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株情報サイトの『推奨実績』、終値で計算し直してみた

東京証券取引所の株価ボードのイメージ画像
タダシ(投資詐欺検証ラボ 編集長)

タダシ

こんにちは、タダシです。

編集長のコメント

タダシ

編集長のタダシです。

株の速報ニュースの下に並ぶ『推奨実績135万円』のような数字、気になりますよね。

公開されている株価データだけで、一緒に確かめましょう。

結論

この『推奨実績』を、そのまま信じるのは危険です。

Journal・IFの実績表は、買値をその日の安値、売値をその日の高値で計算していました。 終値で計算し直すと、利益率は主張よりも下がります。 ここから、公開されている株価データで1つずつ確認します。

編集長のコメント

タダシ

正直に言います。

『安値で買って、その日のうちに高値で売れた』という前提は、現実にはなかなか成立しません。

この数字を根拠にお金を動かすのは、私ならやめておきます。

結論を先に置きます

本記事のスタンスから書きます。 断定はしません。 並べて、整理します。 判断はあなたがしてください。 今回の題材は、 「今買えばいい注目株」を掲げる株情報サイト(gori-gori.com)が2026年8月21日に公開した、日経平均の市況速報記事です。 「米長期金利上昇・中東不安で日経平均950円安」という前場の解説そのものは、報道の流れに沿った内容でした。 記事の終盤には、投資顧問『Journal』の「獲得利益135万4500円」という推奨実績や、AI投資ツール『IF』の「利益率297.0%」といった実績表が並びます。 この記事では、Journal・IFを「詐欺」と断定はしません。 代わりに、実績表に書かれた日付と価格を、公開されている株価データと突き合わせます

編集長のコメント

タダシ

『950円安』のような相場の解説自体は、そこまで疑っていません。

見るべきは、その後に並ぶ『実績』の数字です。

まずは3つに分けて見る

表は左右にスクロールできます

切り口記事の主張確認できたこと
① Journalの実績3銘柄で2.38〜2.48倍の値上がり終値で計算し直すと約1.91〜2.05倍にとどまる
② IFの実績4銘柄で利益率297.0〜890.0%キオクシアHDの高値は実際の時系列と整合しない
③ 速報の下げ幅前場時点で950円安前引け確定は208円安・大引けは200円安まで縮小

ここまでで、①Journal ②IF ③速報の下げ幅、の3つに分けて見ると判断を誤りにくい、という整理をしました。 とはいえ、実績表の数字を1つずつ株価データで照合するのは、自分だけだと大変な作業です。 気になる実績表があれば、公開する前にLINEで聞いてください

順番に見ていきます。

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① Journalの実績を、終値で計算し直す

記事の中盤には、投資顧問『Journal』の「最新の投資実績」として、3銘柄の推奨買値・推奨売値が示されていました。

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画像:参考記事内で案内される投資顧問サービスの広告より

記事に書かれていた実績は、次の3件です。 【7162】アストマックス:推奨買値2026年4月30日218円→推奨売値2026年5月11日519円(株価上昇2.38倍・獲得利益135万4500円) 【281A】インフォメティス:推奨買値2026年4月2日428円→推奨売値2026年4月21日1060円(株価上昇2.48倍・獲得利益145万3600円) 【4888】ステラファーマ:推奨買値2026年3月16日404円→推奨売値2026年3月25日995円(株価上昇2.46倍・獲得利益141万8400円)

この3銘柄について、Yahoo!ファイナンスの時系列株価データで、該当日の始値・高値・安値・終値を確認しました。

表は左右にスクロールできます

銘柄推奨買値の日推奨売値の日終値ベースで計算し直すと
アストマックス(7162)4/30 安値218円(終値218円)5/11 高値519円(終値417円)218円→417円で約1.91倍
インフォメティス(281A)4/2 安値428円(終値437円)4/21 高値1,060円(終値895円)437円→895円で約2.05倍
ステラファーマ(4888)3/16 安値404円(終値414円)3/25 高値995円(終値840円)414円→840円で約2.03倍

3銘柄とも、同じパターンでした。 「推奨買値」はその日の安値、「推奨売値」はその日の日中高値で、終値ではありません。 たとえばアストマックスの5月11日は、寄り付き495円から一時519円まで買われたあと、引けにかけて386円まで下げ、417円で終わっています。 『519円で売れた』が成立するのは、その日のうち数分から数十分だけだった可能性が高いということです。 終値どうしで計算し直すと、3銘柄とも約1.9〜2.05倍にとどまり、記事の「2.38〜2.48倍」という主張とは差が出ました。

編集長のコメント

タダシ

『安値で買って、その日の高値で売れた』を3銘柄続けて再現できるなら、それはもう相当な腕前です。

私なら、そんな都合の良い話は疑ってかかります。

運営会社は「株式会社Journal」と特定できましたが、金融庁の無登録業者リストには該当する記載が見当たりませんでした。 ただし金融庁自身が、このリストに載っていないことは登録済みという意味ではない、と注記しています。 投資助言・代理業として正式に登録されているかどうかは、金融庁の金融事業者一括検索で運営会社名を自分で調べるのがいちばん確実です。

② IFの実績、キオクシアHDの数字が合わない

記事にはもう1つ、AI投資ツール『IF』の実績表も並んでいました。 IFについては、別記事で、運営会社と金融庁登録の有無をすでに検証しています。 金融庁が『IF-イフ-』を無登録で金融商品取引業を行う者として公表している事実は、その記事で確認済みです。 この記事では、実績表の数字そのものを見ていきます。

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画像:参考記事内で案内されるAI投資ツールの広告より

記事に書かれていた実績は、次の4件です。 アストロスケールHD【186A】:抽出始値1,013円(2026/4/2)→高値3,015円(2026/5/22)・利益率297.0% FIG【4392】:抽出始値345円(2026/5/1)→高値3,075円(2026/5/20)・利益率890.0% ACSL【6232】:抽出始値1,498円(2026/4/3)→高値4,130円(2026/5/12)・利益率302.0% キオクシアHD【285A】:抽出始値19,370円(2026/4/3)→高値83,140円(2026/5/15)・利益率448.0%

表は左右にスクロールできます

銘柄記事の主張確認できたこと
アストロスケールHD(186A)高値3,015円(5/22)日経電子版の年間高値データでも3,015円は一致。ただし記録日は5/27(5日ズレ)
FIG(4392)高値3,075円(5/20)日経電子版の年間高値データでも3,075円は一致。ただし記録日は5/27(7日ズレ)
ACSL(6232)抽出始値1,498円・安値1,366円(4/3)IRBANKの実測値は始値1,540円・安値1,460円で、約94円(6.4%)乖離
キオクシアHD(285A)高値83,140円(5/15)実際の値動きの時系列と整合しない(詳細は下記)

特にキオクシアHD(285A)は、4銘柄の中でいちばん強い違和感がありました。 LIMOの報道などによると、実際の値動きはこうです。 2026年5月7日にストップ高となり、株価は4万3410円まで上昇。 その後、5月15日の決算発表を受けて、翌営業日の5月18日にストップ高比例配分となり5万1450円。 さらに6月22日には、上場来高値の11万2700円に達しています。 記事が主張する「5月15日時点で高値8万3140円」だと、5月18日の5万1450円よりも高い水準からいったん下落し、直後に決算を好感して急騰したという、実際の流れとは逆の展開になってしまいます。 8万3140円という価格そのものの実在を裏づけるデータは、今回のリサーチでは見つかりませんでした

編集長のコメント

タダシ

利益率890%、448%という数字は、見た瞬間にインパクトがあります。

でも、日付と価格を1つずつ照らし合わせると、そのまま鵜呑みにできる数字ではありませんでした。

『このAIツールの実績、本当かな』と思ったら、申し込む前にLINEで一緒に確かめましょう

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③ 「950円安」の速報も、確定値では縮んでいた

最後に、記事の見出しにもなっていた「950円安」という速報値も確認します。 株探の記事によると、実際の値動きはこうでした。

時点日経平均の下げ幅
10時6分(取引時間中の最大下落)956円57銭安(6万5260円22銭)
前引け(11時30分・確定)208円34銭安(6万6008円45銭)
大引け(確定終値)200円43銭安(6万6016円36銭)

「950円安」という数字自体は、10時6分時点の瞬間的な最大下落幅として実在していました。 ただ、そこから押し目買いが入り、前引けにかけて下げ幅は208円まで縮小、大引けでは200円安まで戻しています。 速報記事が『前場時点』の数字として一時950円安を使うこと自体は、間違いとまでは言えません。 ただ、その後大きく下げ渋った、というその日の着地点まではこの速報記事だけでは分かりません。 同じように「速報の数字と確定値がズれる」ケースは、別のgori-gori.com記事の検証でも確認しています。

為替については、財経新聞のNY市場報道で「158円62銭から159円13銭まで上昇して引けた」ことが確認できました。 こちらは「159円台前半」という記事の記述と、大きなズレはありませんでした。

証券取引所の立会場のイメージ画像
画像:証券取引所の立会場のイメージ

記事にはこのほか、株の学び直しとして「ファイナンシャルアカデミー」への案内もありました。 運営会社は公式サイトの会社概要で確認できる実在の企業でした。 ただ、事業内容は「金融経済教育」であり、個別銘柄への投資助言で報酬を得る業態とは性質が異なります。 金融庁への投資助言・代理業の登録有無までは、今回は確認できませんでした。

編集長のコメント

タダシ

相場の解説と、実績データと、教育サービスの案内。

1本の速報記事の中に、性質の違うものが並んでいる、という点は覚えておいて損はありません。

気になる数字があれば、登録する前にLINEで整理しましょう

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実績データを見るときのチェック

  • 「推奨実績」の売値が、終値か、その日の瞬間的な高値かを確認する
  • 売買の日付が、その銘柄の年間高値・安値の記録日と一致していないか確認する
  • 「利益率○○%」「勝率○○%」の算出期間・条件が示されているか確認する
  • 速報記事の「〇〇円安」が、取引時間中のどの時点の数字かを確認する
  • 運営会社名で金融庁の登録(投資助言・代理業)を検索する
  • 気になる実績データがあれば、申し込む前に第三者に相談する

6つのチェックを並べましたが、毎回すべてを自分で照合するのは大変です。 迷ったときだけ、LINEで聞いてください

まとめ

表は左右にスクロールできます

切り口記事の主張確認できたこと
① Journalの実績3銘柄で2.38〜2.48倍終値ベースでは約1.91〜2.05倍
② IFの実績4銘柄で利益率297.0〜890.0%キオクシアHDの高値は実際の時系列と整合しない
③ 速報の下げ幅前場時点で950円安前引け208円安・大引け200円安まで縮小

改めて整理します。 Journal・IFの実績表は、どちらも「都合の良い瞬間の数字」を組み合わせている疑いがある、というのが今回確認できたことです。 それだけで「詐欺」と断定はしません。 ただ、実績表の数字を鵜呑みにして申し込むのは、避けたほうがいいというのが、公開データを照合したうえでの判断です。 市況ニュースそのものが正確に見えても、その先に並ぶ実績データは別物として確認してください。

確認ポイント

気になる実績表があれば

『このランキング・この実績、本当かな』と思ったら、申し込む前にLINEで投げてください。 案件名・URL・実績のスクショを送っていただければ、公開されている株価データや金融庁の登録情報と、一緒に突き合わせて確認します。 相談は無料です。 申し込む前の30秒で、家族を守れることがあります