結論を先に置きます
海外FX・コピートレード業者を名乗るMoonshot FX(公式サイト moonshotfx.ai)の話です。
結論から書きます。
Moonshot FXへの登録・入金はおすすめできません。
理由は3つあります。
① 公式サイトが掲げる「Anjouan Offshore Finance Authority(AOFA)」のライセンスを、発行元と同じコモロ連合の中央銀行が2025年12月、「架空の機関」と名指しで警告しています。
② 入金は暗号資産(USDT・ETH)のみ、本人確認(KYC)は出金時のみというつくりで、運営会社名・所在地・代表者の記載がサイトのどこにもありません。
③ SNS(X)の有名アカウント経由でLINE・Discordのクローズドなグループへ誘導される手口が、複数の独立した情報サイトで報告されています。
ここから、公式サイトの中身・ライセンスの実態・勧誘手口の順に、1つずつ確認していきます。
『ライセンス取得済み』という言葉だけを見て、
安心してしまうのは早いです。
どこの国の、どんな機関が発行したライセンスかまで、
確認したいところです。
確認ポイント
本記事のスタンス
断定はしません。
並べて、整理します。
判断はあなたがしてください。
まずは3つに分けて見る
Moonshot FXについて、3つの切り口に分けて整理します。
公式サイトの中身・ライセンスの実態・勧誘手口(二次情報)。
この3つを混ぜずに見ると、判断材料が見えやすくなります。
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 内容 | 冷静に見たときの注意点 |
|---|
| ①公式サイトの中身 | 「無駄の無い本質的な取引環境」を謳う。入金は暗号資産(USDT・ETH)のみ、KYCは出金時のみで口座開設できる設計 | 運営会社名・所在地・代表者の記載がどこにも見当たりません |
| ②ライセンスの実態 | 「Anjouan Offshore Finance Authority(AOFA)」発行のライセンス証明書(番号L16146/MSFX)を公式サイトに掲示 | 発行元のコモロ中央銀行自身がAOFAを「架空の機関」と名指しで警告しています |
| ③勧誘手口(二次情報) | SNS(X)の有名アカウント経由でLINE・Discordのクローズドなグループへ誘導され、コピートレードを持ちかけられるという報告 | 当編集部では個別の被害事実の裏は取れていません。ただし公的機関が警告する型と重なります |
3つを混ぜて見ると、
『なんとなく怪しい海外FX』で終わってしまいます。
私は、分けて見るようにしています。
①公式サイトの中身を確認する
Moonshot FXの公式サイト(moonshotfx.ai)を、2026年9月時点で編集部が直接確認しました。
口座開設から取引開始までの流れは、『簡単3ステップスタート』として説明されています。
画像:Moonshot FX公式サイト(moonshotfx.ai)「簡単3ステップスタート」セクションより(2026年9月確認)。注目したいのは②の入金ステップです。
入金はUSDT・ETHなど暗号資産のみで、「プラットフォーム手数料0円」「24時間365日いつでも入金可能」と書かれています。
そして、KYC(本人確認)は出金時のみ必要になる場合がある、ともあります。
つまり、口座開設と入金の段階では、本人確認なしで取引を始められるつくりです。
公式サイトの「会社概要」「利用規約」ページも含めて確認しましたが、運営会社の登記名・所在地・代表者名は、どこにも記載がありませんでした。
書かれているのは、企業理念や方針といった一般的な文章と、サポート用のメールアドレスだけです。
住所も代表者の名前も出てこないまま、
本人確認なしで暗号資産を入金させる設計です。
私なら、この時点で足を止めます。
②「ライセンス保有」の実態
Moonshot FXの公式サイトには、「ライセンス」という専用ページがあります。
そこに書かれているのが、次の内容です。
“引用
当社は、国際的な金融規制フレームワークに則り、法的拘束力を持つライセンスを取得し、運用しております。
出典Moonshot FX公式サイト「ライセンス」ページ(moonshotfx.ai/license、2026年9月確認)
掲げられている規制当局は、「Anjouan Offshore Finance Authority(AOFA)」。
コモロ連合の一島、アンジュアン島を拠点とするオフショア金融監督機関だとされています。
画像:Moonshot FX公式サイト(moonshotfx.ai/license)のライセンス証明書掲示より(2026年9月確認)。公式サイトに記載されていたライセンス情報
- Company Name
- MOONSHOTFX
- Company Number
- 16146
- License Number
- L16146/MSFX
- 発行日
- 2025年9月15日
- 有効期限
- 2026年9月15日
- 表示上のステータス
- Active
発行から1年足らず、有効期限も発行からちょうど1年後という短いサイクルです。
そして、このライセンスを発行した「AOFA」そのものについて、見過ごせない情報があります。
コモロ中央銀行が名指しした「架空の機関」
Moonshot FXが掲げる「Anjouan Offshore Finance Authority(AOFA)」について、当のコモロ連合中央銀行(Banque Centrale des Comores)自身が、公式な注意喚起を出しています。
2025年12月10日付の声明で、コモロ中央銀行は複数の「金融規制当局」を名乗る組織を名指しし、次のように警告しました。
“引用
コモロ中央銀行は、コモロ連合における銀行・金融機関の免許発行を騙る架空の組織として、Mwali International Services Authority、Anjouan Offshore Finance Authority、Anjouan Corporate Services、Comoros Services LTD、Comoros International Banking Authorityの名を挙げ、公衆に注意を呼びかける。これらの偽の当局、およびそれらが認可したとするすべてのオフショア事業体は、違法に銀行・金融サービスを提供している。
出典コモロ連合中央銀行(Banque Centrale des Comores)公式声明(2025年12月10日、フランス語原文を編集部で要約・翻訳)
声明はさらに、銀行・金融機関の免許発行はコモロ中央銀行の専管事項であり、それ以外の組織による免許発行はすべて違法だと明記。
モロニ・ムツァムドゥ・モヘリの検察当局にも、既に告発済みとしています。
画像:コモロ連合財務省公式サイト(finances.gouv.km)掲載のコモロ中央銀行公式声明より(2025年12月10日付、2026年9月確認)。海外FX業界メディアFinance Magnatesも、同じ声明を引用しながら、AOFAのライセンスについて次のように報じています。
“引用
Anjouan Offshore Finance Authority(AOFA)やMwali International Services Authority(MISA)等が発行するライセンスには、法的にも実務的にも、いかなる有効性もない。
出典Finance Magnates「Is The End of The Comoros License Mirage Coming?」(英文を編集部で翻訳)
注意
「ライセンス保有」という表示の意味
Moonshot FXの公式サイトに掲げられた証明書の画像やライセンス番号は、一見すると信頼材料に見えます。
ですが、そのライセンスを発行したとする組織自体が、発行元の国の中央銀行から「架空」と名指しされているのが実情です。
『ライセンス番号』『証明書』という言葉に、
実体が伴っているとは限りません。
発行元がどこの国の、どんな組織かまで、
確認する必要があります。
③SNS経由でLINE・Discordへ誘導される勧誘手口
Moonshot FXへの勧誘は、SNS(X/旧Twitter)の有名アカウントを起点に広がっている、という報告が複数の情報サイトから出ています。
これらは当編集部が直接裏を取れた一次情報ではなく、二次情報として扱います。
報告されているパターンを整理すると、
高い運用実績を語るX(Twitter)アカウントがMoonshot FXでのコピートレードを紹介する。
興味を持った人を、LINEやDiscordのクローズドなグループへ誘導する。
グループ内で、そのアカウントが実践しているとされる取引に「一緒に乗る」形で入金を促す。
という流れです。
こうした勧誘の型は、国民生活センターが2024年に注意喚起した内容と重なります。
この注意喚起は、Moonshot FXを名指ししたものではありません。
“引用
SNSやインターネット上の広告、SNSで知り合った人からの紹介等をきっかけにSNSの投資グループに誘われ、そこでFX取引を持ち掛けられるという新たなパターンが目立つようになっています。消費者は投資グループ内での指示通りに、指定された個人名義の口座に次々とお金を振り込みますが、最後はお金を一切引き出せなくなるという詐欺的な手口です。
出典国民生活センター「SNS上の投資グループで勧誘される詐欺的なFX取引トラブル-その仲間、信じて大丈夫?-」(2024年1月24日発表)
実際、Moonshot FXの勧誘については、紹介元のSNSアカウントが『中の人交代』を疑われているという指摘も出ています(海外FX専門メディアMyforexの報道より。個別の事実は当編集部では未確認)。
『信頼していたアカウントが紹介していたから』は、
投資判断の理由にはなりません。
中の人が誰かも、確認できないのですから。
④口コミで報告されている出金トラブル
Moonshot FXについては、複数の情報サイトで同じパターンの報告が挙がっています。
これらも当編集部が直接裏を取れた一次情報ではなく、口コミ・二次情報として扱います。
報告されている内容を整理すると、
出金を申請すると手続きが引き延ばされる、または「手数料」「税金」名目で追加の送金を求められる。
勧誘元のDiscordやオープンチャットが突然閉鎖される。
紹介していたインフルエンサーと連絡が取れなくなる。
というものです。
この「出金の直前に、もう一度お金を払わせる」という構造は、金融庁が無登録業者全般について注意喚起している内容とも重なります。
この注意喚起も、Moonshot FXを名指ししたものではありません。
“引用
無登録業者は、投資者等の保護のための態勢が確保されているか当局では確認できず、登録を受けている業者と同等の態勢が整っていない可能性が高いと考えられます。出金の拒否や法外な出金手数料を請求されたりするほか、これまで連絡が取れていたのに急に連絡が取れなくなるなどといったトラブルに遭ったという声が多く寄せられています。
出典金融庁「無登録業者との取引は要注意!!~無登録業者との取引は高リスク~」
編集部で金融庁の無登録業者リストを確認したところ、2026年8月27日更新時点で「Moonshot FX」「ムーンショットFX」に該当する記載は見当たりませんでした。
注意
掲載がないことの意味
ここで1つ、注意が必要です。
このリストに名前が載っていないことは、「適法」を意味しません。
金融庁自身が、次のように説明しています。
“引用
掲載されている無登録業者は、警告書の発出を行った時点で無登録営業を行っていることが確認できた者に限られています。そのため、掲載されていない者でも、無登録営業に該当する行為を行っていることがあり得ますのでご注意ください。
出典金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」
また、暗号資産での入金を求める投資勧誘全般についても、金融庁・消費者庁・警察庁が3庁連名で注意を呼びかけています。
この相談事例も、Moonshot FXを名指ししたものではありません。
“引用
知人から暗号資産を運用する海外業者へ投資すれば高利益が得られると勧められお金を振り込んだ。登録したホームページから出金できなくなっており、ホームページも閉じられた。国内の窓口となっている業者名や住所・連絡先も分からない。
出典金融庁・消費者庁・警察庁「暗号資産に関するトラブルにご注意ください!」(相談事例より)
もし今、似たような請求を受けている、または受けそうな状況にあるなら、追加で払う前に、一度LINEで相談してください。

投資詐欺検証ラボLINE相談窓口
SNS型投資詐欺の被害額で見る深刻さ
Moonshot FXのような、
SNSアカウントの紹介をきっかけとした投資勧誘の被害は、
実際にどれくらい起きているのでしょうか。
警察庁が公表している最新の確定値を確認します。
表は左右にスクロールできます
| 区分(令和7年・確定値) | 認知件数 | 被害総額 |
|---|
| SNS型投資詐欺 | 9,523件(前年+3,110件) | 1,288.0億円(前年+416.9億円) |
SNS型投資詐欺の被害総額は、1年間で1,288.0億円にのぼります。
既遂1件あたりの被害額は1,358.2万円です。
警察庁は、この確定値を令和8年6月5日に公表しています。
Moonshot FXという名前を知らなくても、
この種の勧誘そのものが、
1年で1,288億円という実害を出しています。
申し込む前のチェックリスト
ここまでの内容を、
チェックリストの形にまとめます。
1つでも当てはまるなら、
入金する前に、
もう一度立ち止まってください。
- 運営会社名・所在地・代表者の記載がどこにも見当たらない
- 掲げている『ライセンス』の発行元を、自国の中央銀行が「架空の機関」と名指ししている
- 入金が暗号資産のみで、本人確認(KYC)は出金時のみという設計になっている
- SNSの有名アカウント経由で、LINE・Discordのクローズドなグループへ誘導されている
- 金融庁の無登録業者リストで、名称を確認できない(掲載なしは「適法」の証明にはなりません)
- 出金しようとしたら、手数料や税金名目で追加の送金を求められた
- 不安に思ったときに、第三者(家族・消費生活センター)に相談していない
まとめ
海外FX・コピートレード業者Moonshot FXを、
公式サイトの中身・ライセンスの実態・勧誘手口の3つで確認してきました。
最後に、
3つの切り口を、もう一度並べます。
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 内容 | 冷静に見たときの注意点 |
|---|
| ①公式サイトの中身 | 「無駄の無い本質的な取引環境」を謳う。入金は暗号資産(USDT・ETH)のみ、KYCは出金時のみで口座開設できる設計 | 運営会社名・所在地・代表者の記載がどこにも見当たりません |
| ②ライセンスの実態 | 「Anjouan Offshore Finance Authority(AOFA)」発行のライセンス証明書(番号L16146/MSFX)を公式サイトに掲示 | 発行元のコモロ中央銀行自身がAOFAを「架空の機関」と名指しで警告しています |
| ③勧誘手口(二次情報) | SNS(X)の有名アカウント経由でLINE・Discordのクローズドなグループへ誘導され、コピートレードを持ちかけられるという報告 | 当編集部では個別の被害事実の裏は取れていません。ただし公的機関が警告する型と重なります |
- Moonshot FXが掲げる「AOFA」のライセンスを、発行元と同じコモロ中央銀行自身が「架空の機関」と名指ししています(2025年12月10日付声明)
- 入金は暗号資産(USDT・ETH)のみ、KYCは出金時のみというつくりで、運営会社名・所在地・代表者の記載は確認できませんでした
- SNS(X)の有名アカウント経由でLINE・Discordのクローズドなグループへ誘導される手口が、複数の独立した情報サイトで報告されています
- 金融庁の無登録業者リストに、Moonshot FXに該当する記載は確認できませんでした(掲載なし=適法という意味ではありません)
- 「出金時に手数料・税金名目の追加請求をされる」という報告は、公的機関が警告する型と重なる二次情報です
- 不安なときは、消費者ホットライン188や警察相談専用電話#9110へ、1人で抱えずに相談してください
確認ポイント
編集長タダシより
「このFX業者、大丈夫かな」と思ったら、案件名・URL・勧誘してきたアカウントのスクリーンショットをLINEで送ってください。
ライセンスの発行元、金融庁の登録状況と突き合わせて、
確認すべきポイントを一緒に並べます。
相談は無料です。
Moonshot FXの運営者個人を断定する記事ではありません。
ただ、発行元の中央銀行自身が『架空』と呼ぶライセンスを掲げたまま、
大切なお金を動かすのは、私ならおすすめしません。