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三菱UFJ株価解説から『資産7.7倍』へ誘導する手口を検証

「億り人が教える資産7.7増の投資術」とうたう誘導バナーの参考画像
タダシ(投資詐欺検証ラボ 編集長)

タダシ

こんにちは、タダシです。

編集長のコメント

タダシ

編集長のタダシです。 『三菱UFJ株価解説の誘導』、気になりますよね。

公的資料だけで、一緒に確かめましょう。

結論

株の解説がもっともらしくても、『半年で7.7倍』の無料レッスンには乗らないでください。 入金や個別チャットへ進む前に、ここで一度止まってください。

誰もが知るメガバンクの株価解説という信頼できそうな入口の先で、 出どころのわからない『元証券マンITSUKI』なる人物の口コミへ誘導される流れが、 以前編集部で検証した別の個別株解説記事と 同じ型 だったためです。 ここから入口の解説、出口の誘導、そして誘導先の実態を 分けて確認 します。

編集長のコメント

タダシ

正直に言います。 口コミだけを根拠にした『半年で7.7倍』は、私なら信用しません。

ここで一度、立ち止まってください。

結論を先に置きます

結論からいきます。 今回の参考サイトは、「三菱UFJの株価はなぜ安いのか」という個別株の解説記事はそれらしく書かれている のに、 記事の中盤と末尾の2箇所で『億り人ITSUKIが教える資産7.7増の投資術』という誘導バナー が差し込まれ、 無関係な高利回りの勧誘 につながっている、という形でした。 これは、以前編集部で検証した「スズキの株価解説記事」と 同じサイト・同じ導線 です。 ただし、この案件そのものが詐欺だと断定できる公的な証拠は確認できていません。 ここでは「詐欺だ」と決めつけるのではなく、なぜ気をつけたほうがいいのか を、公的資料と公開株価データで確認します。

編集長のコメント

タダシ

最初に言うと、私ならこの誘導には乗りません。

同じ手口を2回続けて見ると、偶然とは思えなくなります。

まず3つに分けて見る

こういう記事は、ぜんぶをまとめて「怪しい/怪しくない」で見ると判断を誤りがちです。 そこで、入口・中身・出口の3つに分けて 見ていきますどこが無難で、どこで引っかかりやすいのかが、はっきりします。

編集長のコメント

タダシ

3つに分けると、違和感の場所がはっきりします。

私なら、株の解説と高利回りの誘いを同じ信用で見ません。

表は左右にスクロールできます

パート何が書いてあるか見立て
①入口「三菱UFJの株価が安いのはなぜ?」という、検索されやすいメガバンク株の解説記事関心の高い人を集める入口
②中身低金利環境・PBR・日銀の金融政策など、一般的な株式解説事実としては概ね無難
③出口記事中盤と末尾の2箇所で『億り人ITSUKIが教える資産7.7増の投資術』へ誘導ここが一番の注意点

ここまでで、入口・中身・出口の3つに分けて見ると違和感の場所がはっきりする、というところまで来ました。 でも「自分が読んでいるこの記事はどの型に当てはまるの?」と迷うこともあると思います。 読んでいる記事のURLを送ってもらえれば、どこが入口でどこが出口か、一緒に並べて確認できます

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①入口:三菱UFJ株価解説というテーマ

入口は「三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)」という、 誰もが知るメガバンクの株価 を扱ったテーマです。 知名度の高い企業の名前で記事を作っておけば、検索から人が入ってきます。 ここで一回立ち止まりたいのですが、 メガバンクの株価解説で来た人に、記事の途中で高利回りの話を見せる、 という設計自体が、後で 効いてきます

編集長のコメント

タダシ

入口が大手銀行の話題だからこそ、私は出口を見ます。

知名度のある企業名は、それだけで安心材料にはなりません。

「三菱UFJ株価が安いのはなぜ?」の記事タイトルと導入部分
画像:参考サイトの「三菱UFJ株価が安いのはなぜ?」記事のタイトルと導入部分のスクリーンショット。

②中身:株の解説自体は概ね無難

中身の株式解説は、実は 取り立てておかしなことは書いていません 。 低金利環境が銀行の利ざやを圧迫してきたこと、PBR1倍割れの意味、日銀のマイナス金利解除といった話は、 一般的な株式解説の範囲です。 だからこそ、読んでいるうちに「この書き手は分かっていそう」と感じてしまう。 ここがミソです

編集長のコメント

タダシ

中身が無難でも、その先の誘導まで安全とは言えません。

私なら、銀行株の解説への信頼を無料レッスンに持ち込みません。

ただ、こうした解説は「メガバンクの株価が動く理由」を語っているだけで、 読者一人ひとりがその情報で儲かることを示すものではありません 。 金融庁は資産形成の基本で、長期・分散・積立といった基本を示していますが、 特定の手法で短期間に資産を何倍にもする方法を 保証してはいません 。 「企業解説が正しいこと」と「その先で勧められる投資が安全なこと」は、別の話です。

③出口:『資産7.7倍』への誘導

問題は出口です 。 日銀の金融政策の影響を解説したすぐあとで、急に 「投資で稼ぎたいなら、億り人が資産の増やし方を無料で教えてくれるマンツーマンレッスンがある」 「教えてもらった方法を試したら、約半年で資金7.7倍を達成したと口コミでも話題」 といった話に切り替わり、外部サイトへ誘導されます 。 この誘導は、記事の中盤と、まとめの直後の2箇所に、同じ文言・同じバナーで置かれていました。

編集長のコメント

タダシ

同じ誘い文句を2回見せられると、私はむしろ警戒します。

短期で7.7倍という話は、根拠が口コミだけなら進みません。

三菱UFJ株価解説記事の中盤に差し込まれた「億り人が教える資産7.7増の投資術」の誘導バナー
画像:参考サイトの記事中盤(日銀の金融政策の解説直後)に差し込まれていた誘導バナーのスクリーンショット。

記事の締めくくり(まとめ)の直後にも、同じ誘導バナーが繰り返されて います。 「投資で稼ぐ方法に正解はありませんから」と前置きしたうえで、 「⇒現役億トレーダーが教える運用資金7.7倍を実現した方法とは?」というリンク文言が添えられていました。

三菱UFJ株価解説記事の末尾(まとめ直後)に差し込まれた誘導バナーとリンク文言
画像:参考サイトの記事末尾(まとめの直後)に差し込まれていた誘導バナーとリンク文言のスクリーンショット。

金融庁は詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!で、 「知り合いからの紹介やSNS等を通じて、暗号資産やコモディティ等で運用すると必ず儲かるとうたう高利回りな投資話に勧誘され」るケースを典型例として挙げ、 「しばらくすると突然サービスが停止し、配当や預けた現金・暗号資産の払戻しができなくなった」という流れに 注意 を促しています。 「必ず儲かる」「短期で何倍」という高利回りの強調は、まず 疑ってよい場面 です。

警察庁はSNS型投資詐欺の典型的な手口として、 「SNSのダイレクトメッセージで接触後、被害者をLINEなどの他のSNSに誘導し、『株や暗号資産に投資すれば利益が得られる』などと言葉巧みに被害者を信用させ」た上で、 最終的に『投資金』『手数料』名目で振り込ませる、という流れを説明しています。 「信頼を作ってから個別チャットへ誘導」 という骨格は、今回の『無料マンツーマンレッスン』への誘い方と 重なります

被害は実際に増えています 。 警察庁の令和7年確定値によると、 SNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は15,168件・被害額は1,834.3億円で、 前年の令和6年(認知10,237件・被害額1,271.9億円)と比べて 認知件数は約1.5倍、被害額は約1.4倍に増加 しています。

誘導先で名乗る「元証券マンITSUKI」を確認する

誘導バナーをクリックすると、 「元証券マンITSUKI『運用資金7.7倍を実現』と評判のワケを調査」という別サイトに移動します。 そこで紹介されているのは、「旧帝大卒業後、国内大手証券会社に入社。10年間ECM業務を担当し、独立後は専業投資家として現在は資産運用会社で常時30億円程度を運用している」 という、 『ITSUKI』を名乗る人物です。

編集長のコメント

タダシ

経歴が具体的なほど、私は裏取りを先にします。

数字が細かいことと、本当であることは別問題です。

誘導先『stock-info』サイトの記事タイトルと『ITSUKIに教わった方法でBITCOIN JAPAN(8105)に投資できた』という記述
画像:誘導先サイト「元証券マンITSUKI『運用資金7.7倍を実現』と評判のワケを調査」のタイトルと冒頭部分のスクリーンショット。

この経歴は、誘導先サイトの自己紹介として書かれているのみ で、 編集部で調査した範囲では、第三者機関による裏付けは確認できませんでした。 また、氏名や写真は非公開で、実在する個人として特定できる情報は示されていません

『ITSUKI』または関連する屋号が、金融庁の無登録で金融商品取引業を行う者の名称等についてに掲載されているかを編集部で確認しましたが、 本稿執筆時点(2026年7月)では該当する記載は見当たりませんでした 。 ただし金融庁自身、このリストについて「掲載されていない者であっても、無登録営業に該当する行為を行っていることがあり得ます」と注記しており、 掲載がないことは、安全性を保証するものではありません

確認ポイント

分析マン的メモ:「リストになし」は「安全」ではない

無登録業者リストは、金融庁が 警告を行った時点 で掲載される仕組みです。 まだ警告に至っていない、あるいは投資助言という契約形態を取っていない場合、 リストだけでは実態を判断できません。 『ITSUKI』のようにLINE登録という無料の入り口から始まる形は、 この判断をいっそう難しくします。

口コミの銘柄「7〜20倍」は公開株価と一致するか

誘導先のサイトでは、「ITSUKIに教わった方法でBITCOIN JAPAN(8105)に投資できた。わずか1ヶ月強で株価19.86倍を記録した」 という口コミや、 『フォーサイド(2330)やトラース・オン・プロダクト(6696)で資金を7〜8倍に増やした』という体験談が紹介されています。 編集部で、日本経済新聞のフォーサイド株式情報日本経済新聞のトラース・オン・プロダクト株式情報Yahoo!ファイナンスのBitcoin Japan株価情報で、それぞれの直近の値動きを確認しました。

編集長のコメント

タダシ

具体的な銘柄名と倍率が出てくると、私は必ず数字を追います。

言ったもの勝ちにさせないためです。

表は左右にスクロールできます

銘柄口コミの主張編集部が確認できた公開株価データ
BITCOIN JAPAN(8105)1ヶ月強で株価19.86倍2026年の年初来では安値87円→高値369円で約4.2倍(急騰局面自体は実在)
フォーサイド(2330)資金7〜8倍直近52週では安値107円→高値315円で約2.9倍
トラース・オン・プロダクト(6696)資金7〜8倍直近52週では安値236円→高値491円で約2.1倍

いずれの銘柄も、短期間で株価が跳ねる局面があったこと自体は事実 です。 ただ、編集部が確認できた公開株価データの範囲では、 口コミで語られている『19.86倍』『7〜8倍』という倍率とは一致しませんでした。 口コミの起算日や期間が示されていないため、虚偽だと断定はできません が、 少なくとも 「この銘柄を買えば19.86倍になる」という説明ではない ことは、公開情報から確認できます。

注意

体験談の倍率は、鵜呑みにしない

「◯◯倍になった」という話は、 いつ買って、いつ売ったかで、いくらでも大きく見せられます 。 個別の体験談だけを根拠に、次の投資判断をするのは避けたいところです。 気になる銘柄の値動きは、証券会社のツールや 東証の適時開示情報 で、自分でも確認できます。

口コミの倍率と公開株価データを照らし合わせると、 少なくとも『言われている通りの倍率』ではなかった、というところまで確認できました。 もし今、似たような口コミを見せられて背中を押されているなら、銘柄名と口コミのスクショをLINEで送ってください。一緒に数字を確認します。

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同じ手口はこのサイトで繰り返されている

今回、編集部が特に注目したのは、この誘導が『今回だけ』ではない という点です。 参考サイト(ifs-assessment.jimdofree.com)は無料ブログサービス上にあり、 運営者の会社名・住所・特定商取引法に基づく表記は見当たりません。 そのうえで、編集部が過去に検証した別の個別株解説記事でも、全く同じ誘導バナー が使われていました。

編集長のコメント

タダシ

同じ画像・同じ文言を繰り返し使う運営は、

記事のテーマより誘導そのものが目的だと、私は見ます。

編集部では以前、スズキの株価が堅調な理由を解説する記事の途中に、 今回と同じ『億り人が教える資産7.7増の投資術』バナーが差し込まれているのを確認しています。 今回の三菱UFJの記事と合わせると、異なる2つの個別株解説記事で、同じ誘導が使われていた ことになります。

また、この『元証券マンITSUKI』を名乗る誘導は、株の解説記事だけでなく、 実在するアナリストの経歴を紹介する記事に紛れ込んでいた事例も、編集部の別の検証で確認済みです。 入口のテーマを変えながら、出口だけは同じ という組み立ては、 特定の企業や記事を狙い撃ちしているのではなく、 幅広い読者を同じ誘導先に集めるための仕組み だと考えられます。

注意

「入口の違い」に惑わされない

メガバンクの株価解説でも、自動車メーカーの株価解説でも、 実在するアナリストの経歴紹介でも、出口が同じ誘導先なら、警戒レベルは同じ です。 記事のテーマが変わっても、リンク先のドメインが同じかどうかを 確認する 習慣をつけると、見分けやすくなります。

こんな誘導が来たときの動き方

「株の解説を読んでいたら、途中で高利回りのレッスンに誘われた」ときの、 落ち着いた動き方を順番に まとめます

編集長のコメント

タダシ

こういう流れに入ると、途中で断りにくくなります。

急かされたら、判断ではなく距離を取る場面です。

  1. 短期間の高倍率(半年で◯倍、1ヶ月で◯倍など)が出てきたら、まず一回手を止める
  2. そのブログや誘導先に運営者名・会社名・特商法表記があるかを 確認する
  3. 勧めてくる相手の会社名・登録番号を金融庁の登録業者一覧照合する
  4. 「無料」の先に、有料商材・送金・運用代行がないか を確かめる
  5. 口コミで挙げられている銘柄名があれば、自分でも公開株価データを確認する
  6. 不安なら、申し込む前に 消費生活センター(電話188) や家族に相談する

注意

急かされたら、それ自体がサイン

「今だけ」「枠が埋まる」と急かされるほど、立ち止まる価値 があります。 金融庁も詐欺的な投資勧誘で「必ず儲かります!元本も保証します!」といった 断定的な勧誘 を典型例として挙げています。 断定や保証が出てきたら、まず 疑ってよい場面 です。

チェックリスト

迷ったときに、ひとつでも当てはまったら 立ち止まる目安 です。

編集長のコメント

タダシ

チェック項目が多いのは、面倒にするためではありません。

大きなお金を払う前に、ここで止まれるかが大事です。

  • 「短期間で◯倍」と 高倍率をうたっている
  • 根拠が口コミ・体験談だけで、公表資料や公開株価データがない
  • 運営者名や特商法表記のない 無料ブログに載っている
  • 「無料レッスン」から個別チャットや外部サイトへ誘導される
  • 勧めてくる人や会社の登録番号・実体が 確認できない
  • 同じ誘導バナーを 他の記事でも見たことがある

まとめ

最後に、3つの分け方でもう一度 おさらい します。

編集長のコメント

タダシ

詐欺だと断定する必要はありません。

ただ、私なら無難な株解説から高利回りへ進む導線には乗りません。

パート結局どうだった?
①入口「三菱UFJの株価が安いのはなぜ?」というメガバンク株名で集客している
②中身株の解説自体は概ね無難で、信用を作る役割
③出口『資産7.7倍』の無料レッスンへ誘導。同じ手口は他の記事でも確認済み

もう一度だけ。 この案件が詐欺だと断定できる公的な証拠は、確認できていません。 それでも、無難な株の解説で信用を作ってから短期の高利回りへ誘う という流れが、 異なるテーマの記事で繰り返し使われていること、 そして口コミの銘柄の倍率が公開株価データと一致しなかったことは、事実として確認できました。 個別株を調べること自体は、悪いことではありません。 大事なのは、企業の解説と『半年で7.7倍』のような誘いを、 きちんと 切り離して見ること だと思います。

確認ポイント

判断に迷ったら

「この誘導、申し込んで大丈夫かな」と迷ったときは、 申し込む前に第三者に相談するのが 安全 です。 編集部のLINEでも、気になった案件の見方を一緒に 整理 できます。