結論を先に置きます
「スマホ1台、全自動で月収30万〜50万円」
「在庫リスクなしのBUYMA無在庫物販」——
LINEアカウント「セレブ犬」を通じて勧誘されるこの副業は、
とにかく手間なく、誰でも、自動で稼げることを強調します。
まず結論から。
現時点で 「これは詐欺だ」と断定できる公的な証拠は確認できません 。
ただし、広告の数字だけで『セレブ犬』に登録し、高額な費用を払うのは、かなり慎重になった方がいい案件 です。
理由は3つ。
① 「全自動で月30万」と言いながら、何を仕入れて、どうやって利益が出るのかという肝心の仕組みが、はっきり示されていない こと。
② 入口が「通常10万円が本日限定無料」の無料登録でありながら、その先で 高額なスクール代やツール利用料(バックエンド商材) に進む流れが、副業トラブルの典型と重なること。
③ 運営とされる マヴィ合同会社 について、公式な企業サイトや特商法表記が外部から確認しづらく、事業実態が見えにくいこと。
この3点を、順番に見ていきます。
結論だけ先に言うと、私だったらお金は払いません。
仕組みも見えないまま、『全自動』と『無料』だけで進む案件は危ないと感じます。
確認ポイント
本記事のスタンス
断定はしません。
並べて、整理します。
判断はあなたがしてください。
マヴィ合同会社や関係者個人を「詐欺師だ」「詐欺会社だ」と決めつける記事ではありません。
広告で言っていることと、公的資料で裏が取れる事実を分けて並べるだけです。
10万円という具体的な金額が出ている話だからこそ、「期待させる表現」と「確認できる事実」をきっちり分けて見ていきます。
まずは3つに分けて見る
BUYMA無在庫物販副業を、次の3つに分けて見ていきます。
広告表現・勧誘の流れ・運営会社。
この表は、記事を離れても他の副業案件にそのまま使える「判断ツール」として置いておきます。
広告表現・勧誘の流れ・運営会社を分けるだけで、見え方がかなり変わります。
私なら、勢いより確認できる材料を優先します。
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 広告で言っていること | 冷静に見たときの注意点 |
|---|
| ① 広告表現 | 「全自動で毎月30万円」「在庫リスクなし」「未経験OK」「高い再現性」 | 何を仕入れて利益が出るのか、仕組みの説明が薄い。「全自動でほったらかし」で稼げる根拠は示されていない |
| ② 勧誘の流れ | 「通常10万円が本日限定無料」→LINE『セレブ犬』へ登録 | 無料の入口の先に、高額なスクール代・ツール代が控えるのが副業トラブルの典型。連絡手段がLINEに限られると、後から連絡が取りにくい |
| ③ 運営会社 | マヴィ合同会社 | 公式サイトや特商法表記が外部から確認しづらい。会社名が出ていても、実態と責任の所在が見えるかは別問題 |
ここまでで、広告・勧誘の流れ・運営会社を分けて見る形を確認しました。
でも「自分が見た広告は本当に大丈夫?」と、まだ不安が残るかもしれません。
お金を動かす前に、気になる広告やLINEのスクショを送ってください。

投資詐欺検証ラボLINE相談窓口
①「全自動で月30万」の中身を確認
広告でいちばん目を引くのは、
「全自動で毎月30万円が目指せる」「在庫リスクなし」という言葉です。
ここで一度、立ち止まります。
BUYMAの物販は、本来「何を、いくらで仕入れて、いくらで売るか」を考える商売 です。
ところが、この広告では「全自動」「ほったらかし」が前面に出る一方、
誰が・何を仕入れ、誰に売って利益が出るのか、肝心の中身が見えにくくなっています。
消費者庁は、実際より著しく良く見せる表示(優良誤認)を景品表示法第5条で禁じています。「全自動で誰でも月30万」が事実と離れていれば、この規制に触れる可能性があります(画像:消費者庁「優良誤認とは」より)。「全自動で誰でも稼げる」といった断定的な表現について、
消費者庁は、
商品・サービスの内容を「実際のものよりも著しく優良であると示し……不当に顧客を誘引」する表示を 優良誤認表示 として禁止しています(景品表示法第5条第1号)。
さらに消費者庁は「故意だけでなく、誤って表示した場合でも……規制されます」と説明しています。
「何もしなくても自動で稼げる」 という言葉に、合理的な裏づけが示されていないなら、いったん疑ってよい場面です。
注意
「全自動・無在庫で稼げる」は消費者庁も名指しで注意喚起
実は、無在庫転売のノウハウ販売そのものに、過去に行政の注意喚起が出ています。
消費者庁は2021年4月28日付で、
「無在庫での転売ビジネスのノウハウを提供するなどとうたい、多額の金銭を支払わせる事業者」について
虚偽・誇大な広告・表示等をしていたことを確認した として、消費者安全法に基づき注意喚起を行いました。
「無在庫」「全自動」「ノウハウ代」というキーワードがそろう案件は、それ自体が注意の対象になってきた、という事実は知っておいて損はありません。 消費者庁の注意喚起(2021年4月28日)。無在庫転売のノウハウ販売で「虚偽・誇大な広告・表示等」が確認されたとして公表されています(画像:消費者庁の公表資料より)。『全自動で月30万』みたいな数字、私は鵜呑みにしません。
大事なのは、その数字を“誰が・どうやって”出したのか。
そこが見えないなら、判断材料にはなりません。
②「セレブ犬」LINEから高額商材までの流れ
この案件の入口は「通常10万円が本日限定無料」という無料登録で、
勧誘は「セレブ犬」というLINEアカウントを通じて行われると報じられています。
豪華な生活を演出する画像が送られてくる、という指摘もありますが、
こうした演出は 期待をあおるための典型的な見せ方 の可能性があります。
気をつけたいのは、無料の先で何が起きるかです。
国民生活センターは、
SNSなどで見つけた「簡単に稼げる」とうたう副業について、
「高額報酬を得るにはまず振り込みをするよう指示されて振り込んだが、その後も様々な理由で振り込みをさせられた」
といった相談が増えていると注意を呼びかけています。
「無料」で気を緩めたところに、有料の高額プランが続く のは、よくある形です。
「スキマ時間に稼げる」副業の相談は年々増加。SNSきっかけが約7割、平均契約購入金額は約106万円に達しています(画像:国民生活センター「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!」2024年9月4日より)。注意
「フロント無料 → バックエンド高額」の型に注意
もし本当に「全自動で月30万円稼げるシステム」があるなら、
運営は他人に売らず、自分で動かすのがいちばん効率的なはずです。
それでも広告費をかけて他人に売るのは、システムを売ったほうが確実に儲かる からだ、という見方ができます。
消費者庁も令和7年6月26日付で、
「簡単に契約金額以上の報酬を得ることができるなどと勧誘され、高額なサポートプランの契約をしたが報酬が得られなかった」
という相談が数多く寄せられているとして、注意喚起しています。
「初心者でも簡単」「月◯◯万が当たり前」「返金保証あり」——この組み合わせは、慎重に見たい合図です。 「無料」「本日限定」と急かされると、つい流れで進んでしまいがちです。
でも、LINEに登録する前に確認できることがあります。
迷ったら、登録ボタンを押す前に聞いてください。

投資詐欺検証ラボLINE相談窓口
③ 運営会社マヴィ合同会社と特商法表記
副業案件の信頼性を測るうえで、いちばんの土台になるのが
「特定商取引法(特商法)に基づく表記」 です。
通信販売をする事業者は、特商法第11条に基づき、
販売価格・支払方法・事業者の氏名(名称)・住所・電話番号などを
広告に表示することが求められています。
消費者庁の特定商取引法ガイドは、
これらの事業者情報を「消費者が容易に認識することができるような……場所に表示」するよう求めています。
ところが今回の「マヴィ合同会社」については、
企業としての公式ホームページが見当たらず、事業実態を外部から確認しづらい 状況だと報じられています。
また、基本的な連絡手段がLINEに限られ、
ブロックされると一切連絡が取れなくなるリスクも指摘されています。
注意
会社名が出ていても「実在=安全」ではない
会社名や所在地が書かれていても、それだけで安心はできません。
国税庁の法人番号公表サイトでは、登記された法人の名称・所在地を誰でも検索できます。
まず、特商法表記に書かれた会社名・住所が、公的記録と一致するか を自分の目で確かめてください。
そのうえで、登記があること=事業の中身が安全、ではありません 。
登記は「会社が届け出ている」という事実までしか教えてくれません。
連絡先がLINEだけ、住所や責任者がはっきりしない といった場合は、いったん立ち止まる合図です。 似た構造として、当サイトでは
「こんな副業待ってた」のConfortは怪しい?副業マッチングを検証
や
ワンステップ(ONE STEP)の副業は怪しい?SNS副業マッチングを検証
でも、無料の入口からLINE登録へ誘導し、特商法表記が見えにくい案件を整理しています。
入口の形がよく似ているので、あわせて読むと見分け方の感覚がつかめます。
会社名が書いてあっても、それは出発点にすぎません。
私が見たいのは、困ったときに連絡が取れて、責任の所在がはっきりしているか。
そこが確認できないなら、私はお金を預けません。
BUYMA規約違反とアカウント凍結リスク
お金の損失とは別に、もう一つ見落とせないリスクがあります。
それが BUYMA(バイマ)側のアカウント停止 です。
まず前提として、BUYMAで「注文を受けてから仕入れる」無在庫の出品形態そのものは、禁止ではありません。
注意
ツールでの大量出品・直送は規約違反になりうる
ただし、BUYMAの特定商取引法に関する表記を運営する事業者(株式会社エニグモ)は、
ツールを使った無差別な大量出品や、許可されていない買付先からの 購入者への直送 などを規約で制限しています。
マヴィ合同会社が提供するとされるツールがこうした規約に触れていた場合、
アカウントが凍結(サスペンド)され、売上金の扱いや再登録に影響が出る おそれがあります。
ビジネスの土台ごと失うリスクがある——この点は、費用以上に重く見ておきたいところです。 「ツールで自動出品」と聞くと便利そうですが、私は逆に身構えます。
プラットフォームのルールを破る形だと、稼ぐ前に土台を失いかねません。
もし契約・入金してしまったら
もう費用を払ってしまった場合でも、できることがあります。
まず、追加の入金や「解約料」の請求には、すぐに応じない ことです。
LINEのやり取り、広告のスクショ、振込明細は、後の交渉で重要な証拠になります。残しておいてください。
ヒント
クレジット払いなら「支払停止の抗弁」も
クレジットカードの分割・リボ払いで契約した場合、
割賦販売法には 「支払停止の抗弁」 という仕組みがあります(第30条の4)。
販売業者との間に「話が違う」といった事由が生じているとき、
その事由をもって、クレジット会社からの支払い請求に対抗できる場合があります(総額4万円以上などの要件あり)。
ただし、銀行振込や現金払いには使えません 。
また通信販売には、特商法上のクーリング・オフ制度はありません。
「188(消費者ホットライン)」や警察相談「#9110」 に連絡し、早めに専門の窓口へつないでもらってください。 申し込み前のチェックリスト
登録ボタンを押す前、お金を払う前に、この5つだけ確認してください。
1つでも引っかかったら、いったん止まってよい合図です。
- 何を仕入れて利益が出るのか、ビジネスの仕組みが具体的に説明されているか(「全自動」「ほったらかし」だけで中身が無いなら危険信号)
- 「無料」「本日限定」の先に高額なスクール代・ツール代がないか、料金の総額が事前に示されているか
- 特商法に基づく表記があり、会社名・住所・連絡先が国税庁の法人番号公表サイトなどで確認できるか
- 連絡手段がLINEだけに限られていないか(ブロックされたら連絡が途切れないか)
- BUYMAなどプラットフォームの規約に違反する使い方(ツールでの大量出品・直送)を勧められていないか
ヒント
迷ったときの動き方
焦って決める必要はありません。
でも、申し込む前の30秒で、自分のお金とアカウントを守れることがあります。
もし「この副業、大丈夫かな」と思ったら、
案件名・LINE名(セレブ犬など)・広告のスクショを送ってください。
特商法表記、国税庁の法人番号、消費者庁・国民生活センターの注意喚起と突き合わせて、
確認すべきポイントを一緒に並べます。相談は無料です。
まとめ
最後に、3分離でもう一度整理します。
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 確認できる事実 | 編集部の見立て |
|---|
| ① 広告表現 | 「全自動で月30万」「在庫リスクなし」を強調。仕組みの説明は薄い | 期待をあおる言葉が先行。無在庫・全自動ノウハウは消費者庁の注意喚起対象にもなってきた |
| ② 勧誘の流れ | 「通常10万円が本日限定無料」→LINE『セレブ犬』へ誘導 | 「無料」の先の高額商材に注意。SNS副業の相談は平均約106万円と高額化 |
| ③ 運営会社 | マヴィ合同会社。公式サイト・特商法表記が確認しづらいと報じられている | 会社名だけでは安全と言えない。連絡先・責任の所在が見えるかを確認したい |
「これは詐欺だ」と断定できる公的証拠は確認できません。
一方で、安心しておすすめできる材料も見当たりません。
仕組みが説明されない『全自動』の副業に、先にお金や連絡先を渡さない 。
これが、今日持ち帰ってほしい一点です。
判断は、あなたがしてください。
確認ポイント
💬 編集長タダシより
「全自動で、誰でも、ほったらかしで月30万」なら、
世界中の人がとっくに会社を辞めているはずです。
それでも自分のところに広告が回ってくる——
その違和感を、私は大事にしています。
「このBUYMA物販、大丈夫かな」と思ったら、スクショを投げてください。
材料は一緒に並べます。判断は、あなたがしてください。