり得ません。
警察庁は SNS型投資詐欺の注意喚起 で、「 著名人が無料で投資教室を開催したり、確実に利益が出る投資話を無料で教えたりすることは基本的にありません 」と、はっきり書いています。
「有名人+無料+確実に儲かる」が揃ったら、なりすまし詐欺を疑ってください。
本物の勧誘かを確かめるチェック
運営会社名・住所・特商法表記 なければ危険
金融商品取引業の登録 金融庁の登録一覧で確認
入金先 個人名義の口座なら詐欺を強く疑う
利益の説明 「無料・確実・必ず増える」は非現実的
本人・所属先の公式発信 公式サイトで関与の有無を確認 この5つのうち1つでも引っかかったら、僕は登録しません。
有名人の名前は、確認をやめさせるための“飾り”です。
「個人口座に振り込んでしまった」「LINEで勧誘が続いている」という方は、追加で振り込む前に止まってください。
ひとりで抱えず、 まずはLINEで相談してください 。
投資詐欺検証ラボ LINE相談窓口
もう連絡・入金してしまった場合 金融庁は2024年10月から 「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等」の情報受付窓口 を設置しています。怪しい広告は、ここに情報提供できます(画像:金融庁公表資料より)。 「すでにLINEを追加した」「入金してしまった」という方は、 追加入金を止めること と すぐ相談すること の2つだけ、先にやってください。
① 警察相談専用電話「#9110」または最寄りの警察署へ
振込明細・やり取りのスクリーンショット・広告のURLを残したまま相談してください。
② 振込先の金融機関に連絡し、口座凍結を依頼する
詐欺に使われた口座は 振り込め詐欺救済法 に基づいて凍結でき、残高が残っていれば 被害回復分配金 を受け取れる可能性があります。
口座の残高が引き出される前の早さが勝負 です。
③ 怪しい広告は金融庁へ情報提供
金融庁は 「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」 を設けています。被害の有無にかかわらず、なりすまし広告の情報を届けることができます。
ヒント
「取り戻し代行」をうたう二次勧誘にも注意
投資詐欺の被害者を狙って「被害金を取り戻せます」と近づき、着手金をだまし取る 二次被害 も報告されています。
相談先は、 警察(#9110)・消費生活センター(188)・金融庁の情報受付窓口 など、 公的な窓口を最初に選んでください 。
入金後に一番やってはいけないのは、取り戻すための追加入金です。
証拠を残して、公的窓口へ先に相談してください。
まとめ|「有名人の顔」はもう信用の根拠にならない 永濱利廣さんは 実在する正規のエコノミスト で、名前と顔を勝手に使われた 被害者 の側 所属先の第一ライフ資産運用経済研究所が「 弊社および本人とは一切関係はございません 」と公式に表明している 金融庁・警察庁は 「著名人を騙る投資勧誘」「無料で確実に儲かる話はない」 と明確に注意喚起している 誘導の先は 少額入金→偽の利益表示→追加入金→出金時の手数料請求 という典型パターン 入金してしまったら、追加入金を止めて 警察(#9110)・振込先金融機関・金融庁窓口 へ。口座凍結は早い者勝ち 最後にもう一度だけ。
SNS型投資詐欺の被害は、警察庁の統計で 1年に約1,268億円 。
その多くが「有名人の広告」から始まっています。
広告に永濱利廣さんの名前や顔が出ていても、それは 本人が推薦している証拠にはなりません 。
判断の根拠にすべきは、 運営会社が名乗っているか・金融庁の登録があるか・現実的な数字か の3つです。
なりすまし広告は、 この3つすべてが欠けています 。
クリックも登録も入金も、しないでください。
詐欺と断定する以前に、登録しない理由が十分に揃っています。
僕なら、有名人の名前を見た時点で広告を閉じます。
確認ポイント
「この広告、本物?」と迷ったら
気になっている広告のスクリーンショット、誘導されたLINEのやり取り、振込先の情報——どんな材料でも大丈夫です。
編集部の目で、 本人・所属先の公式発信/金融庁登録の有無/広告表現の危険度 を公的資料に当たって整理します。
登録・入金の前に、一度確認させてください。
相談料は無料です。