結論を先に置きます
「2日で副業レベルのAIスキルが身につく」
「本田圭佑さんが即決出資」——
そんな広告を見て、AI CAMPという名前を検索した方が多いと思います。
まず結論から。
AI CAMP、そして運営するKINDLER株式会社を「詐欺」と言い切れる公的な証拠は確認できません。
運営会社は 国税庁の法人番号公表サイトに実在が確認できます。
ただし、いくつか立ち止まって見たい点があります。
① 受講料 は、広告にも公式サイトにも金額が書かれておらず、LINE登録後の個別説明で初めて提示される 仕組みです。
② 広告の見せ方 では、「本田圭佑さんが即決出資」という強い表現が使われていますが、KINDLER株式会社自身の公式サイトには出資成立を明記した記載が見当たりません。
③ 運営会社・制度説明 では、登記上の所在地が広告時点からすでに変わっている ことや、助成金の案内に制度名の混同が疑われる点を確認しました。
この3点を、順番に見ていきます。
詐欺かどうかを当てる記事ではありません。
私なら、金額が分からないまま話を聞きに行く前に、『何が確認できて、何が確認できないか』を必ず並べます。
まずは3つに分けて見る
表は左右にスクロールできます
| 切り口 | 確認できたこと | 立ち止まって見るポイント |
|---|
| ① 受講料・サービス | AIスキル学習スクール。30種類以上のAIツールを扱うカリキュラムと案内されている | 受講料は非公開。広告・公式サイトのどこにも金額の記載がなく、LINE登録後の説明でしか分からない |
| ② 広告の見せ方 | 投資家番組『ANGELS』へのピッチ出演、『令和の虎』出演は、KINDLER公式サイトでも紹介されている | 『本田圭佑さんが即決出資』という広告の強い表現に対し、公式サイト自身の記載は「ピッチ後にディスカッションした」にとどまり出資成立の明記がない |
| ③ 運営会社・制度説明 | KINDLER株式会社(法人番号9011001117996)は国税庁に実在。金融庁の無登録業者リストには非掲載 | 登記上の所在地が広告に書かれた住所からすでに移転している。案内される『助成金』は制度名の混同が疑われる |
この記事のスタンスを先に書いておきます。
やりたいのは、AI CAMPを「詐欺だ」と断定することではなく、
「公的な資料で確認できる事実」と「広告が言っていること」を分けて並べる ことです。
AIスキルを学ぶこと自体は、もちろん悪いことではありません。
だからこそ、受講料・広告表現・運営会社を、一緒に確認していきましょう。
① 受講料とサービスの中身を見る
まずは、何にお金を払うのか です。
AI CAMPは、ChatGPTのようなテキスト生成AIから、画像・動画・音声を作るAIまで、30種類以上のツールを扱うAIスキル学習スクールだと説明されています。
それ以外にも、仕事を取るための 営業サポート や、紹介で副収入を得られる仕組み も用意されていると案内されています。
AI CAMPの広告で紹介されている講座例。画像AI・動画AI・音声AI など、複数ジャンルのツールを扱うと説明されています(画像:AI CAMP 公式広告ページより)。気になる料金です。
AI CAMPの受講料は、広告にも公式サイトにも金額の記載がありません。
いくらかかるのかは、LINEに登録して、説明を聞くまで分からない 仕組みになっています。
ここで一つ、冷静に見ておきたいことがあります。
受講料が非公開のまま「2日で副業レベルのAIスキルが身につく」と訴求する手法について、私が探した範囲では、AI CAMPを名指しした公的な注意喚起は見当たりませんでした。
広告から LINE登録 → 事前ガイダンス → 受講案内 という流れが紹介されています。金額が提示されるのは、この案内の中です(画像:AI CAMP 公式広告ページより)。ただし、似た構造への注意喚起は公的機関から出ています。
消費者庁は2025年6月、SNS広告をきっかけに勧誘を受け、高額な副業サポートプランを契約させる事業者について注意を呼びかけました。
これはAI CAMPを名指ししたものではありません。
ですが、「広告で金額を見せず、個別説明の場で契約を決めさせる」構造そのものは、副業トラブルの相談で繰り返し指摘されている型 だという点は、知っておいて損はありません。
注意
「学べること」と「稼げること」は別物です
新しいスキルを学ぶこと自体は、前向きな選択です。
ただ、「学べること」と「稼げること」は分けて 考えてください。
AI CAMPは 国の助成金の対象 とも案内されていますが、この点は次の章で詳しく確認します。
「払えば誰でも稼げる」と受け取って申し込むのは、一度立ち止まる ポイントです。
スキルが身につくことと、収入が増えることは、つながっているようで別の話です。
広告の『稼げる』は、あくまで期待値だと受け止めましょう。
受講料とサービスの中身を整理しました。
でも『結局いくら払うことになるのか』を、LINE登録前に知りたいですよね。
気になる広告やLPのURLがあれば、LINEで一緒に中身を確認しましょう。

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② 広告の見せ方を見る
次に、広告の見せ方 です。
AI CAMPの広告では、投資家番組『ANGELS』での 「本田圭佑さんが即決出資」 というシーンや、テレビ番組『令和の虎』への出演実績が大きく紹介されています。
こうした実績訴求は、副業スクールの広告として、確かにインパクトがあります。
広告で紹介されている『ANGELS』出演シーン。「本田圭佑が即決出資『お金出す』」という見出しが使われています(画像:AI CAMP 公式広告ページより)。ここを、一次情報で確かめます。
KINDLER株式会社の公式サイトの『ANGELS』紹介ページを確認すると、「弊社がピッチ参加した、リアル投資ドキュメンタリー番組『ANGELS』の配信がスタートしました」「代表門脇が3分ピッチ後ディスカッションさせていただきました」と書かれています。
つまり、公式サイト自身の記載は「ピッチをして、ディスカッションした」にとどまり、出資が実際に成立したことを明記した文言は、この記事の調査時点では確認できませんでした。
広告の見出しが「即決出資」と強く打ち出している一方で、運営会社自身の説明はそれより控えめだという点は、覚えておいてよいと思います。
注意
見出しと一次情報のあいだにある差
「本田圭佑さんが即決出資」は、番組の演出も含めたキャッチーな見出しの可能性があります。
番組に出演してピッチをしたこと と、実際に出資が成立し入金されたこと は、別の事実です。
この記事の調査では、後者を裏づける一次情報は確認できませんでした。
実績を訴求する広告を見たときは、どの部分が確認できる事実で、どの部分が演出なのか を分けて見る癖をつけてください。
テレビ出演や有名人の名前は、それだけで信頼してしまいがちです。
でも『出演した事実』と『中身を保証する事実』は、いつも同じとは限りません。
なお、代表の門脇明日香さんについては、東京大学大学院でAIを研究し、在学中に特許を取得したという経歴も紹介されています。
ただし、特許の内容や番組出演そのものを、番組公式・特許庁などの独立した一次情報で確認するところまでは、この記事の調査では届いていません。
経営者としての実在・経歴は確認できますが、細部の実績は「そう紹介されている」という段階にとどめて 受け止めてください。
広告の見出しと一次情報のギャップを整理しました。
『この広告、どこまで信じていいんだろう』と迷ったら、
その広告のスクショをLINEで送ってください。

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③ 運営会社と助成金の説明を見る
最後に、運営会社です。
参考にした記事では、KINDLER株式会社の所在地を「東京都渋谷区道玄坂1-2-3 渋谷フクラス17F」と紹介しています。
これを国税庁の法人番号公表サイトの変更履歴で確認すると、「道玄坂」は2022年11月〜2024年8月ごろに使われていた住所で、2024年8月にはすでに「渋谷区神宮前」へ移転し、2025年4月には同じビル内でさらに号室が変わっている ことが分かりました。
AI CAMPの広告ページ。特典の訴求と LINE登録ボタン が大きく配置されています(画像:AI CAMP 公式広告ページより)。登記上の住所が古い広告のまま更新されていないこと自体は、よくあることで、それだけで問題があるとは言えません。
ただ、特商法表記や広告に書かれた住所は、確認した時点ですでに古くなっている可能性がある という点は、覚えておいてください。
最新の住所を確認したいときは、必ず国税庁の法人番号公表サイトで検索するのが確実です。
もう一つ、確認しておきたいのが 助成金の説明 です。
AI CAMPの案内では、「国の助成金の対象になっていて、条件が合えば受講料が安くなる」「会社員であることなどの条件がある」と説明されているようです。
ここを、厚生労働省の一次情報と照らし合わせます。
表は左右にスクロールできます
| 制度名 | 対象 | この記事で確認できたこと |
|---|
| 人材開発支援助成金 | 事業主(企業) | 厚生労働省によると、企業が従業員に研修を行った際の費用を助成する制度。個人が直接申請する制度ではない |
| 教育訓練給付金 | 雇用保険の被保険者(会社員など個人) | 厚生労働省によると、個人が対象で、受講料の一部(一般教育訓練は20%・上限10万円など)が支給される制度 |
「会社員なら使える助成金がある」という説明は、正確には「教育訓練給付金」を指している可能性があります。
『助成金』と『給付金』、『企業向け』と『個人向け』は、名前も対象も異なる別の制度 です。
この記事では、どちらの制度を指しているのか、AI CAMP側から明確な説明は確認できませんでした。
安くなる制度を使いたい場合は、案内された制度の正式名称と、対象がどちらなのかを自分でも確認してください。
『助成金』という言葉だけを聞いて安心するのは、少し早いかもしれません。
正式名称と対象者を、自分の目で確認する一手間をおすすめします。
なお、念のため確認しておきます。
KINDLER株式会社・AI CAMPは、金融庁の無登録業者リストには掲載されていませんでした。
ただし、これは AIスキル学習スクールが金融商品取引業ではなく、金融庁の管轄対象外 だからです。
「金融庁のリストに無い=安全」という意味ではありません。
運営会社の実在と、助成金の説明のズレまで確認できました。
『結局、自分は助成金を使えるのか』『この金額、妥当なのか』——
その状況のまま、LINEで聞かせてください。

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申し込む前の判定フロー
- 1その場で即決しない:LINE面談の場で、当日中に受講料を決めない
- 2運営会社を調べる:会社名を国税庁の法人番号公表サイトで検索し、実在・最新の所在地を確認する
- 3助成金の正式名称を確認する:「助成金」なのか「給付金」なのか、対象が企業か個人かを確認する
- 4広告の実績表現を切り分ける:「出演した事実」と「出資・成果が確定した事実」を分けて考える
- 5総額を先に聞く:「助成金適用後、自分がいくら払うことになるか」を、契約前に文書で確認する
このフローは、受講料が非公開のスクール全般に使えます。
数分の確認が、あとから『思っていたより高かった』という後悔を防ぎます。
読者向けチェックリスト
- 運営会社の 会社名を検索して、実在・最新の所在地 を確認しましたか?
- 受講料の総額(助成金適用後を含む) を、契約前に文書で確認しましたか?
- 『有名人が出資』などの実績表現を、広告の見出しのまま鵜呑みにしていませんか?
- 案内された 助成金・給付金の正式名称と対象 を、自分でも調べましたか?
- LINE面談の場で、その日のうちに契約するよう急かされていませんか?
まとめ:3分離の再掲
| 切り口 | 結論 |
|---|
| ① 受講料・サービス | 30種類以上のAIツールを扱う 学習スクール。ただし 受講料は非公開 で、LINE登録後の説明でしか分からない |
| ② 広告の見せ方 | 『本田圭佑さんが即決出資』という広告表現に対し、公式サイト自身の記載は出資成立を明記していない。実績訴求は演出と事実を分けて見る |
| ③ 運営会社・制度説明 | KINDLER株式会社 は国税庁に実在(法人番号9011001117996)。案内される『助成金』は 制度名の混同が疑われる |
AI CAMPは、現時点で「詐欺」と断定できる公的な証拠は確認できません。
運営会社も実在し、行政処分の記録も確認できませんでした。
ですが、受講料は広告にも公式サイトにも書かれておらず、LINE登録後にしか分かりません。
そして、「本田圭佑さんが即決出資」という広告の見出しを、公式サイト自身の記載は裏づけていません。
『実績が立派だから』と思って即決するのではなく、受講料・広告表現・助成金の正式名称を確認してから決める。
ここまで読んでくださったあなたなら、もう大丈夫です。
学びたい気持ちは大切にしてください。
そのうえで、金額と広告の見出しの根拠だけは、冷静に見比べてから決めましょう。
確認ポイント
迷ったら、ひとりで判断しないでください
「このスクール、申し込んで大丈夫?」
「助成金って結局いくら安くなるの?」——
そんなときは、当ラボの 無料LINE相談 をご利用ください。
運営会社の調べ方や、助成金・給付金の確認ポイント から一緒に確認します。