結論を先に置きます LUNA(Terra)について、ざっくり3行でまとめます。
LUNA(Terra)は、かつて『将来有望なアルトコイン』として広く宣伝された 仮想通貨(暗号資産) です。
しかし2022年5月、連動するステーブルコイン UST(TerraUSD) が1ドルの値を保てなくなり、 LUNAは数日で価値をほぼ失いました 。
その後、米SEC(証券取引委員会)はこの件を 証券詐欺として提訴 し、公的記録が残っています。
暗号資産を利用するときの基本的な注意点は、金融庁の 暗号資産の利用者のみなさまへ で 確認できます 。
『将来有望』という言葉だけが先走っていました。
私は、宣伝の温度ではなく、後に残った記録で読みます。
まずは結論|3つに分けて見る 『LUNA(Terra)は儲かる?』で語られる話は、 時期によって意味がまったく違います 。
まずは 3つに分けた整理表を頭に置いてから 、順番に 確認していきましょう 。
この3分けは大事です。
『宣伝されていた内容』と『実際に起きたこと』は、まったく別物です。
表は左右にスクロールできます
切り口 内容 確認できること ① 宣伝されていた内容 『将来有望』『爆上げ期待』『ステーキングで運用』 価値の裏付けを示す一次情報は 確認できません ② 実際に起きたこと 2022年5月にUSTがデペッグ、LUNAが暴落 数日で価値がほぼゼロ になったと公的機関が記録 ③ 公的機関の記録 米SECの提訴・和解、司法判断 証券詐欺として記録 ・約45億ドルの和解
確認ポイント
本記事のスタンス
本記事は、特定の人物・会社の人格を貶めることを目的としません。
すでに公開されている SEC・司法省(DOJ)の発表や国際機関の報告書 をもとに、これから暗号資産に触れる人が冷静に判断するための材料を整理します。
『暴落したから全部詐欺』という 短絡的な結論 ではなく、 何が確認できて何が確認できないか を公的記録の範囲で読み解きます。
暴落から判決までの時系列(編集部独自整理) 表は左右にスクロールできます
時期 出来事 種別 2021年頃 『将来有望なアルトコイン』として各所で紹介・宣伝される 宣伝 2022年5月 UST(TerraUSD)が1ドルのペッグを割り込み、LUNAが数日で暴落 市場 2023年2月 米SECがTerraform LabsとDo Kwon氏を証券詐欺で提訴 行政 2024年 Terraform社・Do Kwon氏が約45億ドルの支払いに合意(陪審評決後) 司法 2024年12月 Do Kwon氏がモンテネグロから米国へ身柄引き渡し 司法 2025年12月 Do Kwon氏に対し禁錮15年の量刑判決 司法
年表にすると、印象ではなく順番で読めます。
『有望』と言われた時期と、記録が残った時期は、こんなに離れています。
ここまでで、宣伝と実際の結末がどれだけ違ったかを並べてきました。
『今すすめられている通貨やコイン、大丈夫かな』と少しでも引っかかったら、 ひとりで抱えず、LINEで気軽に聞いてください 。
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2022年5月に何が起きたか(USTデペッグとLUNA暴落) LUNA(Terra)には、 UST(TerraUSD) という『1ドル=1USTを保つ』設計のステーブルコインがありました。
このペッグは、現金や国債のような裏付け資産ではなく、 LUNAとの交換による需給調整 で保たれる アルゴリズム型 でした。
2022年5月、USTが1ドルを割り込むと、LUNAが大量に発行されて価値が急落し、 連鎖的な暴落 に至ったと記録されています。
“ 引用
In May 2022, TerraUSD entered a death spiral, as its value dropped from $1 to just a few cents over the course of a few days.(2022年5月、TerraUSDは数日で1ドルから数セントまで下落し、デススパイラルに陥った)
出典 BIS『Annual Economic Report 2022』第III章(国際決済銀行、2022年6月21日)国際決済銀行(BIS)は、この件を含めて アルゴリズム型ステーブルコインは発行体が主張するほど安定していない と 指摘 しています。
『ステーブル(安定)』という名前と、 実際の値動き は別物だった、ということです。
画像:金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」より。暗号資産は『法定通貨』ではなく、価格が変動することがあると明記されている。 名前に『安定』と付いていても、安定が保証されるわけではありません。
仕組みの裏付けが確認できるか、を先に見ます。
米SEC・司法省は何を認定したか 暴落の後、米SEC(証券取引委員会)は2023年2月、運営したTerraform Labs社と共同創業者のDo Kwon氏を、 証券詐欺として提訴 したと発表しています。
SECは、アルゴリズム型ステーブルコインなどをめぐる 多額の証券詐欺 だと位置づけました。
その後、2024年には、Terraform社とDo Kwon氏が 約45億ドルの支払いに合意 したとSECが公表しています。
さらに米司法省(DOJ)は、2024年12月にDo Kwon氏が モンテネグロから米国へ身柄を引き渡された と発表し、被害は 投資家の資産400億ドル超 に及んだとしています。
注意
『有望なコイン』は、後に詐欺と認定された
宣伝の段階では『将来有望』と語られていた案件が、 公的機関によって証券詐欺と位置づけられた のがこの事例です。
将来性の宣伝そのものは、 価値や安全の裏付けにはならない ――そのことが、公的記録として残りました。
『海外で話題』『有名プロジェクト』という肩書きも、安全の保証ではありませんでした。
私は、知名度より記録を重く見ます。
宣伝された通貨が、後に公的機関から詐欺と位置づけられた――これは記録に残った事実です。
『今見ている案件、信じて大丈夫?』と迷ったら、お金を動かす前に、 LINEで一度相談してください 。
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なぜ起きた?仕組みと『無登録』のリスク もう一つ確認したいのが、 業者が日本で登録を受けているか という点です。
金融庁は、 無登録業者との取引は高リスク で、トラブル時に 被害回復が困難になりやすい と 注意喚起 しています。
海外発の暗号資産プロジェクトは、 日本の登録を受けていないことが多い 点に注意が必要です。
画像:金融庁「無登録業者との取引は要注意!!」より。登録の有無は、利用前に自分で確認できる。 仕組みの面でも、裏付け資産を持たず 需給調整だけでペッグを保つ設計 には、もろさが指摘されてきました。
BISは、こうした アルゴリズム型ステーブルコインの構造的な弱さ を 報告書で整理 しています。
『登録されているか』は、申し込む前に自分で確認できます。
ここが確認できないと、後で困っても窓口が限られます。
勧誘の入口にも注意(SNS・知人経由) 暗号資産は、SNSやマッチングアプリ、知人からの紹介が 勧誘の入口 になりやすいことも知られています。
国民生活センターには、 SNSで知り合った相手に勧誘されて送金したが出金できない という相談が 多数寄せられています 。
画像:国民生活センター「SNSやマッチングアプリ…暗号資産のトラブル」より。2021年度の相談件数は6,350件と報告されている。 『有望なコインがある』と教えてくれる相手が、必ずしも味方とは限りません。
誰に勧められたか、ではなく、何が確認できるかで見ます。
勧誘の入口は、SNSや知人など意外と身近にあります。
『この話、乗っても大丈夫かな』と感じたら、申し込む前に LINEで送ってください 。一緒に確認します。
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申し込む前のチェックリスト 暗号資産やコインを勧められたとき、お金を動かす前に 次の点を確認 してください。
価格の裏付け :『将来有望』『爆上げ』の根拠となる一次情報が 確認できるか 登録の有無 :取引する業者が金融庁の登録を受けているか( 暗号資産の利用者のみなさまへ で確認) 相談窓口 :困ったときの相談先(消費者ホットライン 188 )を控えているか 『みんな儲かっている』 :成功の声だけを判断材料にしていないか 勧誘の入口 :SNS・知人・DM経由で誘われていないか 画像:金融庁「『FX取引・暗号資産投資の勧誘』にご注意!!」より。勧誘を要請していない顧客への勧誘は原則禁止とされている。 全部に答えられなくて大丈夫です。
ひとつでも『確認できない』があれば、そこで立ち止まる理由になります。
まとめ|3分離でもう一度 最後に、3つに分けてもう一度整理します。
切り口 この事例で確認できたこと ① 宣伝されていた内容 『将来有望』の宣伝はあったが、 価値の裏付けは確認できない ② 実際に起きたこと 2022年5月、 数日で価値がほぼゼロ になったと記録 ③ 公的機関の記録 証券詐欺として提訴・約45億ドルの和解 、身柄引き渡し・量刑
『有望』『爆上げ』という言葉は、 価値や安全の裏付けではありません 。
肩書きや将来性の宣伝ではなく、 自分で確認できる記録 で判断してください。
判断材料は、一緒に並べます。
ここだけは覚えて帰ってください。
『有望』は気配、記録は事実。私は記録の方を信じます。