結論を先に置きます 話題にするのは、 株情報サイト「今買えばいい注目株」(gori-gori.com) が2026年8月31日に公開した記事です。
タイトルは『【注目株】先端半導体・素材関連|10万円以下で成長性に期待』。
記事は、 京写(6837)とジオマテック(6907)の2銘柄 について、
株価・PER・PBR・決算数値 を挙げて紹介しています。
まず結論から。
① 京写の数値(PER・PBR・配当利回り・時価総額・自己資本比率・四半期業績)は、
決算短信の原文と照合してすべて一致 していました。
② ジオマテックは、『半導体・電子部品向け売上24.2%増』という記載が、
決算短信の 『31.9%増』 と数字が違いました。
自己資本比率『61%』も、 直近の四半期では55.1%に低下 しています。
③ 記事の前後には、 投資顧問サービス・公式LINEへの誘導 が置かれています。
このうち投資顧問サービスは、当ラボの別記事ですでに検証済みです。
この記事は『数字が全部でたらめ』というより、
正確な会社の隣に、古い数字や違う数字を使った会社が並んでいるタイプだと言えそうです。
確認ポイント
この記事自体を「詐欺」と判断するものではありません
京写・ジオマテックとも、
実在の東証上場企業 で、決算短信も実際に開示されています。
今回確認したのは、あくまで『記事に書かれた数字が、その決算短信と一致するか』という点です。
3つに分けて見る 『銘柄紹介記事の数字がどこまで正確か』 は、
決算短信という一次資料と照合すれば確認できます 。
今回は①京写 ②ジオマテック
③ 記事の前後にある誘導 、の3つに分けて見ていきます。
表は左右にスクロールできます
見る切り口 記事の記載 決算短信との照合 ① 京写(6837) 株価373円・PER12.55倍・四半期業績など 決算短信の数値と 一致 ② ジオマテック(6907) 半導体売上24.2%増・自己資本比率61%など 2か所とも数字が違う (実際は31.9%増・55.1%) ③ 記事の前後にある誘導 投資顧問サービス・公式LINE 当ラボの別記事で一部 検証済み
京写のほうは、拍子抜けするくらい数字がきれいに一致していました。
ジオマテックは、伸び率も自己資本比率も、少し前の数字が使われている印象です。
① 京写の数字を確認する 記事は 京写(6837) について、
『株価373円、1単元購入代金37,300円』
『PER12.55倍、PBR0.52倍、配当利回り2.41%、時価総額5,455百万円、自己資本比率39.6%』
と紹介しています。
紹介記事に掲載されている京写の銘柄情報テーブル(画像:紹介記事より、編集部確認2026年9月2日)。 同社が 東証に開示した 2027年3月期第1四半期決算短信 (2026年8月7日付)を 確認すると 、
次のとおりでした。
京写「2027年3月期第1四半期決算短信」より。業績・自己資本比率とも記事の数値と一致しています(画像:東証適時開示資料より)。 京写(6837)2027年3月期第1四半期決算:記事の記載と決算短信の比較
四半期業績 記事:売上高64億円(6.2%増)・営業利益97.3%増・経常利益88.8%増・純利益47.3%増/決算短信:売上高6,495百万円(6.2%増)・営業利益361百万円(97.3%増)・経常利益260百万円(88.8%増)・純利益162百万円(47.3%増)=一致
自己資本比率 記事39.6%/決算短信39.6%=一致
配当利回り 記事2.41%/年間配当予想9.00円÷株価373円=2.412%=一致
PBR 記事0.52倍/自己資本10,220百万円ベースの1株純資産で算出すると0.52倍=一致
時価総額 記事5,455百万円/発行済株式数14,624,000株×373円=54億5,500万円=一致(自己株式を含む総発行株式数ベース) 確認ポイント
「長期ビジョン2036」「中期経営計画2029」も実際に公表されていました
記事が触れている 「長期ビジョン2036」「中期経営計画2029」 は、
京写が 2026年5月22日にTDnetで開示 した 公表資料で確認できました 。
財経新聞の関連報道 とも内容が一致しています。 京写は、業績も中期計画の話も、決算短信・適時開示の原文とぴたり一致していました。
実在企業を紹介する記事として、ここは素直に『正確』と言えると思います。
『この銘柄、買っていいのかな』と迷ったら、 LINEで一緒に整理しましょう 。
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② ジオマテックの数字を確認する 記事は ジオマテック(6907) について、
『株価793円、1単元購入代金79,300円』
『PER12.37倍、PBR0.6倍、配当利回り0%、時価総額7,258百万円、 自己資本比率61% 』
『半導体・電子部品向け売上が前期比 24.2%増加 』
と紹介しています。
紹介記事に掲載されているジオマテックの銘柄情報テーブル(画像:紹介記事より、編集部確認2026年9月2日)。 同社が開示した 2026年3月期決算短信 (2026年5月15日付)の「品目別の状況」を 確認すると 、
次のとおりでした。
ジオマテック「2026年3月期決算短信」より。半導体・電子部品向け売上は前期比31.9%増と記載されています(画像:決算短信原本より)。 注意
「24.2%増」は、決算短信では「31.9%増」でした
記事にある『半導体・電子部品向け売上が前期比24.2%増加』という記載を、
同社の決算短信原文で確認すると、
『半導体・電子部品向け薄膜製品は……売上高は1,876百万円(前期比31.9%増)となりました』
と明記されています。
24.2%という数字は、 今回確認できたどの開示資料の数字とも一致せず 、
出どころを特定できませんでした 。
自己資本比率『61%』についても確認します。
ジオマテック「2027年3月期第1四半期決算説明資料」より。自己資本比率は2026年6月末時点で55.1%に低下しています(画像:決算説明資料より)。 注意
自己資本比率「61%」は、半年前の数字でした
記事の『自己資本比率61%』は、
2026年3月期末(2026年3月31日時点)の数値と一致します。
ですが直近の 2027年3月期第1四半期決算説明資料 (2026年8月7日開示)では、
2026年6月30日時点の自己資本比率は 55.1% に低下していました(△5.9pt)。
PBR・配当利回りは直近四半期の数値が使われている一方、
自己資本比率だけ半年前の数字のまま 、という 記事内でのデータ時点の不整合 が見つかりました。 ジオマテック(6907):記事の記載と決算短信の比較
半導体・電子部品向け売上 記事:前期比24.2%増/決算短信:1,876百万円・前期比31.9%増= 数字が不一致
自己資本比率 記事61%(2026年3月末時点)/直近の2026年6月末は55.1%に低下= 古い時点の数値
PBR 記事0.6倍/株価793円÷1株純資産1,312.13円=0.604倍=一致
配当利回り 記事0%/年間配当予想0.00円=一致
時価総額 記事7,258百万円/発行済株式数9,152,400株×793円=72億5,800万円=一致(自己株式を含む総発行株式数ベース) PBRや配当利回りは最新の四半期をちゃんと使っているのに、伸び率と自己資本比率だけ古い数字、というのが気になりました。
悪意があるかは分かりませんが、更新のタイミングがずれているのは確かです。
『この数字、本当に合ってるのかな』と思ったら、 LINEで聞いてください 。
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記事の前後にあるのは、いつもの誘導です 銘柄紹介の内容そのものは、京写側は完全に一致し、
ジオマテック側は 2か所の数字のズレ が見つかりました。
そして記事の冒頭・末尾には、
「今買えばいい注目株」(gori-gori.com)でおなじみの誘導 が置かれています。
記事の冒頭には、 『資産を倍増させたい方は必見』『利用者が実際に利益を手にしている』 という文言で、
投資サービスへのボタンが置かれています 。
記事冒頭に置かれた、投資顧問サービスへの誘導ボタン(画像:紹介記事より、編集部確認2026年9月2日)。 このリンク先は「投資顧問ジャーナル」という投資顧問サービスです。
投資顧問ジャーナルについては、 当ラボの別記事ですでに詳しく検証済み です。
投資顧問ジャーナルの検証記事 では、運営会社「株式会社Journal」の実在は確認できたものの、
投資助言・代理業の登録 は確認できませんでした。
記事の末尾には、公式LINE『今カブ公式LINE』への登録案内も置かれています。
『今カブ公式LINE』とその配信者「佐藤真理子」についても、 当ラボの別記事で先に調べています 。
今カブ公式LINE・佐藤真理子の検証記事 では、 法人としての情報の記載が見当たらない ことを確認しています。
『儲かると話題』『利用者が実際に利益を手にしている』。
こうした言い切りは、私はいつも裏付けを確認してから受け取るようにしています。
『投資顧問ジャーナル』や『今カブ公式LINE』に登録する前に確認したいことがあれば、
LINEで一緒に整理しましょう 。
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銘柄紹介記事を読むときのチェック 決算数値は、 決算短信 などの一次資料で照合できるか確認する 『増収』『減収』の 伸び率の数字そのもの も、記事だけでなく決算短信で確かめる 自己資本比率などの財務指標は、 いつの時点のデータか を確認する(半年前の数字が使われていることがある) 記事の冒頭・末尾にある『投資サービス』『公式LINE』は、 運営会社名・登録状況を確認 してから判断する 『利用者が実際に利益を手にしている』など自称の実績は、 算出期間・条件・第三者検証の有無 を確認する 迷ったら、登録前に 第三者に相談 する 6つのチェックを並べましたが、全部を毎回やるのは大変です。
迷ったときだけ、 LINEで聞いてください 。
まとめ|京写は一致、ジオマテックは2か所の数字がズレていました もう一度言います。
この記事の数字が『全部でたらめ』という話ではありません。
ただジオマテックの伸び率と自己資本比率、そして記事の前後にある誘導は、覚えておいてください。
表は左右にスクロールできます
見る切り口 記事の記載 決算短信との照合 ① 京写(6837) 株価373円・PER12.55倍・四半期業績など 決算短信の数値と 一致 ② ジオマテック(6907) 半導体売上24.2%増・自己資本比率61%など 2か所とも数字が違う (実際は31.9%増・55.1%) ③ 記事の前後にある誘導 投資顧問サービス・公式LINE 当ラボの別記事で一部 検証済み
改めて整理します。
京写の数値は、 決算短信から照合してすべて一致 していました。
ジオマテックは、PBRや配当利回りは一致していたものの、
伸び率『31.9%増』が『24.2%増』と記載され、自己資本比率も半年前の数字のままでした 。
そして記事の前後には、投資顧問サービス・公式LINEという、
当ラボの別記事で検証済みの誘導 が置かれています。
銘柄紹介記事を読むときは、
『数字の正確さ』と『誘導先の安全性』は別物 として確認することをおすすめします。
確認ポイント
気になる記事があれば
『この銘柄記事、決算とどこまで合ってるんだろう』と思ったら、
編集部のLINEで一緒に 決算短信まで確認 しましょう。
記事の誘導先が気になる場合も、 登録前に相談 してください。