結論を先に置きます 話題にするのは、株情報サイト「今買えばいい注目株」(gori-gori.com)が2026年7月21日に公開した記事『【注目株】次世代デバイス2銘柄|10万円以下でテンバガー候補も』です。
記事は、大真空(6962)とウインテスト(6721)の2銘柄について、株価・業績・財務指標を挙げて紹介しています。
まず結論から。
① 大真空の決算数値(売上高・営業利益・純利益・自己資本比率など)は、 決算短信の原文と照合してもおおむね一致 していました(伸び率に0.1〜0.3ポイントの軽微な差異はあり)。
② ウインテストの決算数値も多くは一致していましたが、 『2023年12月期から2期連続営業赤字』という記載は、決算短信を確認すると実際には3期連続の営業赤字でした 。
③ 記事の後半には、 投資顧問ジャーナル・AI投資ツール『IF』・今カブ公式LINE(佐藤真理子)への誘導 が置かれています。この3つは、当ラボの別記事ですでに検証済みです。
確認ポイント
この記事自体の数字が「嘘」という話ではありません
大真空・ウインテストとも、 実在の東証上場企業 で、決算短信も実際に開示されています。
今回確認したのは、あくまで『記事に書かれた数字が、その決算短信と一致するか』という点です。
3つに分けて見る 『銘柄紹介記事の数字がどこまで正確か』は、 決算短信という一次資料と照合すれば確認できます 。
今回は ①大真空 ②ウインテスト ③記事後半の誘導 、の3つに分けて見ていきます。
表は左右にスクロールできます
見る切り口 記事の記載 決算短信との照合 ① 大真空(6962) 2026年3月期 営業利益+23.8%・純利益+47.4%など 決算短信の数値と おおむね一致 (伸び率に軽微な差異) ② ウインテスト(6721) 『2023年12月期から2期連続営業赤字』 決算短信では 3期連続 が正確 ③ 記事後半の誘導 投資顧問ジャーナル・AI投資ツール『IF』・今カブ公式LINE 当ラボの別記事で 検証済み
①の数字はおおむね正確、②は赤字が続いた期間の記載に見過ごせないズレがありました。
③の誘導は、当ラボで一つずつ確認済みのものが並んでいます。
① 大真空の数字を確認する 記事は 大真空(6962) について、
『 株価目安740円前後 (2026年7月17日時点)』
『1単元(100株)換算額約74,000円』
『自己資本比率39.5%/配当利回り3.78%程度/PBR0.60倍程度』
『2026年3月期通期の業績:売上高が前期比+2.4%の約395億円、営業利益が+23.8%の約11億円、 純利益が+47.4%の約4億円 』
と紹介しています。
紹介記事に掲載されている大真空の銘柄情報テーブル(画像:紹介記事より、編集部確認2026年9月5日)。 同社が東証に開示した 2026年3月期決算短信 (2026年5月14日付)を 確認すると 、次のとおりでした。
大真空「2026年3月期決算短信」より。 売上高395億5,100万円(2.4%増)、営業利益11億3,300万円(23.9%増)、純利益4億2,000万円(47.1%増)、自己資本比率39.5% と、記事の数値とおおむね一致しています(画像:東証適時開示資料より)。 大真空(6962)2026年3月期決算:記事の記載と決算短信の比較
売上高 記事約395億円(+2.4%)/決算短信395億5,100万円(2.4%増)=一致
営業利益 記事約11億円(+23.8%)/決算短信11億3,300万円(23.9%増)=金額一致・伸び率0.1ポイント差
純利益 記事約4億円(+47.4%)/決算短信4億2,000万円(47.1%増)=金額一致・伸び率0.3ポイント差
自己資本比率 記事39.5%/決算短信39.5%=一致
配当利回り 記事3.78%程度/年間配当28.00円÷株価740円=3.78%=一致(利回りは決算短信の配当額と株価を組み合わせた算出値)
PBR 記事0.60倍程度/株価740円÷1株純資産1,226.94円=0.603倍=一致 注意
PER235倍は「来期の大幅減益予想」が前提です
記事にある 「PER(予想)235倍程度」 は、決算短信が開示する 2027年3月期の会社予想EPS3.14円 (前期比76.2%減益の前提)をもとにした数値です。
今期実績のEPS13.21円で計算すると PERは約56倍 となり、印象が大きく変わります。
『予想PER』が どの期のどんな前提の利益をもとにしているか は、必ず確認したいポイントです。
決算短信の数値そのものは、驚くほど正確に近い値でした。
ただしPERのような指標は、どの期のどんな利益予想を使うかで大きく印象が変わります。
決算数値そのものに大きな問題は見当たりません。
ですが『この銘柄、買っていいのかな』と迷ったら、 LINEで一緒に整理しましょう 。
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② ウインテストの数字を確認する 記事は ウインテスト(6721) について、
『株価目安78円前後(2026年7月17日時点)』
『1単元(100株)換算額約7,800円』
『自己資本比率37.4%(2025年12月期)/時価総額約44億円/1株純資産6.40円』
『2025年12月に半導体前工程領域の検査装置事業へ新規参入を発表』
『 2023年12月期から2期連続営業赤字 、2025年12月期の営業利益は約マイナス12.2億円、純利益は約マイナス12.4億円』
『自己資本比率が2023年12月期83.9%→2025年12月期37.4%まで低下』
と紹介しています。
紹介記事に掲載されているウインテストの銘柄情報テーブル(画像:紹介記事より、編集部確認2026年9月5日)。 同社が開示した 2025年12月期決算短信 (2026年2月16日付)を 確認すると 、次のとおりでした。
ウインテスト「2025年12月期決算短信」より。 純損失12億4,200万円(EPS△23.45円)、自己資本比率37.4%(前期57.0%)、1株純資産6.40円 と、記事の数値と一致しています(画像:東証適時開示資料より)。 ウインテスト(6721)2025年12月期決算:記事の記載と決算短信の比較
自己資本比率 記事37.4%(2025年12月期)/決算短信37.4%=一致
1株純資産 記事6.40円/決算短信6.40円=一致
営業利益 記事約マイナス12.2億円/決算短信△12億1,800万円=一致
純利益 記事約マイナス12.4億円/決算短信△12億4,200万円=一致
半導体前工程事業参入 記事:2025年12月に発表/会社発表:2025年12月26日取締役会決議=一致 注意
『2期連続営業赤字』は、決算短信では『3期連続』でした
記事は 『2023年12月期から2期連続営業赤字』 としていますが、ウインテストの決算短信を2023年12月期までさかのぼって確認すると、
・2023年12月期 営業損失5億5,800万円
・2024年12月期 営業損失10億8,300万円
・2025年12月期 営業損失12億1,800万円
と、 2023年12月期を含めて3期連続で営業赤字 が続いています。
『2024年12月期から2期連続』であれば正確ですが、記事のように『2023年12月期から』を起点にすると、 実際の赤字期間より短く見えてしまいます 。
ウインテスト「2024年12月期決算短信」より。 2023年12月期の営業損失5億5,800万円、2024年12月期の営業損失10億8,300万円 が確認でき、2025年12月期とあわせて3期連続の赤字になります(画像:東証適時開示資料より)。 記事にある 『時価総額約44億円』 についても補足します。
決算短信に記載された2025年12月期末の発行済株式数だけで単純計算すると、株価78円との掛け合わせは 約41.8億円 となり、 記事の『約44億円』とはやや差があります 。
ウインテストは2026年1月に新株予約権(行使価額修正条項付)を発行しており、 行使が進み株式数が増えたことで時価総額の計算元が変わった可能性 があります。ただし2026年7月17日時点の正確な発行済株式数を示す一次開示は、 当ラボでは確認できませんでした 。
注意
自己資本比率は一直線には下がっていません
記事は『2023年12月期83.9%→2025年12月期37.4%』と 2時点だけを示しています が、
実際には 2024年12月期に57.0%という中間の水準 を経ています。
2期分をまたいで数値を並べる場合は、間の期の数値も確認すると実態がつかみやすくなります。
『2期連続』と『3期連続』、数字にすると1期の差ですが、赤字が続いてきた期間の印象はかなり変わります。
僕はこういう『期間の起点』のズレも、必ず決算短信までさかのぼって確認しています。
小型・薄商いの銘柄は値動きが大きく、赤字が続いた期間の見え方も記事によって変わります。
『この銘柄、本当のところどうなの』と思ったら、 LINEで聞いてください 。
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記事の後半にあるのは、いつもの誘導です 銘柄紹介の決算数値そのものは、大真空・ウインテストとも おおむね決算短信と照合が取れました 。
ですが記事のサイドバー・末尾には、 「今買えばいい注目株」(gori-gori.com)でおなじみの誘導 が3つ並んでいます。
記事中に置かれた『投資顧問ジャーナル』への誘導ボタンと、AI投資ツール『IF』の広告(画像:紹介記事より、編集部確認2026年9月5日)。 ひとつめは、『儲かると話題の投資サービスをみる』ボタンです。リンク先は 『投資顧問ジャーナル』 (資産1000万円構築プログラム・3178人実践・今なら無料)で、 当ラボの別記事 ですでに、運営者や投資助言・代理業の登録状況を確認しています。
ふたつめは、AI投資ツール『IF』の広告です。 『勝率80%超』『利益率302.0%』などの実績 を掲げていますが、 当ラボの別記事 で、金融庁が『IF-イフ-』を 無登録で金融商品取引業を行う者として公表 している事実を確認しています。
サイドバーに置かれた『最新の投資実績』と『無料で儲かる投資サービスみる』ボタン(画像:紹介記事より、編集部確認2026年9月5日)。 みっつめは、記事上部にもある『注目の銘柄リストを無料で受け取る』からの 今カブ公式LINE(運営責任者:佐藤真理子) への登録案内です。
当ラボの別記事 で確認したとおり、このLINEはgori-gori.comの運営者情報ページを見ても 佐藤真理子氏個人の経歴のみ が書かれており、 運営会社の名称・所在地・法人番号といった法人としての開示はありません 。
決算数字を正確に紹介したうえで、投資顧問・AIツール・個人運営のLINEという3つの誘導が並ぶ組み合わせは、他のgori-gori.com記事でもよく見る形です。
数字が合っているからこそ、次の誘導は一度立ち止まって確認してほしいところです。
『投資顧問ジャーナル』や『IF』に登録する前に確認したいことがあれば、 LINEで一緒に整理しましょう 。
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銘柄紹介記事を読むときのチェック 決算数値は、 決算短信・有価証券報告書 などの一次資料で照合できるか確認する 「◯期連続」「◯年から」のような 期間の起点 は、決算短信をさかのぼって確認する 「PER」「利回り」など、 算出根拠となるEPS等が示されているか を確認する 「時価総額」は、 新株予約権の行使などで発行済株式数が変わっていないか 確認する サイドバーや記事末尾の「投資顧問」「AI投資ツール」「無料LINE配信」は、 運営会社名・登録状況を確認 してから判断する 迷ったら、登録前に 第三者に相談 する 6つのチェックを並べましたが、全部を毎回やるのは大変です。
迷ったときだけ、 LINEで聞いてください 。
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まとめ|大真空はおおむね正確、ウインテストは赤字期間の記載に注意 もう一度言います。
大真空の決算数字は、決算短信とおおむね一致していました。
ただしウインテストの『2期連続営業赤字』という記載は、決算短信を確認すると3期連続が正確でした。
表は左右にスクロールできます
見る切り口 記事の記載 決算短信との照合 ① 大真空(6962) 2026年3月期 営業利益+23.8%・純利益+47.4%など 決算短信の数値と おおむね一致 (伸び率に軽微な差異) ② ウインテスト(6721) 『2023年12月期から2期連続営業赤字』 決算短信では 3期連続 が正確 ③ 記事後半の誘導 投資顧問ジャーナル・AI投資ツール『IF』・今カブ公式LINE 当ラボの別記事で 検証済み
改めて整理します。
大真空は、 決算短信で確認できる数値がおおむね記事の記載と一致 していました(伸び率に軽微な差異あり、PERの前提は要確認)。
ウインテストも多くの数値は一致していましたが、 『2期連続営業赤字』という記載は、決算短信では実際には3期連続でした 。
そして記事の後半には、投資顧問ジャーナル・AI投資ツール『IF』・今カブ公式LINE(佐藤真理子)という、 当ラボの別記事で検証済みの誘導 が置かれています。
銘柄紹介記事を読むときは、 『数字の正確さ』と『誘導先の安全性』は別物 として確認することをおすすめします。
確認ポイント
気になる記事があれば
『この銘柄記事、決算とどこまで合ってるんだろう』と思ったら、
編集部のLINEで一緒に 決算短信まで確認 しましょう。
記事後半の誘導が気になる場合も、 登録前に相談 してください。